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枝豆と東京タワー
描きたかっただけです
内容とかないです
設定とかもないです
そういうシーンの練習みたいなもんです
ギシ、とベッドが軋む。ベッド横のランプが|艶《あで》やかに女を照らす。さて、どうしてこうなったんだったか。いつもなら、クソブラックな会社から帰ってきて、飯を食う余裕もなくそのまま泥のように眠りにつく時間だ。今日だって、そうなるはずだったが……。
「…………いま、私以外のこと考えてたでしょ。」
と、ぼやっとしている俺の頭を目の前の女の声が撫でる。
「……関係ないことではないよ。」
「言い訳ばっかり。……いまは、私だけ見て、私だけ感じてて?」
そう言ってするりと、女の腕が俺の首に回る。うなじを撫でられる感覚で、理性が飛びそうになる。ゆっくり、女の頬を撫で自分の顔を近づける。
「ん……。」
唇が重なり、舌が絡み合う。|艶《なまめ》かしい音が部屋に響く。顔を離すと、女の口と俺の口とで糸を引いている。俺は優しく、女を押し倒した。琥珀色の酒と遠くで赤く光る東京タワーが重なっていた。