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シオン命狙われ中! ①
プロローグ的なものはこちらです👇
https://tanpen.net/novel/298f318d-f02f-4339-8273-e273663d2ddb/
僕は|京王路 シオン《けいおうじ しおん》。
今日は放課後、女子に屋上へ呼び出された。
告白かなぁ?
本当ならウッキウキスキップで行くんだけど…。
僕は気が休まらないんだよね。
「あ…京王路くん。ゴメンね、こんな汚いところ呼び出して。制服…濡れないように注意してね」
さっきまで少し強めの雨が降っていた。
急に降ってきて授業中のクラスは「ゲリラ雷雨だー!」って盛り上がって虹が出たら「虹だー!」って盛り上がって、騒がしかったな。せっかく昼寝してたのに。
「ちょっとこっち来て…消えたと思ったら、虹まだ出てるね」
そう言って女子―|朝日 りお《あさひ りお》ちゃんは僕を屋上の端に呼ぶ。
彼女は屋上の柵から身を乗り出して虹をキラキラした瞳で見る。
虹見たの初めてなの?って感じ。
この前も出てたけどね。
「綺麗だね!シオンくんの目の色も綺麗だし…」
そう言って僕の目をじっと見る。
僕の目はなぜか生まれつき黒っぽい青色。
なかなか気づかれることはないけど集合写真とか撮って見るとちょっと浮いて見える。
「きゃっ!」
僕が太陽の暖かさにボーっとしていると《《りお》》ちゃんが水たまりで滑った。
…やっぱり。
りおちゃんは柵の方向に滑ったはずなのにクルッと一回転して僕の方に倒れてきた。
ドンッ!
僕はりおちゃんに押されて屋上の柵の外に出てしまった。
頭から一直線に落ちる僕。
それを上から涼しい顔で見るりおちゃん。
分かってたよ。
僕は抗うこともせず、真っ直ぐ…地面に垂直に落ちていく。
風が心地いい。
地面が近くなっていく。
僕は、ついに地上に着いた。
でもその時に鳴った音は…
「バキッ」
でもなく
「ガン!」
でもなく
「トンッ」
という軽い音だった。
実は…屋上に来る前に電話で僕のお守り担当である・エリタさんを呼んでトランポリンを設置してもらっていた。
屋上に来たら殺人方法は主に一つ。
落とす、だからね。
エリタさんは僕の小さい頃から警護についてくれている人。
強くて優しくて…カッコいい。
勉強も教えてくれるし。
名前の漢字は難しくて分からないけど。
あと、何歳かも教えてくれない。
「ふーう。女子って結構えげつないことするね」
「今回もシオン様の予測が当たりましたね…」
「まぁ、慣れてるし」
「トランポリンも何回目ですか…前は中学2年生の時に使いましたね」
「あー、クラスのぶりっ子女子に一緒にスカイダイビングしないかって言われてパラシュートなしで落とされたときね。懐かしい。あれはマジ死ぬかと思った」
「ははっ。怖いですよね。私も間に合うか分かりませんでしたし」
僕は車の助手席でエリタさんの思い出話をしながら帰った。
今回はヨルシカ先生の「左右盲」という曲を聴きながら描きました!
ヨルシカ先生の高くて伸びやかな声に癒されました。
今回から小説を書きながら聴いた音楽も紹介したいなと思います!
シオン授業中に「せっかく昼寝してたのに」はダメでしょ(笑)
今日は金曜日なので1話投稿です!
次回は火曜日、お楽しみに♪
🍏🍎🍏🍎🍏
ちなみにエリタさんは背が高いイケメンという設定です。