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バレリーナと地球
「もっと頑張って?」
「ちゃんと練習してる?」
「うーん、、、」
みんな私を見ると微妙な顔をする。
私も頑張ってるのに、、、
隕石落下まで1週間
夢はバレリーナ。
でも、とてもターンが苦手。
先生も優しく指導してくれているけど、、、
一向にうまくなる気がしない。
家でも毎日練習。
「もっと頑張って?」
「もっと練習したらうまくなるかもね」
「うーん、、、練習してる?」
みんな反応は微妙。
私も頑張ってるのに、、、!
やめたくなる時もあった。
でも、夢をあきらめることはできなかった。
ある時、ベランダでぼやいていると目の前に一つのヒカリが見えた。
「知ってる?地球ってずっと回っているんだよ?」
「それは、、、知ってるよ?」
「あなた、バレーのターンが苦手でしょ?」
「グッ、、、」
ヒカリのいうことは煽っているようには聞こえなかった。
だからと言って怒られている気持にもならなかった。
「地球も、最初はターンが苦手で、コケては周りの星に笑われて、何度も場所を変えてもそうだった
でも、、、また場所を変えたとき、月と太陽に出会った。どちらともそう遠くない距離のところで、ターンの練習をしていた。沢山コケたの。でも、月と太陽は笑うどころか応援してくれた。そして笑ってきていた星たちよりももっと上手くなったの」
「、、、」
何もしゃべらずに、、、しゃべれずに聞いていた。
それから毎日練習した。
私の近くに太陽と月はいなくとも、練習した。
私も、、、地球みたいに!
そう思い練習を終え、リビングに戻ると
『隕石落下まで1週間ということが判明しました』
「、、、?!」
バレーの発表会まであと1週間。
バレーの発表会後、人類は全員死ぬ、、、
--- 1週間後 ---
それから毎日練習した。
夢をかなえられないことがわかった悲しみ、
発表会だけでもできるという喜びが混じり、苦い涙となって流れた日もあった。
---でも、これが最後の、、、バレリーナになれる瞬間だから! ---
音楽が流れ始め、私は苦手だったターンを連続で回り、たくさんの拍手が上がった。
クラスのみんなや先生はとても褒めてくれたし、両親にも褒めてもらえた。
あぁ、最後はみんなが月と太陽になってくれた。
ありがとう。私からは、、、その分を返せてたかな?
人生の最後に、、、夢をかなえられてよかった。
「これから、どうしようかなぁ」
隕石落下まで残り1秒
堕ちてくる隕石を野原で眺めながら呟いた。
初投稿!
【この物語の主人公はあなた】
というのを前提に書きました
この物語の曲を作りたいと思っています!
出来たらここにURL張ります。
感想待ってるよ!