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君に、恋する。(5)
私、菜乃葉。
「杉本 蓮」くんに恋をした小5女子。
昨日、元親友の杏ちゃんが、杉本くんに告白して、振られちゃったんだ…
今日は、なんだか嫌な予感がする。
なんでだろう…
私はとりあえず、学校に行く支度をした。
着いた。
何も起こりませんように!
私は密かに願った。
でも___。
その嫌な予感は、後々的中してしまったんだ。
その「嫌なこと」っていうのは___。
「ウワサ」だ。
「ねえ、こんなウワサ、聞いた?杏ちゃん、杉本くんに告白して、振られたっていうやつ」
「聞いた聞いた!」
「俺も」
「私もー」
「「「「あははははっ!」」」」
どこからともなく不気味な笑い声が聞こえてきて、私はぎゅっと目をつぶった。
みんながみんな落ち着いてなくて、ここにいるのも辛かった。
杏ちゃんは、そんな中で…
涙がこぼれ落ちるのを必死にこらえていた。
「大丈夫…?」
また前のように、声を掛けた。
「もう、こんなウワサ、嫌だ!告白なんて、しなければ良かった…」
「大丈夫だよ。ウワサっていうのは、だんだん消えていくものなんだから!今までウワサされたことも、今は誰も話さないでしょ?」
「確かに…ありがとう。ウワサが話されなくなるのを、待ってみるね!」
「うん!頑張って!」
私たちは最後、他のみんなとは別の意味で、笑みを漏らした。