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鬼滅の刃 if 2
ジブラルタル
尽きるのは、鬼か、人か。
「うぐああああああああああああああああああああああああっ!!!」深夜、私は激しい痛みで目が覚めた。生後間もない鬼舞辻無惨を喰い、火葬場にて奴が目覚めたその夜のことだ。体の痛みが止まらない。なんだ。なんなんだ。泡を食って父親を呼ぼうとしたが、声がかすれてか細いものしかでない。身体中に血管が浮き出て、当時十歳だった私は恐らく死ぬ寸前だった。そのまま何時間も叫び続けただろうか。私は一週間の昏睡状態に陥った。一週間後、兄も同じ状態だったことが明かされる。
「咲桜(さおう)、俺たちは何であんなに痛くなったんだ?」
「時彦(ときひこ)兄様、おそらく、人を食べてしまったからです。」
私たちは、後に気付く。鬼へと変容していた無惨の血を大量に摂取したことによって、我々兄弟は鬼となっていたことに。
書いてて楽しかった。