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消えた声-5
ついに5話です。
そろそろ羅奈が本当に可哀想になってきましたね。
いつ救おうか迷っております。
「きゃははははっ、羅奈ちゃんなんて格好してんのー!?」
「下着透けさせて、色気狙ってるわけ~?ウケるんだけど!」
.....制服、どうしよう、保健室は..また来たら担任の先生に言うとか言われたし...。
その時、やっと気づいた。
ああ、そうか、私の居場所は何処にも無いんだ。
私が死んでも、誰も悲しまないんだ。
なら簡単な話ではないか。私が自ら「死」を選べば、もう苦しまなくていいし、クラスのみんなも喜ぶ。一石二鳥だ。
私が今まで悩んでいたことが急に馬鹿らしく思えた。
私は一目散に屋上へ走った。
「はぁ..はぁ...やっと..やっと、解放される...」
屋上についた私は、迷わず手すりの上に乗った。
飛び降り自殺。これが一番手っ取り早い。
最後に空を見上げた。太陽がまぶしいくらいに輝いていた。
なぜか目に涙が滲んだ。視界が涙でよく見えなくなってしまった。
もういいや。早く逝こう。
「さよなら、世界」
そして飛び降りようとすると、誰かが私の手を掴んだ。
「羅奈さんっ!!駄目です...っ!」
凛さんだった。どうせ自分が置いて行かれることに恐怖を感じているだけだろう。
そんなこと、今はもうどうでもいい。
「凛さん、離して。私、やっと解放されると思ったのに...何なの?」
思わず口調が強くなってしまった。
「...まだ、死んじゃダメ、です」」
段々イライラしてきた。
「は?なんでよ、これから生きてても何もいいことが無いの。私がいなくなって、自分がまたいじめられるのが怖いだけでしょ?はやく離して!!」
しばらく沈黙が続き、凛さんがやっと口を開いた。
「...復讐、しなくていいんですか...?」
予想していなかった言葉に、私はとても驚いた。
「復讐って......そんな簡単にできるわけないでしょ」
「いいえ、彼女たちがやってきたことをやり返すだけです。それに、人数については心配不要です。真衣さんたちを一気にやるのではなく、一人ずつ時間をかけて復讐しましょう。そして最後に真衣さんを、精一杯苦しめるんです。....どうです?」
少し、胸が高鳴ってきた。復讐してやりたい。
私は、まだ死ねない。
「分かった、やるよ」
そう言うと、凛さんは嬉しそうに微笑んだ。
「じゃあ、今日の放課後、秘密の打合せをしましょう。学校のすぐ近くのあかさたなカフェ、わかりますか?そこに集合で。」
あかさたなカフェというと、名前からは想像できないほど落ち着いた雰囲気のカフェだ。前から行ってみたいとは思っていたから好都合だ。
「うん、分かった。」
ここから、私たちの新たな物語の幕開けだ。
どうだったでしょうか?やっといい方向に進んできましたね。
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