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極闇異変ノ章 壱
「もう、暇ね」
わたし__|有可由有《ゆかゆゆう》__は何でも屋『有可屋』を営む。
「なあ、由有!」
「うるさいわね、紅」
彼女は|積夢紅《せきむくれない》、放ビーム魔法という豪快な魔法を扱う魔法使いだ。
ちなみにわたしは空を舞う程度の能力を持っている。
「空も、何もかもが真っ暗なんだ!」
「そうなの?気づきもしなかったわ」
「この引きこもりめ!」
「引きこもり!?そっちこそ、こもりっきりじゃない!」
紅が放ビーム魔法を放とうとしたとき。
「たすけてくださぁい!」
「ゆめ!」
|八十島《やそじま》ゆめ、夢を喰い、作り、操る程度の能力を持つ。頑張れば残像を生み出すこともできる。
「もう暗くて、みんな眠ってるんです!夢の管理が大変で⋯8000円でどうですか?」
「分かったわ」
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紅の放ビーム魔法を応用して作ったライトをつりさげ、わたしは空を舞う。
「ったく、めんどうくさい異変!」
「もう⋯あ、そうだ。ムーンだったらわかるはず」
スター・サファイア・ムーンはかつて星空をあやつって財を成したスター・サファイア家の末裔である。妹のサニーは家を出て、いまは吟遊詩人となっている。レイン・クラウ・サニーと名を変えた。でも未だムーンが恋しくて会いに行くんだとか。
「あ、由有さん」
「サニー!帰ってたんだ。ムーンは?」
「知らない。姉さんがつくるご飯が恋しくて。それにしても、この闇は何?」
「極闇異変、かな。ムーンが関与、なにか知っているかと」
ドレスの音が聞こえた。
「姉さん!」
「サニー、かえってたの」
深い青のドレスに星屑を散りばめたようなドレス。
「この世界が闇に包まれた異変のこと、なにか知らない?」
「いえ、何も。ただ、これだけはわかるわ。わたしの能力、星空と月と星座を操る能力でも、なにも起きなかったわ」
「わたしの天気を操る能力でも、効かなかった」
「そう。情報提供ありがとうね」
強力な力の持ち主だろうか?
わたしは空を飛んだ。紅も、ついてきた。
二次創作タグつけたほうがいいかな。。(一応東方を参考にしてる)