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ふと呟いたありがとう
ある一人の女の子の、小さなお話です。
不意に出た「ありがとう」。
「学級委員ー、これも頼むぞ。」
「え…いつまでですか?」
「今週中にはよろしくな。」
いや、先生?今日は木曜日ですけど…
てかさ、クラスの皆に推薦され学級委員になったものの、今の所は雑用しかしてない気がする。
「わかりました…そこに置いといてもらえますか?」
「あぁ、よろしくな。」
「はい。」
ー放課後ー
あー、ダメだ、終わる気配なし。
なんでアンケートの集計なんか私がやんなきゃいけないのよ、全学年だぞ?
終わらないから、家に帰ってやるしかないか…
「学級委員!」
「え?」
「俺も手伝うよ、集計。」
クラスのイケメン男子が目の前に!?ま、眩しい…って違う違う。
「もう帰ろうと思ってたしいいよ。」
「一人よりも二人の方が早く片付くと思いまーす。」
「確かに、効率は良いけど面倒だしいいよ。」
「面倒だからこそ、二人でやろうよ。」
なんて優しいお方、せっかくだし、好意に甘えて手伝ってもらおうかなー。
「じゃあ、よろしく。」
黙々と作業を進めてくれてる…優しいな。
「ありがとう。」
「え?」
え、待って、今…口に出してた?相手だって唐突すぎてびっくりしてんじゃん。
「ははは、どういたしまして。」
彼の言った言葉が頭に響く…
言うつもりがなかった、だって相手が勝手にやってるだけだし。
でも、ありがとう…
不意に出るありがとうって皆さんありますか?
言われて嫌な「ありがとう」なんてないと思います。
皆さんの口癖、「ありがとう」にしちゃいませんか?