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捜査開始
雫「い、意味が分からないわ…絶望的公開生中継とか…それに…」
雫「どうしてモノクマは動いているの…!?」
穂波「やっと…出られると思ったのに…」
司「そ、それに…学級裁判って…」
類「また、犯人を突き止めなければいけない…」
類「瑞希を殺した…犯人を…」
奏「……え?」
絵名「な、何言ってんの…?殺されたのはミクなんでしょ…?」
類「違う…初音ミクは死んでなかった…」
類「モノクマが…動いてたんだから…」
類「つまりあの死体は…瑞希…そうとしか考えられないよ…」
奏「なん、で……」
あれが…瑞希?
瑞希が…殺された…?
嘘だ…そんなの嘘だよ…ありえない…っ
これで終わりなんて…そんなわけない…
奏「信じられないよ…」
奏「そんなの嘘だよ…っ!」
類「僕だって…!信じたくないよ!瑞希が死ぬなんて…そんなはずないって…」
奏「あ……」
類「………今は、1人にさせてほしいな…ごめんね…」
えむ「あ…る、類くん…」
奏「………」
奏「…まずは…ファイルを確認しないと…だよね」
・爆破による損傷が激しい為、死体の身元は不明
・この爆破は、被害者の死後に行われている
・腹部のナイフの傷は背中まで達している。このナイフによる刺し傷は1ヶ所のみ
・また、後頭部に殴られた形成もある。鉄パイプ程度の太さの棒状の物で殴られた様子
・他にも、全身に数多くの傷跡があるが、ここ数日のものではなく、以前からあった傷のようだ
奏「…やっぱり、あの死体は誰なのか…モノクマファイルでも分からない…」
奏「瑞希……なのかな」
奏「…あれは瑞希じゃないって…それは違うって、私が確かめないと…」
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奏「よし…始めよう…」
奏「この死体を詳しく調べれば何か分かるはず…」
奏「死体の上半身が黒焦げになってる…あの爆発で燃えたせいか…」
奏「しかも、黒焦げになった上半身だけが濡れてる…」
奏「これは…爆発した時、私が水をかけたからだよね…」
奏「あの時私は、燃えてる上半身に水をかけた…だから下半身は濡れてない…当然か…」
奏「だから上半身だけ濡れててもおかしくないはず…」
奏「これ…何かのかけら…?」
奏「焦げててよくわからないけど…どこかで見たような…」
奏「あっ…爆弾だ…!」
奏「後で体育館に行こう…」
奏「ナイフが落ちてる…これって、爆発する前に刺さってた腹部のナイフ…?」
奏「それが爆発の衝撃で吹き飛んだんだ…」
奏「確か、モノクマファイルによると、ナイフの傷は、腹部から背中まで達してたんだよね…」
奏「……このナイフ、見覚えあるけど…」
奏「あれ…もしかしてこれ…昨日覆面の人が手にしてた物…?」
奏「……………」
奏「なんか…妙だな…一致してる点が多い…」
奏「昨日私を襲った覆面の人物…その手にはあのナイフ…そして、腹部に刺さっていたのもあのナイフ…」
奏「じゃ、じゃあ…覆面の人が刺された理由って…!」
奏「あの時、無我夢中で反撃した私がナイフを奪い取って…それで…」
奏「………」
奏「そ、それにここで殺されてる覆面の人が瑞希だとすると…」
奏「昨日私を襲ったのも瑞希ってことになるけど…」
奏「なんで覆面なんか…」
奏「わからない…あの夜のことは何も覚えてない…」
奏「で、でも…まさかそんなこと…」
奏「これって、スプリンクラーの制御パネル…だったよね」
奏「毎朝7時半にスプリンクラーが作動する設定で、変更も不可能だったはず…」
奏「…あれ…?」
奏「このスプリンクラーが毎朝7時半に作動するって事は…死体が朝7時半よりも前にあったら、当然死体も濡れてるよね…」
奏「じゃあ…殺人が起きた時間帯って…」
奏「えっと…あと気になるのは飼育小屋かな…」
奏「確かニワトリがいたよね…」
奏「ニワトリが4羽…え…?」
絵名「奏?どうしたの?」
奏「あ、絵名…この飼育小屋にいるニワトリって、全部で5羽だったよね…?」
絵名「う、うん…そうだけど…」
奏「足りないんだよね…今は4羽になってて…」
絵名「え…?な、なんで…!?」
奏「おかしいよね…いつからいなくなったんだろ…」
絵名「き、昨日の夜時間には5羽いたのに…!」
絵名「どうして…?」
奏「ニワトリが減った理由…事件に関係してるのかな…?」
奏「…物置きも見てみよう」
奏「うーん…やっぱりごちゃごちゃしてるのは変わらないな…」
奏「…ん…?ビニールシート…?」
奏「ここにそんなものあったっけ…」
奏「事件に関係してるかもしれないし、一応調べよう…」
奏「表面が土や泥で汚れてて…濡れてる…?」
奏「でも裏面は綺麗なまま…こっちは濡れてすらない…」
奏「片面だけが濡れてて汚れてるビニールシート…気になるな…」
類「宵崎さん、ちょっといいかな?」
奏「あ…神代さん、どうしたの?」
類「宵崎さんのアリバイを聞きたくてね…」
奏「アリバイ…?」
類「昨日の夜時間以降のアリバイだよ」
奏「え、えっと…私、体調が悪くて…ずっと寝てたけど…」
奏「でも、なんで急にアリバイなんか…しかも夜時間以降…?」
類「当然だよ。この殺人は、昨日の夜時間以降に行われているんだ」
奏「なんでそんなこと…わかるの…?」
類「昨日の夜時間直後、僕はここに来てるんだよ」
類「モノクマが動かなくなったのを伝える為に、歩き回っていたからね」
類「東雲さんを呼びに来たんだよ。彼女は数日間、ここに入り浸っていたし…」
類「その時、僕は確認しているよ。ここに死体は無かったさ。だから殺人が行われたのはそれ以降という事になる」
類「だけど、昨日の夜時間以降、花里くんと瑞希以外は体育館に居たんだよ」
奏「え…?」
類「僕は植物庭園で東雲さんと合流した後、すぐに2人の個室まで行ったんだ」
類「それ以降、僕達は体育館でモノクマの解体作業に取り組んでいたよ」
類「その間は警戒の為、単独行動は避けていたね。トイレも2人で行くくらいに…」
類「だから、僕達には完璧なアリバイがある…ということだよ」
類「仮にあの死体が瑞希だとすると、アリバイがないのは宵崎さんだけだね」
奏「…………」
類「花里くん、桃井さん、日野森さんを呼びに行った時、宵崎さんの部屋にも訪れたけど…反応がなかったね、どこに行っていたんだい?」
奏「私は…本当に寝てたよ…部屋にずっといた…」
類「……この状態で、信じられると思うかい?」
奏「そう、だよね…」
雫「そういえば、今は11時ね…」
奏「それがどうかしたの…?」
雫「死体を発見したのは何時くらいかなと思って…」
奏「体育館を出たのが9時前で、鳳さんがツルハシを取りに行ったのが9時くらいだから…」
奏「死体を発見したのも9時になるね」
雫「そういえばそうだったわね!ありがとう!」
奏「ううん、大丈夫だよ」
みのり「奏ちゃん!奏ちゃんは覚えてる?」
みのり「あの死体の爆発前の状態が気になっちゃって…」
奏「えっと…確か…」
奏「顔に覆面を被っていて、体は白衣に覆われてたよ。それで腹部にはナイフが刺されてて…腹部周辺の衣服が血まみれになってたかな…」
奏「血は止まってたみたいだけど、まだ乾いてなかったよ」
奏「触ると汚れるって、神代さんも言ってたし…」
奏「でも、血の量の割には、周辺の床に血痕とかは見当たらなかったよね…」
みのり「なるほど…ありがとう奏ちゃん!思い出せたよ!」
奏「こちらこそ、花里さんに説明したおかげであの状況を整理できたよ」
奏「あと行くところ…体育館かな…」
奏「あ、瑞希の部屋も気になる…鍵は神代さんが持ってたよね…」
奏「ねぇ、神代さん…」
類「おや、どうかしたのかい?」
奏「えっと…瑞希の部屋の鍵を貸してほしいなって…」
類「…………」
類「そうだね…宵崎さんも一応容疑者の1人だし…僕と一緒なら話は別だけどね…」
奏「そっか…じゃあついてきてくれる…?」
類「もちろんいいけど…僕はまだここを調べたいから、後でまた来てくれるかい?」
奏「わかった、また後で…」
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奏「解体されたモノクマは…そのまま床に置いてある…」
奏「けど…内蔵されてた爆弾は無くなってる…」
奏「やっぱり間違いない、あの植物庭園に落ちてた例の破片は…」
奏「気になるところはもう無いし…植物庭園に戻ろうかな」
奏「うぅ…5階まで行くのきついな…」
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奏「はぁ、はぁ…か、神代さん…」
類「大分お疲れのようだね…大丈夫かい?」
奏「うん…ごめん…」
類「じゃあ、早速行こうか」
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カチャ…
類「はい、開けたよ」
奏「ありがとう…」
奏「お、お邪魔します…」
奏「ん…なにこれ…?テーブルの上に何か…」
奏「木の札…?」
類「それ…なんだい?」
奏「多分、鍵だと思うよ…銭湯にあるやつと似てるよね」
類「確かにそうだね…」
類「…そういえば…これ、見覚えがあるような…」
奏「え、本当?」
類「あぁ、確か…武道館…だったかな?」
奏「武道館…何かありそうだね…」
類「ところで、どうして宵崎さんは瑞希の部屋まで調べようと思ったんだい?」
奏「えっと…何か手掛かりはないかなって…」
類「なるほどね…だけど、闇雲に探していても意味が無いよ。もっと具体的な根拠は無いのかい?」
類「ここで何をするべきかハッキリする根拠だよ。」
奏「具体的な根拠…」
奏「………あ…!」
奏「たしかポケットの中に…あった…!」
類「それは…?」
奏「瑞希から貰ったの…ボクに何かあった時開けてねって言われて…」
類「じゃあ今だね…開けようか」
奏「そうだね……」
奏「……ベッドシーツの…下…?」
類「書いてあるのはそれだけかい?」
奏「うん…」
奏「ベッドシーツの下…何があるの…?」
奏「………何これ…紙…?」
奏「…第78期生在学生名簿…」
奏「初音…ミク?」
類「どうやら、初音ミクのプロフィールみたいだね…」
モノクマが言ってた鍵とほにゃららって…これの事だったんだ…
奏「み、見てみるよ…?」
氏名 初音ミク
性別 女性
超高校級の歌姫
世界中で有名なボーカロイド
彼女が歌った数々の楽曲が大きな人気を集めている。超高校級のアイドルに相応しいだろう。
だが、ある日突然『初音ミク』という存在は消えてしまった
ニュースに取り上げられるほどの騒動に発展したが、どれだけ探しても、彼女が見つかることはなかった。
しかしその3年後、急に姿を現した。
彼女はこの3年間何をしていたのか、世間に伝えることはなかった。
誘拐されたのか、自分から姿を消したのか、
理由は今も不明である。
奏「ボーカロイド…歌姫…」
奏「やっぱりこれ…ミクなの…?」
奏「というか…ミクって実在するの…?」
類「ボーカロイドか…やっぱりあれは初音ミクなんだね…」
奏「神代さんも…知ってるの…?」
類「あぁ、だけどニュースでボーカロイドはもう…」
モノクマ「雑魚キャラっぽい主人公と、主人公っぽい雑魚キャラみーっけ!!」
奏「モノクマ…」
奏「ファンに怒られるよ…?」
類「この小説を呼んでる人の中には、僕推しの人も宵崎さん推しの人もいるんだからねぇ…」
モノクマ「メタいこと言うなよ〜!」
モノクマ「それはそうと…オマエラが手にしてるのは…」
モノクマ「ありゃりゃ!そのプロフィールを見ちゃったのね!」
奏「そ、それがなに…?」
モノクマ「そうビビんないでよ!別にオマエラを責めたりしないよ!」
モノクマ「もちろん、それを盗んで隠した暁山さんも責めません!」
モノクマ「ぶっちゃけ、ドロボウ禁止って校則無かったしね」
モノクマ「だけど…校則違反して学園長室の鍵を壊した桐谷遥は許さないよ…」
モノクマ「死体を引っ張り出して切り刻んで食ってやろうかしら。クマは雑食だし…」
類「…やけに校則にこだわるね」
モノクマ「そりゃそうだ!学園生活は校則の上に成り立ってんだからさ!」
モノクマ「だから、学園長たるボクは校則を守らなければならないのです!」
類「校則を守る…ね…じゃあ、その校則はモノクマ自身にも適用されるのかい?」
モノクマ「当たり前じゃん。オマエラに不公平だって騒がれるとムカつくし!」
モノクマ「そして、こだわるついでに…オマエラにいい事教えてやるよ…」
奏「いい事…?」
モノクマ「その校則の適応者について…つまり…コロシアイ学園生活の参加者についてだよ」
モノクマ「今まで参加者の人数について、ボクの口からは言ってなかったと思いますが…」
モノクマ「そろそろ、ここらでハッキリさせた方がいいんじゃないかと思ってさ…」
モノクマ「最初玄関ホールに居た時、20人だったのでオマエラは勘違いしてると思います…ですが…」
奏「勘違いってことは…」
モノクマ「そう、20人じゃないんだ…」
モノクマ「このコロシアイ学園生活に参加している高校生は全部で21人だったのです!」
奏「21人…!?じゃあ…っ」
21人目の高校生…初音ミクも…
この学園の参加者…
つまり…校則の適応者…!
類「………」
類「なぜだい?」
モノクマ「はい?」
類「なぜそんなことを、わざわざ教えてくれるんだい?」
モノクマ「あーそれはね、さっきも言った通り、このコロシアイ学園生活は絶賛絶望生中継な訳ですよ!」
モノクマ「だから、視聴者の為にもここでハッキリしようと思ってね!」
モノクマ「じゃ、ボクからは以上です!アーッハッハッハッハ!!」
類「宵崎さん…僕は、モノクマがヒントを話したのは放送のせいじゃないと思うんだ」
奏「え…?なんで…」
類「よくよく考えてごらん?今になって人数の事を話すという事は、これは今回の事件に関係してるんだよ」
類「だとすると…瑞希を殺したのは、ミクくんだろうね…」
奏「…!?」
類「ミクくんが犯人だとすると、学級裁判が開かれるのも納得出来るよ」
奏「ミクが…犯人なの…?」
類「…まぁ、ここまでなら誰でも想像がつくね」
類「だけど、モノクマがさっき言っていた事を聞くと…ミクくんは犯人じゃないって事になる」
奏「そうなの…?」
類「あぁ、超高校級の絶望、ミクくんは黒幕の正体と考えられるはずだったよね」
類「だけど、おかしくないかい?」
類「どうして黒幕が、自分に不利になるような事をわざわざ言うのか…」
奏「そう言われれば…確かに…」
類「ミクくんが怪しいと思わせる発言をする事は、逆にミクくんは犯人じゃないんじゃないのかい?」
奏「………」
じゃあ…犯人は誰なの…?
黒幕のミクでもないなら…誰が…
類「とりあえず、武道館に行こうか」
奏「…うん」
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奏「本当だ…ここのロッカーも銭湯の鍵みたい…」
類「じゃあ、中を見てみようか」
奏「………矢が入ってるよ。全部で10本くらいある…」
類「ジュラルミン製の矢だね。細さの割に、かなり丈夫なはずだよ」
奏「えっと…他には…丸められたガムテープ…?」
奏「しかもそこに…血痕が付いてる…」
類「ふむ…事件と関係ありそうだね…」
類「…………」
奏「…神代さん?」
類「み、妙だと思わないかい?このロッカーには事件に関係してそうな物があったけれど…でも、その鍵が被害者である瑞希の部屋にあった…」
類「いや、もしかしたら…」
類「………………」
奏「…大丈夫…?」
類「…あぁ、大丈夫。なんでもないよ」
キーンコーカーンコーン…
モノクマ「時間ですよー、学級裁判を始めまーす!」
類「…どうやら、時間みたいだね」
奏「………行こう」
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愛莉「あら、神代さんと宵崎さん!」
司「2人ともどこにいたんだ?急にいなくなってしまって…」
奏「調べ物をしてたんだよ」
始まる…
命懸けの、学級裁判が…