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公開中
少女と骨の幻想戦争イッキ見【13〜24話総集編】
総集編!
最後にはおなじみのちょっと先出しがあるのでぜひ見てね。
ではどうぞ〜
総集編
第十三話「マジでお前ら何しに来た?」
---
パーブパブパブロ、パーブパブパブロ
霊「今年も秋のパブロゼミがなく季節になったわね〜」
イ「・・・某インクゲームのフデ種ね。」
ピーカピカピカチュウ、ピーカピカピカチュウ
霊「それに滅多に鳴かないデンキネズミゼミも。」
イ「・・・消されるよ?」
マーリマリマリサ、マーリマリマリサ
霊「それにうるさいマリサゼミも。」
イ「もう知人にまで影響が・・・」
ミーンミンミンミンミーンミンミンミン・・・
僕たちがこうなっているのには理由がある。
そう、この異常なまでの暑さである。
一「・・・お前ら何やってんの?」
霊「あ、桟。ちょうどいい所に。み〜ず〜を〜取ってきて〜頂戴〜」
一「最強をパシリに使うなよ貧乏巫女。」
シュン
霊「瞬間移動って便利よね〜」
イ「空飛べる人が言わないでくださいよ〜」
2人「・・・」
グデ〜〜〜〜〜〜
一「ホレ。」
イ「痛っ。」
水投げられた。
霊「イテッ」
霊「ったく、何すんのよ。」
一「お前らがそこでぐーたらぐーたらしてるからだろ?そんなの見たらなんか投げちまいたくなるのが人の性ってもんだ。」
霊「どんな性よ」
一「にしても、暑いな〜もう秋だってのに。」
イ「幻想郷ではこれが普通なんですか?」
一「まあ、何十年かに一回だな〜こんなのは。」
霊「あんたは平気なの?」
一「能力で紫外線太陽光バリア貼ってるから問題無し。」
霊「そのバリア、夢想天生で無理やり剥ぎ取ってやる」
イ「奇遇ですね。僕もボコボコにしてやろうと思ってたところですよ。」
一「お、やるか?」
?「うわあああああああああああああああああああああああああああああああ」
一「あ?」
?「たああすけてええええええええ」
イ「親方、空からホモ・サピエンスが!」
霊「どんな状況よ!」
一「こういう時は・・・」
3人「無視に限る(な/わね/ね)」
?「ちょっとおおおおおおおおおお」
イ「って、なんかこの声聞き覚えない?」
霊「私はないわ。」
一「俺もないな〜」
イ「じ・・・じゃあ・・・」
ス「ちょっとインク!俺様を無視なんて酷いぞ!」
一「何だこいつものすごい純粋な予感が!」
霊「奇遇ね。私も同じことを思っていたわ。」
イ「ブ・・・ブルー・・・」
・・・やべぇ。すげぇ気まずい。
おっと失礼。キャラが崩れました。
僕はこれ・・・どうしたらいいんだ?
ス「ん?ニンゲン!?もしかしてニンゲンなのか!?」
イ「そ・・・そういうことになるね。」
一「ん?なんでこいつこんなに驚いてるんだ?」
イ「ちょーっと色々とあって人間が物珍しいんだよね・・・」
一「お前は平気なのか?」
イ「まあ僕は【|無限数時間軸創作迄ビ鑑賞責任管理者《インフィニティタイムトラベラー》】って役職があるから、その関係で時間軸の創設者と・・・」
一「あーもう分かった分かった面倒くさい!」
霊「そんな面倒くさそうな役職があるなんて・・・」
ス「無限・・・じかんじ・・・もういいや!それより!ここはどこなのだインク!」
イ「えっとね・・・・なんというか・・・」
--- 少女説明中 ---
ス「へぇ〜そんな世界があったんだな!」
?・?・?「おっす〜」
霊「誰よ・・・って一人は見覚えある。」
G「よっ。」
SC「やあ。」
USP「おう。」
イ「対ニンゲン三銃士を連れてきたよ。」
霊「対ニンゲン三銃士!?」
一「・・・(←なぜか元ネタを知っている人)」
イ「圧倒的原作本家。元祖にして最強と名高いUndertale Gルートサンズ。」
G「オイラがみんなの元ネタだぜ。」
イ「そこのスワップサンズの兄。全員の中身が入れ替わった君の名は。状態の世界線から来たちょっと大人なUnderswap パピルス。」
USP「そこの可愛いの保護者です」
イ「そして、唯一のまとも枠!クソガキの情報量はNo.1!全員の性格が入れ替わったカオス状態の世界線から来た何故かニンゲン!のStoryshift キャラ。」
SC「よろしく。」
霊「クソガキ!?」
イ「三人合わせて、Bad time trio!」
G「・・・それお前さんが言うことじゃないんじゃ?」
イ「・・・そうね。」
霊「で?なんであんたたちはここにいるの?」
G「なんかドリーム経由でお前さんが大変なことになってるって聞いてな。」
イ「じゃあドリームはどこからよ!?」
ド「ナイトメア〜」
イ「ドリーム!?」
ド「いやー本家くんとはUNDERVERSEの世界線のあと非常に仲良くなっちゃったんだよね〜」
G「そうだな〜インクくん?ニヤニヤ」
イ「・・・(←こいつ主犯)」
ジ「・・・どうしてこうなってるんだ?」
イ「ジェノまで!あなたセーブ画面から出られないんじゃ!?」
一「ああ、こいつとは昔俺がいた世界線から幻想郷に来るまでにちょっと交流があって、そのよしみで能力を使って一応保護した。」
霊「・・・私の知らないところであんた何やったらそうなるの?」
USP「・・・暑さが吹っ飛んだな。」
ブルー「・・・そうだな兄弟。帰るか?」
SC「いやー・・・どうだろう。置いてけぼり感が強いけど・・・」
3人「はぁ―――――」
一方エラーサイドでは
魔「うあー。エラー水、水持ってきてくれ〜」
エ「無茶言ゥな。俺も水が欲しイ。」
そう、俺は単純に暑い。
のだが・・・
魔理沙、現在二日酔い中である。
魔「なあエラー。たしか私って昨日霊夢背負って神社まで帰ったよな。」
エ「そノハずダが」
魔「・・・なんで私が二日酔いなんだ?」
エ「・・・俺に聞クナよ」
?「・・・エラーと、、、見るからにニンゲンが・・・まさかこれは・・・・・・」
?・?「恋!?」
?「・・・何やってんだお前」
?「腹減った」
エ「待て、情報量が多イ。とりあえず上かラ順に」
エ「マーダーキラークロス、後デ校舎裏来イ。」
エ「ナイトメア、水持ってきテクれ。」
エ「ホラー、腹減ってるナラ帰れ。」
魔「うげっ・・・キモチワル・・・」
ナ「ほら水だ。」
魔「あ・・・ありがとよ・・・って触手!?」
ナ「俺はナイトメア。」
魔「全身が黒い!」
マ「俺はマーダー。」
魔「中二病・・・ってよりなんかに取り憑かれてるって感じか?」
ホ「俺はホラーだ。」
魔「お前頭痛くないのか・・・?」
キ「僕はキラーだよ〜ん」
魔「とりあえずその物騒なものをしまえ。」
ク「ぼ、僕はクロスです!ふつつかものですがこれからよろしくお願いします!」
魔「違うぞクロス、わたしたちは結婚しないからな?」
ク「なんですかそれ?」
魔「ダメだこの子純粋にアホだ!」
エ「・・・という感ジで俺の愉快な仲間達ダ。」
魔「な、なんかみんな物騒だけどエラーの裁縫みたいに得意なことないのか?」
ナ「拷問係」
マ「虐殺係」
ホ「死体消去(物理的に)係」
キ「死体蹴り係」
ク「僕はまだ見習いです!」
エ「そんで俺が参謀役」
魔「俺はとっくに(ツッコむのを)諦めた」
エ「お前エスパーか?」
?「・・・」
魔「また新しいのがいるけど・・・」
リ「リーパー。特に喋ることはない。役職は死神。」
魔「死神・・・」
エ「ま、そウイウコトだ。余リ気にすルナ。」
魔「暑さが吹っ飛んだ・・・」
時間軸は揃って
イ・エ「で!君達(お前ら)何しに来た?」
インク方面
G「お前さんは|幻想郷《ここ》にいるから知らなかったと思うが、最近いろんなAUの俺達がいなくなってるらしいんだ。」
イ「いなくなってる?」
USP「そ。今被害にあってるのが・・・アウターにラストブレス、そして極めつけは・・・」
--- SC「アルファが、いなくなった。」 ---
イ「!?」
なんで・・・アルファは僕とエラーでも敵うかどうか怪しいのに・・・
いなくなった?
イ「そうか・・・そうだね。僕の方でも調査してみる。ここに居てできる範囲だけどね。ありがとう。」
G「お前さんが相当真剣な口調になってるな。やっぱ仕事の影響か?」
イ「いや、それとは別に・・・|彼《・》が関わってる可能性があるからね。」
ド「・・・そうだね!」
イ「こっちで調査してみる。」
一方エラー方面
ナ「それは・・・」
ク「僕から言います。・・・どうも最近・・・|あの人《・・・》が大人しいんです。それで・・・気になって調査してみたら、どうもあの人が時間軸から消えていたみたいで・・・また何かを企んでいるんじゃないかと・・・」
エ「それデ俺のトコろに来タわけカ。」
エ「・・・」
マ「どうした?お前がそこまで考え込むなんて珍しい。」
エ「いや。あいつが関わるとしたら色々と面倒なことになるからな。」
ホ「エラーが・・・いつもの変な口調じゃない・・・」
エ「変なとは何だ変なとは。」
ナ「そうか、ホラーは初めてだったな。エラーはなんか真面目になったらこんなになるんだ。」
エ「わかった。一応こっちで調べてみる。俺はあいつと違って調査できる幅が大きいからな。」
ク「僕も頑張ります!僕の時間軸のことなので!」
エ「わかッタ。じゃア解散だ!」
---
一「んじゃ、俺たちも動き始めるかねー。なーエピック。」
E「・・・そうだけどさ、なんでお前まで?Bruh」
一「仕方ないだろ。お前らの中でエピックが一番俺と仲いいんだから。腐れ縁な。」
E「いやそれもそうだけどな?なんでお前が出てくるんだって言ってるんだ。」
一「俺の勘がこの件は能力暴走にも関わっていると言っている。どうせインクが言ってた彼ってあのおっさんだろ?」
E「heh。じゃあ始めますか。」
--- 2人「調査を。」 ---
---
第十四話「やっぱさ、暑いよね?」
---
あの後、いろんなサンズたちが来た。それはエラーも同じだったみたいで、魔理沙がゼーゼー言ってた。なんか・・・あっち側キャラ濃いからな。そして次の日・・・一さんが調査に行くという日、僕たちは・・・
霊「・・・」
イ「・・・」
一「・・・」
魔「・・・」
(4人同時に)
一「暑くね?」
イ「暑くないですか?」
霊「流石に・・・」
魔「もう魔法が切れてきたぜ・・・」
そう、暑さに打ちのめされていた。
今僕たちは4人で朝食という名の雑談会をしているのだが、
暑い。暑すぎる。これは流石におかしいと思う。
イ「温度計とか持ってませんか?」
霊「そんな都合のいいこと」
一「なんとびっくりポケットにこんなものが」
魔「温度計じゃねえか」
霊「こうなること予想してた?」
一「流石におかしいと思ってな。用意しておきました〜」
イ「それじゃあ、測りましょうか。」
ピコーン
霊「随分とデジタルね。さーて何度だって・・・」
一「・・・」
イ「ご・・・ごごごごごごごごごごごご50℃!?」
魔「流石に暑すぎだぜ!?」
一「そんなこったろうと思ったよ。」
霊「これは流石に・・・異変の温度ね〜」
一「じゃあ、何となく場所は・・・」
霊「地霊でしょうね。流石に地上にこの現況がいるとしたら被害はこれの2倍じゃすまなかったでしょうしね。」
一「同感だ。」
地霊なんて言う場所があるのか・・・?
イ「あのー。。。」
魔「言ってなかったな。この世界には、天界とこの幻想郷、それと地霊殿という場所がある。天界は・・・うーん天子とか・・・」
一「あと俺と同レベルぐらいのやべーやつが一人いるな。」
一「基本的に俺と同レベルなのは〜その天界にいるやべーやつと・・・あと一人いるんだけどな〜そいつ今どこにいるか分からんし。つ〜かなんならそいつと仲悪いまであるし?」
魔「話がそれてるぞ。で、その地霊殿には『忌み嫌われた一族』ってのがいる。」
イ「ナイトメアが好きそうなタイプ―――☆」
霊「ま、行ってみたほうが早いでしょ。」
イ「ソ、ソウデスネ」
一「んじゃ、行くか!」
--- 少女達移動中 ---
霊「ついt。」
イ「思いっきり主犯のいそうなところじゃないですか」
一「そりゃそうだろ?だってここは旧地獄だし。」
イ「じゃあ新はどんなものなんですか・・・」
魔「んじゃ、行きますか!」
タッタッタッ
一「・・・・?」
霊「どうした?」
一「いや・・・俺の勘的にここが・・・」
魔「と言っても、ここにはなにもないぜ?」
一「いや?」
そう言って一さんが指を指したところには・・・
ものすごい熱気を放っている、胸に赤い目がある黒い翼の女の子がいた・・・
一「おーい、起きてるかー?」
霊「そんなペチペチ叩かなくても・・・」
イ「・・・強烈なデジャヴだな〜」(第十一話参照)
空「うーん・・・」
魔「起きた起きた。」
空「❄︎☟︎✋︎💧︎ ✋︎💧︎ 💣︎✡︎ ☞︎✌︎🕆︎☹︎❄︎」
イ「!?!?!?!!!」
霊「!」
魔「?」
一「・・・フッ」
イ「待って・・・今のは・・・いや・・なんで・・・そんな・・・でもそういう・・・う・・・」
霊「・・・状況が飲み込めないんだけど。」
一「なにかと面倒だな。」
空「・・・あなた達は誰ですか?」
一「気づいたか?お前とんでもないほどの熱気を放出してるぞー。」
霊「これは異変なの?嫌でも本人の意識がなかったし・・・」
空「私の能力は【核融合を操る程度の能力】です。それが・・・思うように能力が使えなくて・・・最終的には暴走し始めて・・・みんなに迷惑がかからないようにここまで・・・」
魔「また暴走?」
一「はい停止剤。ちょうど試験役になってくれて助かったよ♬」
数分後
空「だいぶ落ち着いてきました・・・」
一「良かった。」
霊「一応これで異変は解決・・・ってことでいいのかしら?」
魔「そういうことなんじゃないか?」
イ「じゃあ帰りm」
ドォォォォォォォォォォン
全員「!?」
霊「どうやらまだ解決じゃなさそうね。」
イ「じゃあ行きましょう!」
一・魔「また面倒くさいのが増えた・・・・」
到着
僕たちが目にした光景は・・・
張り巡らされた青と赤の糸。様々なところに飛び散った赤い液体。
それに同じような見た目をした無意識の領域の緑の髪の女の子とギリギリで立っているピンクの女の子。
そしてジェノのような見た目をしたERRORの文字。間違いない。
イ「フェイタル・・・エラー・・・」
そう、数々の世界線を荒らして回った|殺人車《バーサーカー》がそこにはいた。
一「誰だあれ」
霊「なんか昨日来たやつと似てない?」
魔「でもあいつにはエラーと似たような感じが・・・」
イ「そうだよ。あいつはジェノがエラーに侵された世界線のサンズ。」
一「そうか〜」
霊「(夢想転生構える)」
魔「八卦炉」
イ「G、フェル。」
一「【模倣擬 |一《アノマリー》】」
--- 「「「「行く(ぜ/ぞ/わよ)!」」」」 ---
F「!?」
数十秒後
一「ま、こうなるわな。」
霊「全員が一斉に必殺技放ったらね。。。」
魔「やりすぎたんだZE」
イ「ありがとう。」
G「人使い荒い責任者だぜ。」
フェル「全くだ」
イ「しっかし、いくらなんでもこれはやりすぎじゃ・・・?」
そこには、跡形もなく破壊されたフェイタル・・・
まあどうせコードから復活するんだからいいんだけど。
それより今はあそこの・・・
一「大丈夫か?」
?「ええ。大丈夫です。」
一「にしても・・・」
一「随分と荒い歓迎だな?」
そう言った彼の右手は、いつの間にか血を流しながら緑髪の少女のナイフを握っていた。
全員「!?」
そうして全員が臨戦態勢になったとき、彼が手で制した。
一「別にいいよ。そこまで痛くないし。」
一「このお礼はまた今度に、な?」
さ「ええ。今日は本当にごめんなさい。このことはまた詳しくお話に伺います。」
一「それならいいんだよ。」
さ「(彼の目・・・心・・・何も考えていない。本当に痛みもなかったみたい。彼はどこか壊れているわね。)」
一「ほーらなに呆けてるんだ?帰るぞー」
霊「え、ええ・・・」
その様子を影で見ていた者は
?「これは興味深い実験になりそうだね。そうだろう?」
--- 八雲紫くん。 ---
一「じゃ、行ってくるわ〜」
霊「はあ、やっとね。」
イ「無事を祈ります!」
魔「行ってら〜」
一「おう。」
シュン
霊「そういえばさ、あのババア最近見かけないわよね。」
魔「そうだな〜」
イ「夜ごはんできましたよ〜」
魔「おし!食べようぜ!」
---
エ「・・・俺の出番は?」
---
第十五話「春先異常一面ボス:⑨レティ」
---
あの古明地の一件から何ヶ月か経った。
冬になって、僕たちはダラダラ、ダラダラと・・・
相変わらず紫さんと一さんからの連絡はないままだ。
そしてまた何ヶ月か経った。
そう、冬が終わらないのだ。
そうして僕たちは、その異変の調査をして|いた《・・》。
自分でもよく思う。僕はなんでこの異変を調査したんだって。
眼の前がぼやけている。周りは全員倒れていた。
その中で唯一人、|それ《・・》と奴に、立ち向かっている人がいた。
後で知ったことだが、その人の名前は|常闇 暁暗《とこやみ ぎょうあん》と言うらしい。
その人も一さんと同じく、なかなかの化け物なのらしいが、それはまた別の話だろう。
そうして僕たち|5人《・・》は今―――
緊急搬送で、永琳亭にいた。
---
--- 事は遡ること朝に ---
霊「流石に・・・異変と認めざるを得ないかしらね〜」
魔「だーかーらー!私は一ヶ月も前からそう言い続けてきたのに、なんで博麗の巫女のお前が信用しないんだよ!」
イ「ということは・・・また調査ですか?」
スカーレット姉妹の件も、お空さんの一件も、調査することによって・・・まあなんとなく結構被害が出たのだが。正直言って・・・
イ「行きたくないなぁ〜」
霊「別にあんたが体張ってまで行く必要ないのよ。元々は私、博麗の巫女の役割なんだし。」
魔「そうなんだよな〜先代巫女だったら一人で行けたんだろうけどな。」
霊「魔理沙。」
魔「・・・すまん。」
エ「アレ?ドうイう状況ダ?」
イ「エラー!ちょうどいい所に!」
エ「ナンか決まリガあルかラトはいえ、俺に馴レ馴れしくスルな。」
魔「そうだインク。エラーも一緒について来てくれるか?」
霊「なんか最近匂うのよね〜。紫からの連絡もないし。本来なら冬眠をしてるはずなんだけど・・・それでもこんなに着信がないのは初めてよね。」
魔(?)「ま、アイツのことだしどーせケラケラしながらスキマでポテトチップスでも食ってんだろ。」
霊「ポテトチップスって・・・何?それに今あなたから桟の気配がしたんだけど・・・」
エ「ヨ、よーし行コウ!(これ以上やってたら観測者から殴られる気がする)」
--- 少女移動中 ---
霊「なんか冥界っぽいのよね〜」
魔「で、どこにあるんだ?」
霊「そんな目星付いてるわけ無いでしょ。」
イ「・・・あのさ。」
魔「なんだ?」
イ「僕はインクで道を作ってるじゃん?」
魔「ああ。」
イ「霊夢は飛べるし魔理沙さんも箒で飛べてるじゃん?」
魔「そうだな。」
イ「でさ・・・」
霊「何よ?さっさと言いなさい?」
イ「エラー忘れてない?」
霊・魔「あ」
霊「迎えに行きますか。」
イ「そうだね。」
--- 少女移動中 ---
?「ちょーーーーーーっと待ったあ!」
霊「夢想封」
?「待て待て待て待てーーー!せめて出場をさせろー!」
魔「ったく、チルノだろ?」
⑨「な、何故バレたーーー!」
イ「何この子すっごい元気」
⑨「あたいとしょーぶだーー!ここを進みたければあたいを倒してから行けー!」
魔「マスタースパー」
⑨「待て待て待て待てーーー!まだスタートって言ってないでしょーが!」
イ「スタート。【塗符 情b」
⑨「待った待った待ったー!ちょっと何勝手にすたーとしてんのさ!」
霊「なんか・・・可哀想な妖精ね。普段はしつこいけど、こういうときだけなんか・・・可哀想なのよね〜」
⑨「全部聞こえてるぞ霊夢!・・・じゃなくて博麗の巫女!」
魔「ま、そこまで言うなら私が相手になってやるよ。」
⑨「良し!しょーぶだ!」
⑨「【霜符 フロストコラ」
魔「マスタースパーク」
―――ピチューン
霊「なんだったのあれ?」
イ「・・・なんだろ」
魔「・・・とりあえずエラーを迎えに行くか!よーしあいつの顔が楽しみだなー!どうしていいかわかんなくてあたふたと・・・ウフフフ」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
霊「・・・魔理沙・・・骨は拾ってあげるわよ。」
イ「あとはお好きにどうぞ〜」
霊「じゃ、わたしたちは冥界探しに行くから。あなたは・・・頑張って。」
魔「・・・ハハッ。なんで私死ぬ前提なんだ?」
イ「後ろ見てみてください。」
魔「んー?なにがあるt・・・・・」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
エ「ソウカソウカ、オレハソンナ顔ヲシナインダケドナア魔理沙?」
魔「エ・・・エラー・・・バッおい二人共!」
魔「いない!?」
上空浮遊中
霊「インク・・・あんたのポータルに助けられたわ。」
イ「流石にあんなのに巻き込まれたらね・・・」
魔「エラー・・・これにはな、マリアナ海溝よりは浅い理由があってだな・・・」
エ「浅イジャネエカアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」
その後、どうなったかは・・・想像におまかせします。
その頃一方
霊「さて。魔理沙が離脱したわけだけど、どうする?」
イ・エ「無視」
霊「正っ解っ!!」
魔「正解じゃねえよおおおおおおおおおおおおおあああああああああああ」
霊「突っ込んできて、かわされないとでも思った?魔理沙。」
魔「はぁ・・・親友目の前にして逃げるとか正気かよ霊夢。」
?「漫才をしているところいいかしら?」
イ「誰ですか?」
レティ「私はレティ・ホワイトロック。雪の妖怪。」
魔「雪の妖怪ということは・・・」
魔・霊「雪女!?」
イ・エ「雪女?」
霊「こんな時に桟がいれば文からカメラぶん取って意地でも撮影するでしょうね〜」
レティ「私はね、冬が終わったら必然的に眠りにつかないといけないの。そうしないと春が寒くなっちゃうから。だからね、自由に活動できる冬が終わってほしくないの。だから、冬を止めようとしているあなた達をここで倒す。」
魔「うーんなるほど、だいたい分かった。つまりお前は自分の活動時間外となる春を越させたくない、と、そういうことかね?」
レティ「そうよ。無駄話はここまで。勝負なさい!博麗の巫女」
霊「悪いけど、あんたなんかに遅れを取っているようじゃ、博麗の巫女なんて名乗れないからね。」
--- 全力で、行かせてもらうわよ! ---
レティ「!?【寒符 リンガリングコールド】」
霊「【宝符 陰陽宝玉】」
レティ「なら【冬符 フラワーウィザラウェイ】」
霊「!?」
レティ「私は冬の妖怪でもある。冬が長引いてる今、私の力は増大しているのよ!【白符 アンデュレイションレイ】」
霊「【霊符 夢想封印】!」
―――ピチューン
レティ「負けてしまったわ。流石は博麗の巫女。私を倒したんだから、もうお行きなさい。」
霊「ねぇ。」
レティ「何?」
霊「あなた・・・わざと早めに負けたんじゃないの?」
レティ「・・・」
レティ「そう。博麗の巫女には何もかもお見通しってわけね。まあね。四季の移り変わりは絶対に止めてはならない。それは私達妖怪も分かっているし、妖精が一番分かっているはず。だから、まあ・・・噛ませ犬みたいなものよね!」
そういう彼女の顔は、笑顔であったものの、どこか寂しさを有していた・・・
霊「いきましょう。早くこの異変を解決させるために。」
魔「おう!」
そういった二人の目には、覚悟と、責任がこもっていた。
そうして僕たちは、その場をあとにした―――
レティ「・・・フフッ。期待してるわよ。霊夢ちゃん。」
---
第十六話「春先異常:第弐面」
---
そうして、僕たちはその空を飛び回っていたわけなのだが・・・
咲「あら?皆様、こんなところで何をしていらっしゃいますの?」
霊「咲夜!あんたこそ、ここで何してるのよ!」
咲「紅魔館の燃料が尽きそうだから燃料が尽きる前に異変を終わらせてしまいましょうと思いまして。それに・・・博麗の巫女が動くのが遅すぎたので、(レミリアの声真似で)『もう咲夜が行って解決してきなさい!』と、言われてしまいまして・・・」
霊「悪かったわね。」
魔「プッ・・・プププ・・・」
霊「何がおかしいのよ?」
魔「いやだって・・・レミリアの声真似が・・・完全にいじってるそれとしか・・・・・・って分かった!分かったから無言でナイフと時計構えないでくれ咲夜!うわあああああああああああああああああ」
イ「おかしいな・・・デジャヴってこんなに早く訪れるものだっけ・・・」
霊「・・・・・・行きましょ。」
その後、霊夢は飛んで、咲夜さんは時々時を止めて移動して、僕はいつも通り道を、エラーも道を作っているわけなのだが・・・魔理沙さんがいない。まあ、誰もそのことに関して触れていないから、良しとしよう。試しにエラーに目を向けたが、僕と同じような顔をしていた。まあ、そうだよな。意図してみんな触れていないのだろう。魔理沙さんは可哀想な人だ。
霊「で、移動してきたわけだけど・・・」
イ「ここ、どこですかね・・・」
咲「ここは・・・いわゆるマヨヒガというものではないでしょうか。」
エ「マヨヒガ?」
咲「迷い家、通称マヨヒガ。常に移動している故か、それを見れた者は数少ないらしく、マヨヒガの家財を自分の家に持ち込んだら、幸福が訪れるとか・・・・・・」
霊「ヨシ家財ダケ全部ブンドッテ帰リマショウカ」
エ「なンでカタコトナンだ?」
イ「とりあえず入りましょうか。」
?「じーーーっ・・・・・・・」
霊「(小声で)現実でじーっっていう擬音を声に出す子初めて見た。」
咲「(小声で)そういうことは言わないでおきましょう。可哀想ですので。」
イ「(小声で)咲夜さんナチュラルにディスってません?」
?「全部聞こえてるわあほんだらーーーーーーーーーーー!」
エ「俺関係ナイッテアアアアアアアアアアアアアア」
?「聞いて驚け見て驚け!私は化け猫妖怪、橙である!なので猫耳で全部聞こえているのだ!」
咲・イ・エ「(強烈な⑨臭!)」
霊「いかにもドドン!って効果音が出そうな雰囲気なところ申し訳ないけど、私達急いでるから、早くここから出してくれない?ついでに家財をぜんぶ持ってきて。」
橙「やるかあ!それに、ここから出たければ私を倒していけ!ドロン!」
霊「変化した?」
橙「はーっはっはっはっは!数ある猫の中から私を見つけ出せるかな!?」
霊「ホーレホレマタタビだよ〜」
橙「ニャン!・・・あ」
霊「はい引っかかったー」
橙「これ無しっていうのは・・・?」
霊「そりゃあもちろんできるわよって言うとでも思った?夢想封印!」
橙「ちぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇん」
咲「なんで私はこんな茶番を見せられているのか」
エ「・・・同感ダ」
ヒュゥゥゥゥゥゥゥン
霊「マヨヒガ・・・消えたようね。」
エ「シッかリと家具全部持っテキてるじゃネエカ、にしテモお前は持ッてこなくテよかっタノか?」
咲「・・・私あなたに対して嫌悪感が消えたわけじゃないんですが。」
エ「俺なンかしタカ?」
咲「覚えてないのですか!?あなたにボコボコにされた・・・」
エ「・・・ア!アノ時止め女!」
咲「そんな呼名・・・?」
イ「あれ?二人は知り合いだった?」
2人「まあ・・・・そんな所?」
イ「あの・・・一ついいですか?」
霊「なに?」
イ「なんか・・・魔理沙さんと一さんがいないせいでボケがいなくてツッコミしかいない状況になってるんですけど・・・」
咲「インク様、それは触れてはいけない暗黙の了解です。」
イ「・・・なんかすいません」
魔「お?なんの話ししてるんだ?」
霊「魔理沙!」
--- 少女説明中 ---
魔「なるほどなるほど・・・そのマヨヒガの家具持ってったら幸福になると・・・ふむふむなるほどなるほどな〜〜」
魔「・・・なんで私を呼んでくれなかったんだよおおおおおおおお!」
霊「あんたが来なかったからでしょうがああああああああああああ!」
イ「漫才してるなあ。」
咲「そうですねぇ。」
エ「風物詩だナ。」
霊・魔「あんたらも見てないで手伝えや!」
そうして・・・このあとどうなったかは・・・言わなくてもわかるだろう。
もちろん、と言っていいほど霊夢さんが勝った。
魔理沙さんは・・・なんか目回してる・・・おかしいな・・・神夜とのデジャヴが・・・
一日に二回もデジャヴって来るんだなあ・・・
そう考えながら僕たちはその場をあとにした。
---
第十七話「春先異常:第彡面」
---
そうして、僕たちは冥界を探していたわけなのだが・・・
魔「なあ、ちょっとアリスの所寄っていいか?」
霊「一人で行きなさい」
イ「一人で行ってください」
エ「一人デ行け」
咲「行くなら一人です」
魔「なんだよみんな、そんなアリスのこと嫌いか?」
霊「別に?私はともかく、インクは挨拶程度でエラーに関しては会ってもいないでしょ。」
魔「だったら尚更なんで行きたくないんだよ。」
霊「行きたくない」
イ「解決が先です!」
咲「能力を無駄に使いたくないので。」
エ「めンどクサい」
魔「なんでだよおおおおおおおお」
一人で叫んでた魔理沙さんは放っておいて、僕らが進んでいると・・・
?「あら?霊夢じゃない。」
霊「アリス!?」
魔「ああ、ちょうどよかったんだぜアリス!お前にってムグッ!?」
咲夜さんが時を止めて魔理沙さんに口封じ(物理的)したようだ。ナイス!
咲「すみませんが私達は忙しいので。」
ア「そう。悪かったわね。それじゃあ。」
魔「ムグ〜〜〜〜〜!?」
イ「・・・まあ、いいんじゃないですか?霊夢さん。僕たちは元々わざわざ行くのがめんどくさかっただけで、たまたま会っただけなら魔理沙さんと話させても・・・」
霊「・・・はぁ。そうね。いいわよ。ただし手短にね!」
魔「っぷはっ!本当か!?」
ア「そうなの。じゃあ魔理沙、」
魔「ああアリス、」
2人「新しい魔法の実験台になってもらう(わ/ぜ)!」
霊「お前ら話聞いてたかああああああああ!」
魔「それじゃ、」
--- 「弾幕ごっこだ!」 ---
ア「まずは私から!【操符 乙女文楽】」
魔「ちっレーザーかよ!腐っても魔法使いだな!」
ア「腐ってないわよ」
そんな軽口を叩きながら、2人は戦っていた。
いつもいじられているとはいえ、魔理沙さんも昔からいる弾幕ごっこ上級者。
やっぱり弾幕がキレイだ。
・・・それに対抗できているアリスさんも十分すごいんだけど。
イ「・・・霊夢さんとか一さんはこれよりすごいんですか?」
霊「私とあいつを一緒にしないでよ。弾幕ごっこで行くなら私の方が上よ。」
イ「え、じゃあ」
霊「でもそれはあくまで弾幕ごっこの話。殺し合いになったらあいつの方が数倍強いわよ。それに・・・いや。あの子はこころと似てるからねー。まあ、あんまり本人の前で噂話をするのは良くないでしょ。」
イ「ん?どういう」
エ「あ、終ヮっタミたイダな。」
魔「フィ〜終わった終わった。なかなかに強かったぜ、アリス。」
ア「魔理沙もね。」
ア「そうだ。あなた達先を急いでるんだったわよね。だったら早く行きなさい。あ、そうだこれも。」
霊「なによこれ。」
ア「私もわからない。でもなんか春の気配がするから取っておいたの。」
魔「ってこれ春の光じゃないか!」
エ「何だそレ。」
魔「あのな、魔法使いの間では貴重な研究材料として重宝されているんだよ!春の光は春の源!いろんな気候を操る通称神の光とも呼ばれているんだぜ!リリーホワイトしか持ってないって噂だけど・・・アリスはいらないのか?」
ア「まあ私はパチュリーみたいに全属性使いたいってわけじゃないから。私の目標はあくまで完全自立型人形の作成よ。だからこれはあげる。まあ調査の役に立つと嬉しいわ。」
・・・たしかにアリスさんはそういうタイプじゃなさそうだな・・・
パチュリーっていうのは・・・ああ、宴会で咲夜さんにやられたあのパジャマの人か。
霊「さて。行きましょうか!」
イ「待ってください!なんか光が・・・」
魔「うわあ!待て待て!行くなあ!」
エ「ま、アの光ノ先にナんカアると考えルのガ普通だナ。」
霊「追うわよ!ありがとアリス!」
ア「いえいえ〜・・・騒がしい人たちだこと。でもまあそれが原因で好かれてるんでしょうね。」
魔「待て〜!絶対に研究してやる!」
霊「異変解決!」
イ・エ「カオス・・・」
そうして僕たちはアリスさんの家を去った。
---
第十八話「春先異常:第0b100面」
---
結局、春の光が飛んでいった方向は・・・
霊「なにあれ」
魔「妖精じゃねえか?」
イ「ブルーとか⑨とかちぇんと同じニオイがする・・・」
エ「でモアいつニ近づかナキゃ春ノ光貰えないゾ?」
魔「そこがネックなんだよねあ・・・」
咲「・・・行けばいいんじゃないですか?最悪対抗してきたら撃ち落とせばいいだけですし。」
霊「それもそうね。」
イ「結局その結論に行き着くんですかあなた方は・・・」
僕たちが今なぜこんなに悩んでいるのかというと・・・
そう、あの妖精みたいな子が春の光を持って弾幕をばらまいているのだ。
?「春ですよー」
霊「春ですよってできるなら最初っから直せや!」
?「!」
あ、気づかれた。
あ、撃ち落とされた。
あ、まだ春ですよー言ってる。
あ、そこにさらに魔理沙さんが春の光強奪。
あ、エラーが可哀想な子を見る目してる。
うん?いじめじゃない?
イ「咲夜さん」
咲「・・・」
必死に見て見ぬふりをしている。
あ、魔理沙が妖精さん小突き始めた。
うーんなんでこうなった・・・
魔「よーし終わったぜ!帰ろーぜー」
霊「じゃああんただけで帰ったら?」
魔「そっか・・・そういえばあったな・・・」
イ「何忘れてるんですか」
?「あら?そんなところで何をしてるの?」
霊「・・・誰?」
プリズム「「「私達は騒霊、プリズムリバーだ!」」」
咲「そうですか。では。」
リリカ「待て待て待てーい!無視するな!」
イ「どうして僕たちが出会う子たちは全員⑨なんだ・・・」
ルナサ「まあまあ。待ちなさいあなた達。」
魔「お、こいつはレティみたいな感じが!」
メルラン「勝負よ!」
イ「あー。こっちはチルノさんタイプですねー。」
メルラン「あんたたちなんでいちいち小言が多いのよ!」
ルナサ「あーもうムカつく!勝負だ博麗の巫女!」
霊「おー。そういう感じか。」
魔「ま、いいんじゃないか?手間が省けるだろ。」
エ「同感ダ。案内役決定ダナ。」
咲「さっさと蹴散らしていきましょう?」
イ「そうですね!」
ルナサ「ちょ、ちょっとあなた達・・・まあいいわ。もうどうにでもなってあげる。」
エ「.........................アキラメンナヨ」
霊「なんか言った?」
エ「・・・ハア。いヤ何も。」
霊「じゃあ長女は私が。」
咲「チルノタイプは私がもらいますわ。」
エ「ちっコいノは俺が貰ウ」
イ「お、じゃあ今回は僕たちがお留守番かあ。」
魔「そうだな。」
そう言うと、霊夢さんたちは弾幕ごっこを始めた。
イ「なんか、みんなのこういう真面目な弾幕ごっこを見るのは初めてだなあ。」
魔「たしかにそうだな。紅霧異変の時は一が来て終わっちゃったしな。」
霊「ちょっとあんた達!何駄弁ってんのよ!」
魔「・・・と言いつつ押してるじゃねえかよー!」
エ「【糸符 壊壊燦燦】」
ピチューン
あ、三女撃沈。
咲「【幻符 殺人ドール】」
ピチューン
咲夜さんも強いなー。
霊「夢想封印!」
ピチューン
さすが初代王者。
霊「終わったわよー。」
魔「おう霊夢、お疲れさん。」
イ「・・・全員気絶してますけど、これどうやって案内役に?」
霊「あ。」
咲「そのことは」
エ「考えテなカッた」
イ「えっと・・・確か一さんがやってたみたいに・・・こうだ!」
メルラン「イッタ!」
魔「すげえ起きた!」
メルラン「お姉ちゃーん!」
ルナサ「ん・・・ほらやっぱり。だから博麗に喧嘩売るなって言ったのに。」
霊「じゃ、案内、してくれるわよね?」
うーん何だろう。圧がすごいんだぞ・・・☆
プリズム「はい・・・」
そうして僕たちは冥界への道を辿った・・・
---
第十九話「春先異常:第麌面」
---
僕たちは冥界についた。いや、着いてしまったと言ったほうが良いのかもしれない。
そう。僕たちは今永遠亭で治療を受けているのだが・・・・
結論から言うと、冥界の主、幽々子さんによってこの異変は起きていた。
幽々子さんによると、冥界には西行妖という桜があり、それを満開にすると誰かが蘇ることができるのかもしれないと思い春の光を集めて西行妖を満開にしようとしていたらしい。
それを聞いていた時の霊夢さんはとても悲しそうにしていたけど・・・
そう。幽々子さんが起こした異変は解決したのだ。
その時だった・・・「あの人」が来たのは。
霊「急いで桟を呼び戻して!あいつなら殺し合っても生き残れ・・・」
それが霊夢さんが最後に言った言葉。ああ、どうしてこうなったのだろう。
---
--- それはそれは遡ること数時間前 ---
霊「ここが・・・冥界?」
僕たちは春の光が示す所に来ていた。
ここは・・・いかにも死者という感じがする。
っにしても・・・
魔「ああなんかとてもながいながいかいだんだなあ」
魔「箒で飛ぼうか」
咲「私どうしようもないんですけど」
イ「確かに咲夜さん飛べませんでしたね」
咲「はい・・・」
イ「霊夢さn」
霊「乗せないわよ?」
イ「え?」
霊「いや逆になんで乗せると思ったのよ」
エ「こいツソうイえバこういウ奴だったナ」
イ「わ~!この貧乏巫女〜!」
霊「なんですって!?もう一回言ってみなさい!」
イ「だったら咲夜さん乗せてくださいよ〜」
霊「でもめんどくさい」
イ「あ〜。博麗の巫女って言ってもこの程度だったのか〜。」
霊「やってやろうじゃねえかこの野郎!」
エ「慣レてルな。」
イ「そりゃあ結構一緒に暮らしてきたからね。」
咲「あなたみたいな人が敵に回るのが一番怖いですよ。」
エ「人の飼い慣らし方がわかってる奴はな。」
イ「ちょっとなんでエラー口調が真面目になって」
魔「おーい。行くぞー!」
エ「今行ク」
イ「ってちょっとエラー!」
咲「インク様も苦労されるお方なのですね。」
イ「ほんとだよ・・・咲夜さんも行くよ!」
咲「承知いたしました。(この階段を登るの・・・?)」
魔「飛べー!」
a few hours lator
イ「ちょ、待って、魔理沙さん!疲れました・・・」
咲「同じく、疲れました…」
エ「…(とても疲れているご様子)」
霊「私は鍛錬しているから問題ないのだけれど・・・」
魔「なんだよお前ら、その程度か?」
霊・咲・イ・エ「空飛んでるやつが言うな」
魔「な、なんでそんなに私に敵意が向けられてるのぜ?」
霊「夢想封印!」
ドォォォォォォォォォォォォン
イ「スッキリしたね。」
エ「お前もモうツッコミを放棄しダしタナ。」
イ「もうあの人と桟さんだけはツッコミが追いつきません・・・」
咲「そういえばあの人からも連絡がないのでしょう?大丈夫でしょうか?」
霊「大丈夫でしょ。あいつならまず死なないし。」
終わったのだろうか。霊夢さんがスタスタと戻ってくる。
にしても桟さんは大丈夫だとして、紫さんは本当に大丈夫だろうか。
霊夢さん曰く冬眠をする時期があるらしいが、それにしても長すぎないか?
本当だったらもう春真っ只中の時期なのに。
それに彼も・・・エラーによるとクロスの時間軸から存在が消えたらしい。
本当に何もしていないのだろうか。
それに霊夢さんの発言。「本人の前で噂話は良くない。」というアレ。
それに・・・考えれば色々と出てくる。
そんなことを考えていると・・
霊「おーいインク、行くわよ?」
イ「あっはい!すぐ行きます!」
駄目だ。考えるのはあとにしよう。
そうして僕は霊夢さんのあとに着いていき・・・
舗装された道のようなところに到着した。
と同時に、霊夢さんの前には刀が、霊夢さんはお祓い棒で防いでいた。
霊「幻想郷には弾幕ごっこという決闘様式があるはずだけど?」
霊夢さんの声にかなり怒りが含まれている。やばい。ガチギレモードだ。
?「これはすみませんでした。一度博麗の巫女がどの程度なのか調べたかったもので。」
霊「この程度でやられたら博麗の巫女なんてやってられないわよ。」
妖「確かにそうですね。申し訳ありません。」
霊「で?あんた誰よ。」
妖「私の名前は妖夢です、ここ白玉楼の庭師をやっております。」
霊「そう。もう一度聞くけど、あんた弾幕ごっこは分かるのよね?」
妖「はい、分かります。」
霊「それじゃあ、」
妖「勝負!」
ガキィン
始まった。じゃあ僕はこの時間を使って色々と考えることにしよう。
まず考えるべきはあの人の存在。以前にも問題を起こしてタイムラインを崩壊させた。
その時に被害にあったのがPルートの本家。
あの人の命令によってクロス以外のXは総動員される。X全員が出てくるならばエピックでも敵うかどうか怪しい人材だ。
そこで出しておきたいのが|Godverse《神々》の存在なのだが・・・
やっぱりあの人たちがそう易易と協力してくれるわけないしなぁ・・・
それに今連絡が取れていない桟さんだ。能力暴走の調査にここまでの時間がかかることがあるだろうか?だがそれよりも今一番大事なのは紫さんだ。幻想郷の維持に関わる異変なのにもかかわらず全く顔を見せないし、式神の八雲藍さんとも連絡がつかないと言うし・・・霊夢さんは大丈夫だと言っているけれど、僕は何かあったに違いないと思っている。
それと・・・詳しく考える暇がなかった霊夢さんの「本人の前で噂話はしない方がいい」という言葉。どういうことだ?あの場に桟さんと同じく化物がいたのか?そして霊夢さんがその気配に気づいているって・・・ああもう整理がつかない!とりあえず霊夢さんの件は後回しだ。後々霊夢さんに聞けばいい。僕は・・・この異変にもう一つの異常が関わっている気がする。と、そんなことを考えていたらいつの間にか終わったようだ。
霊「終わったわよー。」
妖「負けました・・・」
結果は霊夢さんの圧勝だったらしい。
手加減なしとかこの貧乏巫女怖いですね。
霊「何か言った?」
イ「いいえ何も。」
霊「博麗の巫女の勘で何となくわかるんだけど。」
イ「すごいな博麗の勘。」
と、そんな軽口を交わした瞬間、猛烈な嫌な気配が僕たちを襲った。
霊「・・・来るわね。」
魔「ああ。」
咲「やはりこうなりましたか・・・」
エ「強そウダな。」
イ「あの人が・・・」
霊「元凶よ!」
そうして、突然と戦いが始まった・・・
?「・・・私が出る事態にならなければいいけど。」
---
第二十話「春先異常:第蜈ュ面」
---
エ「あレが元凶?」
霊「そう、名前は聞いたことあるわ。冥界の主、西行寺幽々子。」
幽「あら、人のいない所で噂話とは良くないわね。」
霊「本人のいる所での噂話のほうが良くないでしょ。」
幽「そういうものなのかしら?」
霊「まあいいわ。この春が来ない異変の元凶はあんた?」
幽「そうみたいね。」
霊「何よその曖昧な答えは。」
幽「いいえ、ただ私は妖夢に任せていたもの。状況を把握していないだけよ。」
霊「まあいいわ。あんたが元凶なのね?じゃあ退治するまでよ!」
幽「来なさい、博麗の巫女。力の差を教えてあげる。」
霊「それはこっちのセリフ、よ!」
結界が展開された。始まったようだ。ちなみに僕は端っこの方で呆然としている。まあ先程の戦いで考え尽くしたというのもあるが、二人の出す弾幕が美しいのだ。流石初代弾幕ごっこ王者と紫さんの知り合い。やっぱり僕じゃ叶わない。だから僕はこの戦いに参戦しないことにしたのだが…
魔「行ってくるぜ!マスター・・・・・・・・スパァァァァァァァァク!」
イ「行ってらっしゃいです〜」
エ「卑怯ダナ」
咲「これ私がついてきた意味ありましたか・・?」
イ「あったと思いますよ?」
咲「でも今のところ私階段上って足痛めたくらいしかやってないんですが…」
イ「確かに。」
エ「帰るカ。」
イ「そうだね。」
咲「あとは解決組いれば解決しそうですしね。」
イ「帰りましょうか。」
魔「ちょっ、おい!」
霊「ちょっ、あんたら何帰ろうとしてんのよ!」
幽「あらあら、戦闘中によそ見はだめよ?博麗さん。」
霊「うっさいわぁ!黙っとれ!夢想封印!」
幽「や〜ら〜れ〜た〜」
霊「しっかしあんた、よくこんな異変実現できたわね。」
幽「妖夢のおかげよ。彼女がいなかったら異変を起こそうとすることすら難しかったわ。」
霊「さて、そろそろ帰るわよ。早くお茶が飲みたい…」
魔「ババアかよ」
霊「あん?」
魔「よし帰ってお茶飲もうぜ」
…うん。終わったみたい。この異変はやっぱり面白半分ってことかな?攻撃に明確な殺意がなかった。・・・終わらない気がする。なにか、嫌な予感がした。そして数秒後には…
霊「っ!?」
魔「何だよ、お前…!」
--- 魔「こんなとこにいたのかよ!」 ---
物陰から…
?「はぁ・・・やっぱり私が出るのか…」
---
第二十一話「春先異常:第2375”%$48&8765&'()&&0)')%&(%&&’」
---
魔「こんな所にいたのかよ‥!」
--- 魔「紫!!!!」 ---
■「あら、そんなに驚くことかしら?」
魔「驚くことって、お前!何ヶ月も音信不通だったんだぞ!?」
■「そうかしら?」
魔「そうかしらって‥とにかく、帰るぞ。」
霊「帰ったら断食10日の刑」
■「ちょっとぉ〜!?」
イ「…とにかく、無事解決したことですし帰りますか。」
エ「ツカレタナー」
咲「アシガイタイナー」
■「なーんて、ね♥」
その瞬間、魔理沙さんに槍が放たれた。ザシュッと聞きたくもない音がすれば、発する言葉もないまま倒れてしまった。‥腹部から血を流しながら。
霊「…は?」
イ「!?」
霊「なんで・・・魔理沙・・・」
咲「時符【パーフェクトスクウェア】」
※時間が止まる。その中でメイドは一人考える…
咲「(どういうこと…?紫様は音信不通じゃなかったの?いきなり現れて仲間に攻撃…しかも、弾幕ではない。本当に「人を殺す」攻撃だった。今までのあの人とはまた違った不気味さがある…今考えられる可能性としては1.誰かに操られている。2.単純に何かあっておかしくなった3.乗っ取られている。ですね。1と3の違いはというと、1はまだ抗える可能性があります。紫様本人の意志が残っていますし、魔力の出力も本人が制御してくれるはずでしょう。ただ・・・乗っ取られたとなると話は変わってきます。もう紫様本人の意識はなく、完全に紫様の能力をフルに使える敵、ということになってしまいます。正直1が一番楽なのですが…)ッ!!」
※そして時は動き出す
■「へぇ…一人だけ対応できてるのがいるじゃないの。レミリアスカーレットは優秀なメイドを持ったわね。」
咲「…えぇ、まあ。」
そう言いつつも咲夜さんは一人だけナイフを飛ばし続けている。やばい、僕も加勢しないと・・・と、そう思った瞬間、とんでもない速度で霊夢さんが飛んでいった。勿論やられたわけではない、むしろその逆である。
霊「どうして?どうして?何で魔理沙を刺したの?それも・・弾幕じゃなかったじゃない!!」
やっぱり弾幕ルールの生みの親だけあって相当怒ってらっしゃるな…いや、親友を刺されたんだ。怒らないほうがおかしいか・・・そして霊夢さんは隅に結界を張り、「何かあったら誰かをこの結界内に入れて。守れるわ」と言い離れていった。
■「どうして・・・って?計画に邪魔だったから、じゃ駄目かしら?」
霊「ッ!…駄目にッ…決まってるじゃない!!」
■「計画を遂行するためならどんな犠牲も厭わない・・・ってね。」
霊「何よ・・・桟の真似事して楽しいわけ?」
■「別に?私は彼と思考が同じなだけよ。」
霊「嘘ね…あいつとあんたは違う。」
■「あら、そうかしら?」
・・・入る隙がない。それは当然というべきか必然というべきか、やはり弾幕ごっこ最強のふたりの弾幕・・・いや、戦闘に入る隙があるはずもなく、僕はただその場で呆然としてその状況を見ているだけだった。特に考えていたことはなにもない。いや、考えることができなかったという方が正常だろう。これもまた当然で、僕には元々感情が正常に備わっていない。それに加えて予想外の事態が目の前で何回も起こっているのだ。冷静に状況を判断できる方がすごいと言えるだろう。そんな事を考えていると…
咲「ウッ!?」
ナイフが飛ぶ、赤が見える。その一瞬で、咲夜さんから聞こえる音はピタリとなくなった。
■「あらあら、私にばかり集中しているとお仲間がどんどん死んでいくわよ?」
霊「・・・ッ!お前!!」
■「珍しいじゃない。貴女がここまで声を張り上げるなんて。」
霊「当然でしょ・・・仲間を殺されて!!」
咲「勝手に…殺さないでくだ…さい」
霊「生きてたのね!」
…まあ生きてはいたが、おそらく重症。動くことはできない。そう察した僕は・・・
イ「エラー!手伝って!」
エ「仕方無えナ…」
咲「ちょっ!?」
担いで霊夢さんが貼った結界内に入れた。すると…
霊「危ない!」
エ「!!」
バシュッ、と音がする。なにか黒い物体がエラーの腹に突き刺さる。僕の目の前でエラーが倒れる。どんどん仲間がやられていく。しかも一人は僕のせいで…
霊「あんた・・・そんなにゲスだったっけ?」
■「何?まだ気づいてないの?私は紫じゃないわよ?」
霊「!?」
■「ったく、博麗の巫女は他者に関心がないから鈍感だとは言われていたけど・・・本当だったみたいね。」
霊「じゃあ…あんたは誰よ!!」
■「✋︎ ✌︎💣︎ ✠︎ ☝︎✌︎💧︎❄︎☜︎☼︎📬︎」
イ「…」
エ「ヤ…ッパ……リな。」
霊「もう・・・何回か聞いたことあるけど何なのこの声!?」
エ「薄々…感づイてハイた…そう…」
イ「X Gaster。」
■「✡︎⚐︎😐︎🕆︎🕈︎✌︎😐︎✌︎❄︎❄︎✌︎☠︎☜︎」
イ「よく分かったなも何も…その計画の狡猾性まで全部同じだからね。」
霊「一人だけ状況について行けてないけど…とりあえずこいつを倒せばいいわけね!?」
イ「そういうこと。」
霊「じゃあ・・・」
--- 霊「ここからは弾幕勝負じゃない‥本物の戦闘よ!」 ---
?「・・・お取り込み中みたいだけどちょっといい?」
僕の目の前には・・・見たことある人がいて。僕はその光景を見て驚愕していた―――
---
第二十二話「春先異常:終幕①」
---
時は遡りとある日の一幕
桟「戦闘訓練だぁ?」
イ「は、はい…駄目ですかね」
今僕等は、とてつもない形相をしている桟さんの前で正座させられていた。ここは桟さんの屋敷だそうなのだが、今僕等は庭にいる。しかし庭が石を敷き詰めてあるタイプから正座って超痛い……‥!
桟「・・・なんで俺がそんなことしなくちゃいけないんだよ」
イ「えっと・・・なんと・・・・なく?」
桟「何で疑問形なんだよそしてなんとなくで俺の稽古を受けに来るなよ」
イ「いや…霊夢さんに聞いてみたら桟のとこ行ってくれば?いい感じにしてくれるよって聞いたもので」
桟「美容師か俺は」
イ「ビヨ・・・・・・ウシ?新種の牛ですか?」
桟「うん、気にしないでいいからな」
イ「そうですか…」
エ「デ?結局訓練ハ受けれルのカ?」
桟「さぁねぇ。少なくともお前みたいに頼み方が下手っぴな奴には教えるこた無えけどな」
エ「チッ」
桟「…まあ真面目な話をすると種目にもよるな」
エ「しゅ」
イ「種目ですか?」
エ「割って入るな」
桟「そ。例えば弾幕ごっこに関しては俺より霊夢のほうが手っ取り早い。何せ開発者だからな。他にも他種族の訓練だったら紅魔館に行ったり。あそこは変なのがうじゃうじゃいるからな。人には得手不得手がある。その人に合った訓練をするのも幹部の仕事さ」
イ「幹部?」
桟「あーうん。馬鹿でも分かるように説明するとな、幻想郷にはランク制度があるんだよ。つーか立場的なものだな。主に【コモン】【主従】【重複】【幹部】に分けられる。その【幹部】級の奴らで数ヶ月に一度集まって会議を行うんだ。前回の会議は30日前。つまりある程度紅霧異変の収集が付き始めた所での報告だな。例えば紫は議長。まあこれも特別な役職だがみんなをまとめる立場だ。霊夢も幹部級。博麗の巫女として結構な発言権と決定権を握っている。あー俺は【特例】だ。会議にも堂々と漫画読みながら参加してるぞ」
エ「ソレでいいノか最強‥」
桟「話を戻すぞ、その幹部級‥まあ行って10人程度だろ。得意不得意を分割して道場的な感じで弟子を雇ってるんだ。あ、霊夢はやってない。そういうの苦手なタイプだしな。魔理沙は単純な瞬発火力担当、レミリアは特殊種族経験担当、とかな。で?結局お前らがやりたいのは?」
イ・エ「実戦」
桟「なんでピンポイントで俺の担当を突いてくるんだよふざけんな」
イ「ということでお願いします!!」
エ「オネガイシマスーー」
桟「…はぁったく、しょーがねえな。じゃあ…訓練をつけてやる」
イ「やった!よろしくおねがいしま……」
ゴンッ
桟「戦闘では常に気を抜くな、その一瞬で命はむしり取られるぞ」
その言葉を最後に、僕の意識は闇へと落ちて行った。
最後まで考えていたことは…「こんなのが一週間も続くのか…」だった。
---
イ「……ん?」
桟「起きるのが遅い、何分経ったと思ってるんださっさと起きろ」
イ「ちなみに何分…?」
桟「5分だ」
イ「そ、そのくらい‥」
桟「俺が相手だったら10秒も隙を見せたら死ぬぞ?あっちの黒いのは多少戦闘慣れしているようだったな、今は俺の分身と戦ってるぞ。ほら、お前も平和ボケしてないでさっさと外でろ」
イ「ちょ、待ってください、引き摺らないでってアァーーーーー」
ドサッ
エ「フン、遅かっt」ドゴォ
桟「戦闘中のよそ見は減点だな。まずはお前らのその仲の悪さをどうにかしないといけない」
イ「こ、こればっかりは無理ですよ。昔から僕とエラーは仲が」
桟「どうしてだ?」
イ「それは…‥」
桟「人に堂々と言えない時点でアウト!それに今そこまで仲が悪くない様子を見るに今この状況じゃその原因となる何かが双方行えない状況にあるんだろ?だったら良いじゃねえかそれで」
イ「まあそれは…」
桟「はい!これ以上話してても時間の無駄だよー?じゃあまず小手調べに俺と組手してみろ」
イ・エ「はぁ!?」
桟「何だ、そんなに驚くことか?稽古をつけてほしいって言ったのはお前らだろ」
イ「それはそうなんですけど…勝てる気しないし」
桟「なんで最初っから勝つ気でいるんだよ馬鹿か。小手調べって言ってるだろ?軽くお前らの実力を見るんだよ。」
エ「それ二俺等はあマり接近戦ガ得意じゃナイ」
桟「じゃあ尚更強化すべきだ。できないことからいつまでも目を背けて逃げ続けているだけじゃ意味なんてないぞ?その時点で俺に懐に潜り込まれたら終わりですと言ってるようなもんじゃないか。言葉は慎重に選べ」
イ「でも」
桟「でもじゃない。そうやってゴネてるだけじゃいつまで経っても強くならないぞ。良いのか?
イ・エ「…‥良くない!」
桟「分かったらさっさと位置につけ。いつでも掛かってきて良いぞ」
パコン
一風変わった指パッチンの音が鳴れば、世界はいつの間にか月のような所になっていた。
桟「ああ、大丈夫だぞ。見た目は月だがしっかり重力はある。流石に引力とかいう狡い真似はしないからな」
イ「そのくらい、分かってます、よ!!」
懐に入り込む。そのまま飛びかかって上からの筆攻撃。僕の筆による攻撃が入る。・・・・・・・・・・・と思っていた。
桟「細い、甘い。その攻撃手段をなくしたらどうするつもりだ?」
パキ
そんなか細い音が聞こえれば、僕の筆は真っ二つに割れていた。
ピン
瞬きの間に糸が張られる。大丈夫だ、エラーの糸は魔法でさえも壊せない…
イ「え?」
桟「そういうフラグを立てるからこうなるんだよ」
瞬間、ピンと張られていたはずの糸はゆるゆるになっており、とても人を拘束できる状態ではなかった。
桟「あと、戦闘中の3秒以上の滞空は危険だ。俺に筆を折られた時点で何故引かなかった?」
イ「えっ」
ドゴッ、という鈍い音が響き渡ると同時に僕の中で何かが折れた音がした。そのまま僕は吹っ飛ばされ…轟音を響かせながら壁と思わしき場所に着弾する。
桟「まずお前ら骨って時点でなぁ…耐久がなぁ‥…分かるか?所謂初期ステータスが違いすぎるんだ。鉄骨兵とお前ら、基礎防御力だと間違いなく鉄骨兵に軍配が上がる。まず装備をどうにかしないとなぁ…いや、無理か。じゃあ…お前らに今足りていないものは何かわかるか?」
イ「…?」
桟「必殺技だ」
エ「…スペルカード、ジャナイノカ?」
桟「あー語弊があったな、正確には【切り札】がないんだ。霊夢の無想転生、魔理沙のマスパ、レミリアの不夜城レッドとかあの槍とか。最後の奥の手ーーーみたいなのがないんだよお前らには」
イ「言われてみれば確かに…」
桟「だからお前らに一週間で体得してもらうものは……」
--- 必殺技だっ!!! ---
イ「…と言っても、僕達考えることなんてないんですが」
桟「大丈夫大丈夫、俺が考えておくから、適当にいじって使ってよ。自己流とかオリジナルとかはその後ね」
---
探せ、特訓の成果を、導け、自分だけの必殺技を―――!
闇「…お取り込み中みたいだけどちょっと良い?」
イ「ぎょっ…」
霊・イ・エ「暁暗!?」
霊・イ・エ「え、何で(あんた/霊夢さん/お前)が暁暗のこと知ってる(のよ/んですか/んだよ)」
闇「アハハ…」
言葉の表面上では笑っているものの顔や声色は全く笑っていない、いや無表情の暁暗は語る。この人は常闇 暁暗。僕が知っている中でも相当の実力の持ち主。周りには無数の能面が漂っており、腰には刀が携えられている。その刀が…
黒「久しぶりやなぁ、創造主はん」
喋るのである。最初の方はどんなに驚愕したことか。
こいつも表面上ではこうだが、内心結構仲が悪かったりする。
闇「…まあいいよ。下がってて、インク。ここからは私がやる」
イ「それってどういう」
闇「見えてない?あの桜、とてつもない妖気を発してるよ」
言われてようやくわかった。少し前に軽く幽々子さんが言っていた桜。あれは妖怪だったのか!
闇「…とも言ってられなさそうだけどね」
霊「くっ!はっ!」
霊夢さんも苦戦している。先程まで私達と喋りながら戦っていたのだ。もう余裕がないのだろう。口数も減ってきている。
霊「無想転生!!!」
闇「霊夢の最終奥義だ。少しは時間が稼げるね」
霊夢さんの周囲の空気が浮き、霊夢さん自体もこの世から「浮いている」気がした。その奥義を発動している間に言った言葉が、霊夢さんの最後の言葉になった。
霊「急いで桟を呼び戻して!あいつならきっと勝て―――」
グシャッ
紫「戦闘中に余所見なんて、感心しないわね」
霊「何で触れられるの‥?それに‥その体を、その声を!使うな……よ・・・・・・・・・・・」
ドォン!!
奴の蹴りが彼女の腹に命中。霊夢さんはものすごいスピードで吹っ飛ばされ、壁に叩きつけられた。
イ「霊夢さん!」
闇「あれは大丈夫、気絶だよ。それよりも…状況がまずいことになってきた」
桜「グォォォォオ!!!」
紫≠X「フフフ・・・」
X「これで2対2になりましたね?」
イ「駄目だ、エラーはもう戦えない。本当に2対2になっちゃった…」
闇「…」
イ「どうしよう…誰か、応援を呼ばないと」
僕が駆けだそうとしたその瞬間、結界のようなものが貼られた音がした。
X「逃がすとでも?」
闇「どうやら…本格的に戦わないといけないらしいね」
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第二十三話「春先異常:終幕ー弐ー」
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状況を整理しよう。
前方にはキラキラと輝く桜。それもとんでもない妖気を発している桜だ。あれと戦うには少なくとも僕程度じゃ無理だ。
次にあの男。アレも結構な厄介者であり、僕とエラーでやっと倒せるかもしれないレベルだ。
対してこちらは二人。いや喋る刀も含めれば実質3人なわけだが。
桜は暁暗に任せるとして…どうしたものか、あの男をどう追払えばいいのかわからない。
器が違うとはいえ相手は相当の……ん?”器が違う”?
だとしたら…
イ「暁暗、ちょっと考えたことがあるんだけど…」
手短に作戦を告げる。彼女もそれには納得してくれたようで、
闇「なるほど、これで一応耐えしのげるのか…」
イ「どう?できそう?」
闇「私は大丈夫だけど。インクは出来る?」
イ「これでも創造主の端くれだからね‥出来ないことはないと思う。」
闇「それじゃ決まり。その作戦で決定ね」
…前に、桟さんから聞いたことがあった。
この幻想郷を造った創造者の一人。
紫さんと同じく、この幻想郷を飛び回れる存在を―――
X「フム、作戦会議は終わりましたか?」
イ「うるさいな…他所の世界にまで口出ししないでよ」
・・・僕の役割はあくまで時間稼ぎ。
あの人が来るまでの・・・
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何時間、経っただろうか。
何回、筆と骨を振るっただろうか。
あと何時間、これを続ければいいのだろうか。
僕の体は、疲弊という言葉なんかでは表せないほど疲れ切っていた。
闇「ハァ、ハァ…」
暁暗もだいぶ疲れている。一応優勢なようだが、時間による疲労が溜まってきているようだ。
いつになったら到着するのだろう。
いや、そもそもとして到着するのか?
そんなことを思いながら、一回、また一回と筆を振る。
ただし疲れ切った僕の攻撃は、まだ少しの疲弊しか溜まっていない相手には簡単にいなされてしまい…
イ「グハッ」
鈍い音が鳴ったかと思えば、腹部に強烈な蹴りが入っていた。
『やっぱ防御力だな。紙装甲すぎるだろお前ら』
頭の中で桟さんの言葉が反響する。やっぱり的確な所をついてくる。
―――もう、諦めるのか?―――
頭の中で自問する。それに答えるものなどいないというのに。
―――生きる意味って、何?―――
答えが出るはずのない質問を、自分に振りかける。
―――このまま、救いを待つだけなのか―――
蹴りを受けながらそう思った瞬間に、自分の中の[ナニカ]がぷつりと音を立てて切れた。
イ「…違うだろ」
蹴りにふっとばされたが、ゆらゆらと立ち上がる。
イ「救いを待つんじゃない。生きる意味なんて考えちゃいない。でも、それでも…」
イ「自分の周りの人くらい、自分で救いたい」
『あなたの体にもいずれ能力が発言するわ。それまではその生まれ持った能力で戦うことになるでしょうけど。』
博麗霊夢の言葉が脳内で流れる。
目。しっかりと生気を保ち、投資を宿した彼の目が、煌びやかに光る。
感情の入った赤色の瓶を、「パリン」と割る。
そして発動する。自ずと使い方を理解した「能力」を。
イ「|浄化《スペルバブル》」
あたり一体が光源に包まれる。
誰もが目を瞑り、その光を受ける。
目が光に慣れ、よく見え始めた頃には―――
X gasterの気配は消え、気絶した紫が横たわっていた。
それと同時に、パリンとガラスが割れるような音がした。結界が解けたようだ。
そして―――
闇「木には炎を。鬼符『火遁・青火烈火』」
燃え盛る桜を見て安心した。
暁暗の方も終わったようだ。作戦通りには行かなかったけど―――
イ「作戦以上の結果にはなりましたね」
そう呟き、僕の意識は切れた。
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第二十四話(第1期最終話)「終幕ー幹部会議ー」
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目を開けると、知らない天井。
イ「…あれ?」
?「あ、起きた起きた。」
イ「‥あの・・・?」
?「ああ、ちょっと待っててくれ、今主治医呼んでくるから。」
そう言うと、もんぺを着た少女はどこかへ走り去っていった。
ふと隣を見ると、傷ついたエラーがベッドに横たわっていた。
そのまた隣を見れば、霊夢や魔理沙、妖夢の姿もある。
?「入るわよ?」
イ「あ、はーい」
?「永琳、そんな気が知れた友達みたいな感じで言わなくても…」
?「逆にどうやって言えばいいっていうのよ」
ガラガラと戸を開け入ってきたのは、永琳と呼ばれる女性。と、さっきのもんぺ少女だ。
?「フム、状態は快方に向かっているわね。この調子だともうすぐ全員目覚めるでしょう。妹紅、食事の準備をお願い。」
?「何で私が…てゐじゃ駄目なのか?」
?「あの子だと料理に何入れるかわかったもんじゃないでしょ…あんたもたまには働きなさい」
?「ちぇっ、分かったよ‥あ、そこの骨君。私は妹紅。藤原妹紅だ。よろしくな!」
イ「よ、よろしくお願いします‥」
?「私は八意永琳。よろしくね」
イ「よろしくお願いします!」
永「ほら、分かったらさっさと準備して頂戴!」
妹「分かった分かった、そう急かすなよ…」
妹紅さんは頭を掻きながら扉を出ていった。食事の準備をしてくれるそうだ。
すると、続々とみんなが起き始めた。
エ「…終ヷっタノか?」
霊「あれ‥生きてる」
魔「そんな縁起でもないこと…」
あれ、そういえば…
イ「永琳さん、暁暗がどこにいるか分かりますか?」
永「ああ、あの子なら一番に起きて何処かへ行ってしまったわよ。怪我も完治していたし、素直に返したけど。」
イ「そうですか‥」
霊「ま、とりあえず今は全員生きて帰れたことを喜びましょうよ!」
魔「そうだな!」
永「全員生きて帰れた‥ねぇ。悪いけど、一名生きて帰れてないわ。」
霊「え?」
魔「霊夢と、私と、インクとエラーと…」
イ「…あれ?咲夜さんは?」
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その頃一方、スキマにて。
紫「これより、幻想郷特別緊急会議を始めます。議題は皆様もよくご存知の【春先異常】です」
神「それで?単刀直入に聞くが、霊夢に魔理沙という主要幹部の欠席と、尚且つアンタの失態、それに特幹の不在の中でどうやって会議をするってんだい?」
紫「取り敢えず今回は状況確認。貴女の言う通り霊夢もいないし、特別幹部の桟も不在だと話にならないから。それに…」
紫の視線が紅魔館当主・レミリアスカーレットへと向く。
彼女が言わんとすることは、彼女が言葉を発するまでもなくその場の全員が理解していた。
紫「彼女にもこんな状況だというのに来てもらっているし、情報の共有と確認をしなきゃならないと思ってね。」
紅魔館当主は何も話さない。話す気力すらもない。
それはそうだ。なぜなら―――
--- 十六夜の月明かりが輝くことは、もうないのだから。 ---
---
暗い、暗い、水の中にいるような感触だった。
その中で必死にもがき続けて、一つの光を見つけた。
その光を手に取った。するとそこは、
慣れ親しんだ風景だった。
はい。最後の人誰でしょねー。
字数は27794文字!圧巻べーですね。
じゃあ次は第二期へレッツラゴー!
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目次
- 1......幻想郷をまるごと巻き込んでインクとエラーのオールスター戦争 第一話 プロローグ
- 2......番外 キャラクター説明
- 3......本当の第一話「奴らの幻想入り」
- 4......第二話「霊夢vsインク」
- 5......第三話「形勢逆転」
- 6......第四話「5分で滅ぶ✕✕館」
- 7......第五話「で、ここどこなん?」
- 8......第六話「白黒魔法使い」
- 9......第七話「骨の日常」
- 10......第八話「紅霧異変〜序〜」
- 11......第九話「紅霧異変〜中〜」
- 12......第十話「紅霧異変〜完〜」
- 13......第十一話「宴会」
- 14......第十二話「覇王の実力と能力の暴走」
- 15......番外編「サイドストーリー:【霊夢】」
- 16......第十三話の前に一幕【1〜12話総集編】
- 17......第十三話「マ・ジ・で!お前らなんしに来た?」
- 18......第十四話「やっぱさ、暑いよね?」
- 19......第十五話「春先異常:第一面」
- 20......第十六話「春先異常:第弐面」
- 21......第十七話「春先異常:第彡面」
- 22......第十八話「春先異常:第0b100面」
- 23......第十九話「春先異常:第麌面」
- 24......第二十話「春先異常:第蜈ュ面」
- 25......第二十一話「春先異常:第2375”%$48&8765&'()&&0)')%&(%&&’」
- 26......第二十二話「春先異常:終幕①」
- 27......第二十三話「春先異常:終幕ー弐ー」
- 28......第二十四話(第1期最終話)「終幕ー幹部会議ー」
- 29......少女と骨の幻想戦争イッキ見【13〜24話総集編】
- 30......少女と骨の幻想戦争 番外編【タイムログ:一 桟】