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𝓽𝓱𝓻𝓮𝓮__
俺が目を覚ますと、アニキのベッドに寝かされていた。
周りには誰も居なくて、物音も聞こえない。
皆んなは、おそらく収録か遊びに行ったのだろう。
俺のことは、どう誤魔化してるんだろう。
ガチャ、バタンッ…ドタドタッ、ガタタッ…
急に物音がした。
突然の音にびっくりしていると、アニキが入ってきた。
「…りうら、!」
「…ア、ニキ…」
俺が、さっきのアニキを思い出して喋らなくなると、アニキが微笑んだ。
「よしりうら、アイス食べにいこか」
「…アイス、?」
突然の申し出に、俺は首を傾げた。
「みんなは遊び行っとるからええやろ」
「…会いたく無い、」
「大丈夫や、あいつら電車で行っとるから」
「……分かった、」
アニキについてスーパーに向かった。
スーパーには、こえちむとゆうくんが居た。
何か言われてるんじゃ無いかとビクビクしながらすれ違う。
「あーっ、りうちゃん!」
こえちむが此方に気づいた。
「こえちむ、…」
「おー、ゆうもこえもお久やな」
「アニキーっ!」
アニキがこえちむを宥める。
「俺一応先輩やで!?敬語の使い方を知らんのか…w」
「しーらないっ!」
「りうちゃん、お久しぶりです」
「俺は!?」
「アニキ!」
「…」
アニキがやれやれといったふうに首を振る。
「アイス奢ったろか」
「え!!アニキ様!!」
「アニキ様ってなんやねん」
「奢って奢って!!」
「しゃーないな、ほら、りうらも行くで」
俺は、遅れを取らないように慌ててついていった。
アニキはパ〇コ、俺はガ〇ナ、こえちむとゆうくんはハーゲン〇ッツを買った。
近くのベンチで涼みつつアイスを齧る。
「まったく…お前らは遠慮を知らんのかw」
「おいしーっ!」
「聞いとらんな…りうら、美味いか?」
「…コク」
アニキが苦笑する。
「りうらこそハーゲン〇ッツ買えばよかったんに…w」
「…申し訳ないから、」
「ほら、りうらみたいに遠慮をもて遠慮を!!」
「やーだねっ」
アニキはため息をついてアイスを吸った。
「はぁ…だからアホって言われるんやで」
「はぁッ!?ひどい…!!」
「りうちゃん~っ、アニキがいじめるよぉ」
「あは、」
「お前らは俺の懐いじめとるやろがいッッ!!」
「まったく、収入少ないのに…ブツブツ」
思わず笑みが漏れてしまった。
「…じゃあなんでアイス奢るとか言ったの、」
「…うっさいうっさい!!!」
「わーアニキが怒ったぁー!」
そう、わいわいしていた時だった。