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空に浮いたら。25
「唐沢くん〜!今日一緒に帰らない?」
彩花は少し首を傾げ、ニコっと笑ってそう言った。
「え〜!梨里との約束は〜?」
そんな梨里を無視し、麗王と彩花の話は進んでいく。
「......彩花....さん。君、僕のこと知ってる?前の、僕。」
「前の...麗.....唐沢くん?えっと....転校する一日前.....のことでいいのかな?」
「......嘘ついてんじゃねえよ。」
麗王はぼそっと呟いた。
(....彩花は前と変わっている?記憶がないはずがない。)
麗王はなんとなく、嫌な予感がした。
「麗王〜帰ろ〜」
風が教室のドアからひょっこりと顔を出した。
先生の手伝いを頼まれてたようで(彩花が無理やり任せた)今戻ってきたようだ。
「風......さん。」
彩花は少し低い声で風の名前を呼ぶところりと声と顔を変えて、
「風さんも一緒に帰ります?」
と言った。まるで、”最初に自分が麗王と一緒に帰るつもりだった”かのように。
「麗王に任せる.....」
少し顔を暗くした風が、麗王の方を見て優しい笑顔で微笑んだ。
(麗王が望むなら.....風は我慢する!)
「彩花さんと梨里、と風も一緒に帰ろ!みんなで!」
「.............................チッ」
彩花の方向から舌打ちに似たような音が聞こえた。
((え、こっわ))
(え、彩花さんは風のこと嫌い.....でも、さすがにひどい.....!)
(彩花ってこんな子だったっけっ?あれ?)
(麗王はなんでこんな子と仲良くしてるの!?)
(何で俺はこんな子好きになったんだ.....?)
((え、こっわ.............))
「じゃ、じゃあ麗王!彩花さんと千賀屋さん連れて、帰ろっか!」
ここからは風が頼もしい進行役となりそうだ。
集中力が続かないのでちょっと短いですね☆(いやそのネタどこまで持ってくねん)
これ恋じゃなくてギャグ方向に転換するかも....?