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クラスメイト。
目が覚めた。かちかちと短針の進む音が鳴り、針の示す時間は7時を指していた。
窓から光が差し、顔に当たった。
そして、カーテンを閉めその光を遮った。寝落ちしてしまったみたい、椅子を立ち上がってコップ一杯の水を口に含み飲み込んだ。そして、風呂場へと向かった。
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風呂上がり、髪の毛を拭く。
そして制服を着て、そのワイシャツの上から黒色のジップパーカーを羽織る。バックを背負い、靴を履いて家を後にする。朝日が私を包んだ。そして、学校へ、ゆっくりと歩いて行った。
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神山高校の門を通り、教室へと向かっていく。風紀委員が門で風紀調査をする声が聞こえる。その人混みの中を通り抜けて、教室へと向かった。
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1-Cのクラスの中では様々な声が音に留まる。堂々とした大声の話し声、ボソボソとした話し声、紙に鉛筆で何かが書かれる音、そして私を嗤う声。いじめ、というやつかはわからない。
ただ、複数人でクスクスと嗤う声が私の耳に留まっていた。
「おい」
低い怒鳴り声が私の耳に響いた。
その声の方向を見ると、東雲彰人という人物がさっきの複数人の女子に対して怒鳴り声をあげているよう。しかし、その声を聞いた途端、彼女達は怯えて逃げていった。しかし、その目は私を刺すように睨んでいた。
「……大丈夫か?」
「………………別に」
東雲彰人。目上の人に猫をかぶってる同級生、そしてクラスメイト。
彼はその返事を聞いて、私から離れて行った。そして、授業の開始を知らせるチャイムが校内全体に鳴った。