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日常
教室に入ると頭がいいのか悪いのかわからないリーダー的存在が笑いながら彼の友達と話している。
私はそれを避けるようにして机へ向かいカバンを置き、先生に提出するノートを手に取り席を立つ。
教室のどこを歩いても次から次へと出てくるさまざまな大きさの丸太のようなものを飛び越えながらドアへと向かい、ドアに黒板消しが挟まっているのを分かっていながらもドアを開け白い粉を被る。
後ろからはやはり笑い声が聞こえてくるが気にしない。
職員室へ行き先生にノートを提出すると先生が困ったような諦めたような顔をして「大丈夫か?」と訊ねてくる。
こいつは自分の生徒がこんな目に合っていてもこうやって声をかけるだけでやってる側には注意しないんだよなと自分自身も諦め「大丈夫です。」と真顔で言う。
先生は何かを恐れているような表情をして「そうか」と言い私と別れる。
「何かあったらすぐ言えよ」とかいう言葉は何一つないんだなと思いながら皆がいる教室へと歩く。