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洗脳的な「病みアピ」
8000文字。
鬼畜と病みをミックスしたグロ。
病みアピには対価が必要よ。
苦しい。死にたい。助けて。もう嫌だ。この世から消えてしまいたい。
もう聞き飽きた。
そんな嘆きの天使を演じていれば、承認欲求はみたされるでしょう。
反応が返ってくる?
心配してくれる人がいる?
当たり前でしょ。
大声を出したら、みんな振り向くでしょ。
知らない?
知らないで大声を出したの?
そこまで頭が悪くなったの。
人が集まってくるような気がしている。
病みが浅いから、薄い、浅い、上っ面だけの言葉をくれて、いい子いい子みたいな感じで頭を慰められてばかりいると、勘違いしてくるものなのよ。
この世で一番死ななきゃいけない人物なんだと。だから死ななきゃ、って。
そう勘違いをしては、数日たったらまた嘆いて、叫んで、大声を出して、それで慰めをもらおうとしている。
対価が必要。
病みアピしてたから、今その対価を支払ってるの。
私もね、勘違いしてたの。
短編カフェの「病みアピ」の要領で、とあるネットに愚痴をつぶやいてみせたの。
あの頃の私は勉強嫌いで、しかも不登校だった。
どうして宿題なんてしないといけないの?
ずっと家にいればいいじゃない。勉強したってなにも意味なんてない。
偉い方が子供に対し精神的苦痛を浴びせるためだけに作った無駄なもの。まじめにやったって無価値なシステム。障壁。時間の無駄。
そんなことを我が物顔で、電気代を喰ってるだけの生きてる価値もない人間が大声で叫んでは、手のひらよりちょっと広めな液晶画面に釘付けでずっとネットに入り浸り。
不登校で引きこもりだったから、ゲーム三昧だった。
だから現実世界はもはや闇に覆われたファンタジー世界ね。全員が全員魔王の部下に思えた。村人も、家族も一人残らずゾンビか魔物で、それでいて電気代や通信費は私が何もしなくても誰かが払ってくれている楽園にいた。
何も教えてくれない箱入り娘が被害妄想をした|様《よう》。学がないから、努力も知らない。
夢は、はちきれんばかりに膨らんで、ライブをやりたい、歌い手になりたいからYouTuberを目指す、とあちらこちらに浮気していって。
だから、妄想はタガを外れ、もう一人になりたいと言い出したの。周りはみんな学校に行く。でも私はまるで鳥かごのなかの鳥。
努力すれば乗り越えられるはずなのに、脇道にそれたい、その場から逃げたいからと泣きじゃくる。
ここに暮らすくらいなら一人暮らしする。
そういうのが一日に何回もあって、次第に家庭内別居状態になった。親とけんかしたから、私は無断家出を企てた。
そう思うきっかけは何だったかな。
それすらも覚えてないや。
一人で生きていけると、そう思ってたのよ過去の幼い私は。
たしか、おこづかいは全部娯楽に突っ込んでいて、それでもっとちょうだいとでも言ったのかな。電気は無料だったと、本気で思ってた時代。
充電は充電器さえあればどこでもできると思っていた時代。対価の知らないバカな時代。
それでいつ家出をするかで計画を立ててたの。
ネット上で今のあなたと同じように「病みアピ投稿」をしてね。そうしないと暇じゃない。現実世界にすることないんだから。
今すぐ家出をしないと、親に殺される。
だから、誰か助けて。そうつぶやいた。
そしたら、声をかけてきたの。
どこに住んでるの。近いね。渋谷のハチ公前とかどう? 大丈夫、全部俺に任せて。泊まるところ、食べ物、電気代。全部持つから。
家出ったって、数日程度でしょ?
最初の家出としては、ハードル軽いでしょ?
大丈夫、全部俺が何とかする。
そうして過去の私は連れ出された。手を差し伸べられたから、手を取ってしまった。
その手は何色をしているか、差し伸べられていた人種はなんだったのか。
人間だったか。人間のふりをした悪魔か。化け物か。
人間だと思った。少なくとも、過去の私は。
自ら後ろの石橋を蹴落とし、前にある草原へと踏み出す。
妄想癖もここまでいったら目の前のものは全部ご都合主義ね。白馬の王子様でも見えたのよ。
夜。
両親が寝ている頃に家を出たの。
外は秋夜が舞い降りて、月もすべて覆いつくすほど支配していた。空気はひんやりとしていたわ。肌寒くて、もう一枚羽織っておこうか。玄関ドアから数歩歩いたくらいで立ち止まってしまうくらい。
でも、戻ることなく進んだの。
だって戻ったら気づく可能性があるでしょ親に。こっそり忍び足をして玄関まで来て、うまく抜け出せたんだから。
夜の最終電車に揺られて、そして大人の夜の街に繰り出した。そして、ネットで知り合った人と出会ったの。
イケメンの男だった。金髪で腕のところどころに痣のような黒い入れ墨がちょっと見え隠れしていて怖かったけど、イケメンには間違いなかった。
ホストやっててね、これは無理やり入れられたんだ、って入れ墨を見せながら言ってた。
身なりはきちんとしていて、大学生くらいの大人の人っていう感じで、私よりの人生経験も豊富な声色で呼びかけてくる。
ああ、私になんて。
今まで一人でいたのに……、呼びかけてくれる人なんてこの世に絶滅してしまったと思っていたから、とても嬉しかった。
いつもは無表情、無関心、無感情を資本としている私の顔は一気に笑顔になって、恋人のように、イケメンに駆け寄っていったの。
私って、生きていい。そう思ってしまった。それは対価を知らなかったから。
実際はオオカミのくさい毛皮を被って、赤ずきんみたいな世間知らずの私を喰らおうとしている性欲の塊だった。
初めて家以外の建物に連れてかれた。
駅前にあるラブホテルだった。
男が背を向けて受付を済ませているときが最後のチャンスだったと思う。
私はスマホ画面に夢中になっていって、時間を捨てていた。香水のニオイをまき散らす風俗嬢のように、あちらからこちらへと、入口からエレベーターへと乗り込んでいく夜の客。その妖艶な雰囲気に酔っていたみたい。
その前に逃げれば――って、過去のことは変えられないね。
薄汚いエレベーターから降りて、鍵を差し込む。私はドキドキしていた。
初めての家出。夜はずっと家で寝ていた。でも今日は、この部屋で眠るんだと。
生まれて初めての家出。
大人の夜のど真ん中。心臓が突然どくどくっ、と期外収縮を起こしたみたい。
部屋に入って初めて、男はベールを脱いだ。
すぐさま私の手を引っ張って、ベッドに押し倒した。えっ、と思っているうちにキスをされた。強引……でもっ。
この時点では、私は愛されているとさらに勘違いした。
その当時、私が思い描いていた大人のスキンシップ。ここまで強引なのは驚いたけれど、それも読んできた二次元の紙のなかに描写はあった。そこまでは。
首筋に、蚊に刺されたような鋭い痛みが走った。いたっ。
私たちは唇を離した。すぐに手を持っていき、ぱちんと首筋を叩く。何もない。
男を見ると、すでに勝ち誇ったような表情をしていた。
そこからはもう、体は動かなかった。
はじめはキスマークでもされたのかと思った。違った。
首筋から手前に、手を持っていく。その動作をする手はもう、痙攣していた。
男の手には見慣れないものが。注射器一本。
それだけで私の幼い身体は悪に触れた。
無理やりかき回される血液。
激しい動悸。運動していないのに、運動した後のような倦怠感。頭がぐわんぐわんと台風のなか。目も回り、視界も回り、世界も回った。
全身に不快さを伴う成分が回っていく。
みなぎる幻惑感。景色はぼやけ、その中で男が這い回る。がさがさとした虫の動き。しかし顔は仮面のように変わらない。ずっと勝ち誇った顔。三日月のように口角のひん曲がった口の形。逆三日月のまぶたの形。にちゃついた顔。
びりびりと破く音がした。現実世界にない音。
ああ私、服を脱がされてるんだ。
それだけ思った。男はかぶりつくように、私の乳首にしゃぶりついた。汚く吸われる。缶ジュースの最後の飲み干すときのような強い吸着感。
気持ち悪い。気持ち悪い。
そう思ってるはずなのに、私の意識は切り離されているようで、幽体離脱をした。身体は現実世界にいた。
気持ちいいよね。夢中になるよね。
最も嫌いな音質で囁いてくる。
囁いてすぐに耳たぶを噛まれた。少女マンガでは愛情表現だと書かれていて、とても気分よく読んでいたはずなのに、今受けてみたら最悪だった。
ギッと、耳噛み。耳ごと千切られるかと思えるくらいに噛み締められた。
それでもう夢から覚めていた。
南極大陸に向かうタイタニック号の気分になった。砕氷船ごっこをしている。心臓が激しく動いているのに、なぜか寒い。手足に血液が行かない。温かい血液はどこへ行ったのか。心臓からどこへ消えたのか。全身が凍ったように肌寒くて、頭が悪くなった。
乱暴すぎて、時間経過は全然だった。
でも、男は私のなすがままの脚を持ち上げて、はしたない格好をさせられた。
何をするの。やめて。
下腹部を持ち上げるような感じ。マングリ返し。前戯なんてまったくない。
たしかに乳首を吸われたり、揉まれたりされたけど、そんなの前戯じゃない。それは、脅迫。そう、脅迫。合意なし。強引……。
初めてなんだから、それでアソコが濡れるわけがない。
下腹部同士を密着される。
それは包丁を取り出し、無理やり切り裂かれて穴をあけられるようだった。
ちんぽをねじ込まれた。初めてを奪われ、ずんずんと進み切り、ワレメをさらに裂かれる。
実際血は出ていたと思う。
知らない、知らない。大人のちんぽ。知りたくないのに入れられた。痛い。痛い。抜いて。
もう何にも覚えてない。
今でもその時の記憶は真っ白。
その後、中でほとばしる感覚で戻った。これも真っ白。
中で温かいのが本当に気色悪くて、何をされたのか理解したくなかった。
ただ膣内にもクスリを打たれて、全身の血が汚れてしまったかのようだった。
絶望した。
そして、意識を失った。
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その後は、どうしたって?
そうね、ひと言でいえば、監禁。
処女レイプされて、気絶したように眠ったの。その間、夢から覚めて欲しかった。
夢オチ。そういう嘘みたいなストーリー。
クソみたいなエンディングを訴求した。
でも、残念ながら対価はまだまだ足りなかったみたい。
その間に別の所に連れていかれたみたい。どうやってホテルから出たのか、何も覚えていない。
気付いたら自由を失っていた。
手をつながれていた。足もつながれていた。首輪もしている。当然裸。唾液まみれ、精液まみれ。レイプの延長戦。拘束レイプの真っ最中。
ああ、ようやく起きたんだ、と至近距離で言われた。先ほどの入れ墨をした男だった。
目覚める前からやっていたみたい。串刺しされたチンポが、中でうーんと首をもたげてきた。比喩ではなく文字通り。
身体はインフルエンザの高熱よりもひどい熱で浮かされていて、雲の上に浮遊しているみたい。クスリを入れられている。
現実感は何もない。だけど触られて、つねられて、噛まれて、中に入れられて、犯されているということは理解させられた。
ほらしゃぶれよ、しゃぶれって。
そう言って、中出し直後の精液まみれ、膣液まみれ、処女の血まみれのペニスを差し出され、お掃除フェラを強要された。私は呆然としたまま、舐めるしかなかった。絶望の味を確かめた。
そうそう。んじゃ、ご褒美のこれ、あげるね。
また首筋だ。プスリ、とクスリを入れられた。
針の痛みはもう感じない。首筋から心臓に至るまで、不透明な液体が広がっていく。最初より量が多い。体内で垂れ流される薬液。
それで、セックス。キメセクというやつ。
別の誰かが乗り移ったみたいに私が下品な声をあげていた。
無理やりちんちんを入れられて痛いのに、喘いでいる。アソコから壊れたように液がダダ漏れになっている。
二の腕にはハンコ注射みたいな注射器の跡が増えていた。私、ハンコ注射なんてした覚えないのに。注射跡が紫色に腫れてるの。
三時間に一本のペースかな。もちろん夜通し。寝る暇さえもくれない。
泣きわめけばムチが飛んでくる。
根性焼きだといってタバコの火を当てられた。
首絞めもする。腹にパンチもする。
ピアスも強引に開けてきた。耳もそうだけど、違うよ。乳首と下半身。
へそぴもやられたし、性器ピアスっていうのもやられた。
おまんこのビラビラのところに何個もピアスをつけるんだよ。
しかも、針のように細いタイプならよかったのに。チェーンみたいな鎖の一つを取ってきたみたいな感じで、思った以上に太いの。それが何個も。
麻酔なんてないし。
無理やり当てて、思いっきり穴を開けてきた。
痛い、痛い。って言えないくらいに痛い。肉が引き千切られるみたいに、もう血だらけで、ベッドのシーツは血だらけだった。
当然その状態でのセックスもするよね。
私の液体と男の液体で、もうびしょびしょで、その上から被害の跡が染みていったの。
なんだよ、痛がってるわりに感じてんじゃねぇか。
そう誤解されて、にちゃついて、傷ついたマンコに汚い大人のペニスを挿入して、内側の肉をガンガン削られた。
まだあるよ。
もう終われって思ってるだろうけど、続けるね。
針攻めもされた。
おっぱいに針を入れて、抜き差しして私の痛がる反応とかを堪能してるの。横に入れて、貫通したりするんだ。ねぇ、見て。入れた針の先が出てくるよって。乳首穴だらけにしてやるからな。
そんなことを下卑た笑いで声をかけてくる。
そのまま無感情にしていると、反応しろよって顔を殴ってくる。
殴られたくないから、作り笑いをすると、相手の暴力は止むの。で、肉棒が中で大きくなって硬くなってオナホ扱いするの。
火あぶりの刑もされた。
チャッカマンで小さな灯火を近づけて、チリチリと炙るの。熱い、熱いって何度も身を捩らせると、首輪の鎖を引いて、逃げるんじゃねぇ、と無理やり火の元に近づけさせる。
指、手首、腕と胸。入れ墨を入れるみたいにされたの。あと……乳首とかも炙られた。
アソコは、直接は無かったけど、陰毛は燃やされた。陰毛が焼かれたニオイは今でも鼻が憶えている。性器ピアスをあぶって熱々にして、それ経由でアソコを拷問した。
そうやって、身体改造を施して、またクスリを入れられた。どんどんと量が増えていったの。そうじゃないと私が満足しないからって、男が決めつけてきて。一本、二本って。
拒否なんかできないじゃん。したら本数増やされるだけ。
で、次はおもちゃを使ったアクメ地獄。
ピアスのついたクリやビラビラに電マやらローターやらを当てて、ディルドで奥をせめて、最終的には男のものでも入れられて、ゴシゴシとされる。
古い精液を落とすように。強引なたわしみたいな感じで、ずっとずっと中出しレイプされた。
クスリに酔っているタイミングで、一瞬正気に戻る時があって、それがとても嫌だった。
だって男が何人もいるってわかったから。
ひとりじゃない。回されてた。複数人で遊んでるんだって。それが絶望的な笑みに見えてもう助けなんて無理だ。ずっとこのまま弄ばされ続けるんだ。
監禁されてる。時間が止まってる。ペニスが入れられて止まっている時間がない。中に出されたら、男は交代する。私は一人。
その一瞬の現実を受け入れる前に、またクスリを足された。
クスリが切れたことは、目の色で分かるんだと。そういわれた。
拘束疲れの手足のしびれ。ガバガバになりゆくマンコのしびれ。ともに耐え忍ぶ。
その間にお風呂は?
あはは、無い無い。数日間風呂なし汗だくセックス。ずっと誰かの精液と遊んでた。もちろん避妊もないよ。全弾膣内射精。
食べ物は、コンビニに売ってるゼリー飲料だけ。それ以外は精液だったよ。
性奴隷? 精液便所? 性処理道具?
わかんない。わかんないよ。
長い長い数日が経って、いつからまともな食事取ってないんだろとか思ったりして。
それで、拘束しっぱなし、セックスしっぱなし。ペニスに股を強制ロックだから、逃げるに逃げれなくって。
でも、奇跡ってあるんだね。
ある日鍵が開けられて、ああ、また調教の時間が始まるんだとか思ってたら警察が来たのさ。
立ち入り調査なんだと。アジトの奥のバックヤードが私の入れられていた監禁部屋だった。
それでたまたま発見されて、解放されてすぐに救急車。
以来病院暮らしだよ。
親も面会に来たけど、泣きながら抱きしめてきた。
大げさだなあとか他人事のように考えてたけど、何故かその時の自分は泣いていた。一緒に泣いていた。不登校なのに勝手に家出して、勝手に自滅して。
とてもダサくて、みっともなくて、ごめんなさい、ごめんなさい、こんな身体になってごめんなさい、って謝りっぱなしで。
それで、いいよ、助かったんだから、いいんだって返ってきて、それでまだ涙腺が熱くなって。
全部が終わったと思うでしょ。
そう、それで全部終わったね。
でも、それは「心」での話だよ。
目をつぶったときの、こころの表面での話だ。目を開けば、鏡の前で立ち尽くしてみたら、克明な現実だった。
身体の跡、折檻の跡、注射跡、タバコ跡、肌荒れ、貧弱な身体。
ガバガバな性器、いくつものピアスを付けられ、重さでダルダルになった性器。
百何本も咥えられた女性器、休みなくぶち当てられてたから、子宮口にも炎症や亀裂が走って。
どうやらクスリで何も覚えてないけど、子宮でも何か遊んでたみたい。なにか鉛筆のような鋭いものを入れて、子宮内に何か出し入れしてたってさ。子宮壁を傷つけたらしくって。だから、排卵しない。
この通り、子供なんて一生できない身体になった。
あはは。
笑うしかないね。
元から要らない、出来たくもないと思っていきてたけど、いざ無くなったら消失感半端ないね。
あーあ、何のための生理だったんだろ。何のために生理痛に耐えてたんだろ。
毎月訪れてさ、たらたらと血垂れ流してさ、自分で処理してさ。
自分でつけたリスカ跡なんて見えなくなっていた。
その上から圧倒的な暴力の跡、あざ、根性焼きや火あぶりの火傷が塗り被さっていて、悪い意味で目立たなくなっていた。
これら、消えないんだよ。
医者に聞いたよ。これって消えるんですかって。
でも言われたの。何百万もお金を積まれたって、これらは消えない。できるなら皮膚の移植だが、それはこの国ではできない。直すことはできない。治癒することも完治することもできない。鏡はすでに破壊したよ。もう見たくないから。
でも……。
でも、あなたには見せた。
短編カフェで、病みアピ投稿が目について。
チャットURLを平気で貼って、ネッ友募集。
これは釣られるべきだ。そう思ってヤッた。
病みアピ投稿をして、過去に騙され犯された、醜い男の手法を再現して、あなたをおびき寄せて、目隠しをして、それで、同性レイプした。
ほんとはちんちんで処女膜破きたかったけど、生まれてこの方ちんちん生えてないから、仕方なくおもちゃにしたよ。温情だね。
それをしたのは、この体を見せるため。
……こんな風にされた身体でも、なんで生きてると思う?
それはね、こんな風な汚くて、醜くて、泥をかぶったような見た目の人でも、この世に生きてもいいっていうことを伝えるためなんだよ。
あなた、きれいな身体してるよね。
自分で傷つけた部位も、手首にとどまるじゃない。
私なんて、頭から足先まで全部傷つけられてるよ。自分じゃなくて、赤の他人の、見ず知らずの人が付けた傷なのよ。
あなたもこうなりたい?
……。
…………。
………………。
何。
いまさら何?
泣かないで?
泣きじゃくらないでくれない?
なんで私がこんな……、そう思ってるよね?
もう大人でしょ? 未成年? 義務教育中?
そんなの、関係ないでしょ。赤ん坊じゃないでしょ。もう生理は来てるんでしょ?
なら、身体の方はもう、大人なの。
何の面識のない人間に、こんな風に犯されて、運が悪ければ妊娠するの。
運が悪ければって、私、運が悪くても妊娠できない。それって、生きてる価値ある?
ああもう。
泣かないで?
ダメだよ泣いちゃ。泣き止まないと、ほら、こんな風に……、ギュって、首絞めしてあげなきゃいけなくなるでしょ。
首絞めされて、苦しいね。
泣けないね。呼吸できないね。酸素欲しいね。
当時の私もそう思ってた。
そろそろ分かって。
泣いても意味ないの。
泣いたら、相手の思うつぼ。
そんなことより。
……見てよ。
私の身体見てよ。
見てよ。
泣くくらいなら見てよ。
見てよ。ねえ見て。
私だって、こうして生きてるんだから、私よりひどい目に遭わされたこともない癖に、それで死にたいって呟けるのって、幸せなことなんだよ。
世の中はね、死ぬときなんて「死にたい」なんて呟いて死ねるほど、猶予なんてない!
見てよ。もっと見て。
どうなの、私の身体。ぼろぼろの身体。
痣だらけ、傷だらけ。注射器跡だらけ。
どこもかしこも痛々しい色をして。
それを見て、どう思った?
ねえ、ねえ、ねえ!
苦しいだけでしょ?
首絞めだけで済んでるんだよ……。
この身体を見て、それでもあなたが死にたいなんて思えるんなら。
この手で! この身体で! 殺してやる!
見ず知らずの男に殺されかけるくらいなら!
私が!
きれいな身体に傷をつけて!
串刺しにして!
めった刺しにして!
首を切って掲げて! 私も死んでやる!
だからお願い……、私に「生きて」って言って。