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【実話】承認欲求と小説
私はまたこのサイトに来てしまった。
『短編カフェ』という、小説投稿サイトだ。
ここは、いろんな人が思い思いの小説を投稿する場だ。
しかし、他サイトと比べ、人はやや少なめだ。
だからもちろん、反応や応援も他サイトより少ない。
しかも私は初心者。他のユーザー様より人気も知名度もない。
きっとこのサイトは、承認欲求の塊である私には不向きなのだろう。
ただ、ここの人はみんなとても優しい声かけをしてくれる。
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『いつも見ています』『天才だ!』
『応援してます』『ファンです』
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私が前使っていたサイトがかなり荒れていたこともあってか、
私はその声に、ひどく感動してしまったのだ。
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(もっといい作品を作りたい)
(もっと褒めて欲しい)
(もっと私を見て欲しい)
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そんな思いが募り続け、私は今日も小説を投稿する。
一時間に一度は通知を確認し一喜一憂。
ネッ友様の小説更新も日々確認。
もっともっともっともっともっともっともっともっともっともっと。
自分の承認欲求の強さに呆れている。
それでも私は。
自分の小説で誰かに楽しいひと時を味わってもらうことができるならと。
私の欲求が埋まるならと。
今日も偽善で塗り固められた小説を書き続ける。