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嘘はこの町の掟違反#5
”あなたが落としたのは銀の生ハムですか?それとも金の生ハムですか?
「いいえ、わたしが落としたのはサラミ付きの高級生ハムです」
正直ですね。あなたには全部あげましょう。
「うへへやったぁぁぁぁ......」”
......「あれ生ハムは」
「何寝ぼけてるんですかっ...あなた今何時だと思いますか?」
目が覚めるとみかが目の前にいてものすごく怒っていた。ごめんって
「つき、授業サボって先生たちカンカンですよ〜」
「ごめん一緒に怒られてくれないか」
「無理です」
という会話をした後みかに職員室に引っ張られていった。
放課後...
一時間もお説教くらってしまった...結局一緒に怒られてくれなかったな。ふと目の前に通りかかった長の部屋に目をやった。ドアが少しだけあいてる...なにかみえるかもしれない。と思いこっそりのぞいてみた。部屋の戸棚にはねずみになった双子の籠が置かれていた。二匹はなんとか出ようとしているように見える。絶対に戻してやるからな...気を取り直し部屋の奥の方を見た。するとなにか影が動いている...なんだ影か。だがその影がだんだんと近づいてくるではないか。私は怖気がしてのぞくのをやめた。不安になってみかがいる図書室まで震える足で走った。不思議なことにいつもは誰かしらいるはずの廊下が静まり返っていてさらに恐怖を煽った。あの影を見てかななにかおかしい...学園に人の気配がしない。あれ?図書館の前に誰かが立っている。
「あの!」
と声をかけた瞬間、そこにいた生徒がゆっくりと振り向いた。
「ばり゛千本゛チがッで?゛...」
それはまるで人間ではないように見えた。いや”もう”人間ではないのかもしれない。長の部屋で見た影にどこか似ているように感じた。これって死ぬのかな
そう思った瞬間生徒の首が切れて、ゆっくりと地面に倒れた。
「もう大丈夫ですよ?つきさん。」
長が生徒の首を切ってくれたらしい..やり方は酷いが私にはヒーローに見えた。
「長...死ぬかと思いました。ありがとうございます」
私は半分涙目で答えた。良かった
「とはいえ、夢を見すぎましたね。もうさめたほうがいいのでは?」
長がそう言うと私は急に眠気がきて私はその場に倒れ込んでしまった。
「やれやれ、全く手がやけますね〜。カミツキのお嬢さん。」