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放課後の一年生
―――
「ねぇねぇ秋穂ちゃん!」
『はーあーいー?』
先生が居なくなった途端、賑やかになる。
教室の中心では、多くが連絡先を交換し合う。
けたけたと笑う声、肩を組み、早速遊ぶ約束をしてはしゃぐ生徒たち。
あーこんな時期あったなぁと一人懐かしんでいると、碧が声をかけに来てくれた。
「委員会、何にするか決められた?」
『いや、全然…。何があるかもあんま覚えてないし。』
「! 秋穂ちゃんさえよければ、委員会、同じにしない…?」
はぁぁぁぁぁー(
なんて嬉しいお誘いなのでしょう。
私の高校生時代なんてクソガキだったから誘ってもらうとかなかった。
それに、中学時代の知り合いは誰もいないから話しかけに来るのは彼女くらい。
つまり碧って、優しいのです。(
『え、嬉しい。めっちゃ嬉しい。私で良ければ。』
私の言葉に、彼女は花が咲いたように笑う。眩しい…(
「秋穂ちゃんはどういう委員会に入りたい? 図書委員とか?」
『あー、図書も良いね。』
前は委員会無所属だったなぁ、私。
係とか面倒だし、バドとかで忙しいって事にしてた。全然忙しくなかったけど。(
「そうだ、園芸委員会はどう? 」
碧が手をぽんと鳴らす。ふと思いついたようだった。
そう言えばそんな委員会もあったようななかったような…。
――園芸。不器用が服を着て歩いてるような私とは全くの無縁に思える。
花となんて、小学校の日直が水やりする係や宿題でしか触れる機会もなかった。
夏休みのアサガオも、大事に育てようとしたのに全滅させた。解せぬ
だからこそ、面白そうだとも思う。
『うん、園芸委員会、良いかも。碧が良いなら、私は園芸にしてみたい。』
「よし、それじゃあ園芸委員会に決まりね!」
二人で顔を見合わせ、笑い合う。
青春って感じがする。入学式遅刻してるけど。(
「そうだ秋穂ちゃん、連絡先交換しない?」
『うん、何から何までありがと、碧。』
スマホ同士をかざし、互いの連絡先を確認する。
ぴこん と、可愛らしいアイコンが表示される。流石は碧である。
私なんてアイコン チベスナ なのに。そろそろ変えよっかな(
「さっきグループ追加してもらってたから、秋穂ちゃんのこと招待するね!」
『えっはや いつの間に』
すぐさま、碧がクラスのグループに私を追加したようだった。
【 1−2 】 に招待されました、と画面に浮かび上がる。
思い立ってから行動に移すまでが鬼早いぞ、この子。すげぇ。
いつの間に連絡先を交換していたのだろう なんて思いながら、通知を確認する。
既に通知が凄いことになっていた。教室にいるんだからそこで話せよ。(