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先生。
クラスに入ると、池田は自分の席に座って本を読んでいた。
放課後の静寂は、活気に溢れた生徒達の熱を逃してしまった冷たい教室だ。
俺は池田の斜め前の席に座った。
「池田、残ってくれてありがとうな。」
池田は返事もせず本を読み続ける。
池田の瞳は縦に並べられた文字を追っている。
「部活は大丈夫なのか?」
そういうと、本に付属しているしおりを本に挟んで閉じた。
自分のリュックの中からクリアファイルを取り出して中から紙を出した。
池田は突くように俺に紙を突きつけた。
俺が紙を受け取ると、また池田は本を読み始めた。
紙は部活の予定表で、今日の日付が書かれてる場所にはオフと書かれている。
「オッケー、ありがとう。」
俺は池田に紙を差し出した。
池田はパシンッと勢いよく紙を取った。
なのに紙をファイルに入れる時はとても丁寧に入れた。
「早く帰りたいのでさっさとしてくれません?」
本を読み進めながら池田は言った。
「あぁ、そうだね。」
「池田は…学校好きか?」
池田に問いかけた。
「好きでも嫌いでもないですけど。」
「そうか。勉強とか部活は?」
「別に。」
適当に答える池田に少し苛立ちを覚える。
「あのな、真面目な話だから一旦本閉じてくれないか?」
池田は俺を睨みつけて、しおりを挟んだ本を机の中に入れた。
「池田、お前いじめに遭ってないか?」
池田は爪を見ながら答えた。
「さあ、知りませんけど。」
池田は目の色変えず答えた。
「俺さ、見たんだよな。お前の机の中に悪口が書かれたメモ。」
俺はそのメモを提示した。
「死ネ!」「学校くるな」「クソ田」と書かれたメモが何枚もある。
池田は目も向けず爪を弄っている。
「そうですか。」
池田は気にしてないような、冷静に答えた。
「それに、池田の下駄箱にゴミとか、画鋲が入ってた。それも把握してるか?」
「まあ、してますけど。それが何ですか?」
池田は面倒くさそうに答えた。
「誰に受けてるとか言えるか?」
そう問いかけると、池田は立つと同時に机をバンと叩いた。
「誰にいじめを受けてるか把握できてない人が私に関わろうとしないでほしいんですけど。」
池田は俺をずっと睨みつけている。
「誰に受けてるか分からないから、今聞いてるんだ。それに池田と関わりたいなんて、生徒だから関わりたいに決まってるだろ。」
池田が言い返す。
「嘘つけよ。本当は誰に受けてるか全部分かってんだろ?私の口から出させようとか、そういうお節介うざいんだよ。生徒だから関わりたい?生徒と友達関係を築きたいってか?生徒と先生以上の友好関係をってか?私とあんたはただの生徒と先生。それ以上でもそれ以下でもねーんだよ。」
池田は一歩俺に大きく近づいた。
「知ったふうな口聞くなよ、何も知らないくせに。大人だから言ってるんだって言いたいのか?違うだろ、仕事だからだろ?教師って職業だから私たち生徒に寄り添わないといけないんだろ?俺はお前の味方だってほざくんだろ?」
池田は俺の胸ぐらを掴んで言った。
池田に何も返せない。
「もう私帰ります。金輪際私に関わんないでください。」
池田はリュックを持って教室のドアに手をかけた。
「い、池田。待って。」
俺は机をかき分けて池田に近づいた。
「俺はお前を助けたいんだよ。なあ、信用してくれよ。俺はお前の先生じゃないか。」
池田は俺に水筒の水をバシャッとかけた。
濡れて髪の毛から雫が落ちる。
「あんたと生きてる世界が違う。分かり合えない、信用できない。助け合えないんだよ。先生だからこそ。私が子供だからこそ。」
池田は俺を見下ろす。
「さようなら、先生。」
池田は教室から出て行った。
急いで廊下に出た。
廊下にはボロボロで傷だらけのリュックを背負って歩く池田しかいなかった。
この小説は私の自己満足か。
あ大丈夫よ病んでるよ?((
明日学校、宿題終わってない
あははははははははははははは^^