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台風.1
亮平side
今日は塾休校日。
なので俺1人(寂しく)留守番中です。
…なんで今日に限ってみんな仕事やら学校やら入っちゃうかな。
ま、そんな事言っても何も変わんないんで諦めますけど。
ふと側にあったリモコンを取ってテレビをつけた。
…今の時間全部ニュース。
最近ニュース見れてなかったから、丁度いいか。
『スーパー台風14号が明日には発生すると見られます』
まじ?
久しぶりにスーパー台風なんて言葉聞いたわ。
…実は俺、気象予報士の資格持ってるからさ。
こういうのって興味湧いちゃうんだよね。
思わずテレビを凝視。
ー
アナ1『このスーパー台風、何が懸念点でしょうか?』
気象予報士『そうですね。今回は関東に直撃するとあって、結構皆さん心配されてるのではないでしょうか。この台風はいわゆる「風台風」で、都市には特に影響を及ぼしやすいと思います。転倒者が増えたり、公共交通機関に影響__例えばですね、高速道路の速度規制や閉鎖、電車や新幹線の遅延ですとか。あとは建物の倒壊なども心配ですね』
アナ2『そうですか。今からできる対策などはありますか?』
気象予報士『やはり、備えに尽きると思います。食品のストックや非常用持ち出し袋の準備だったり、あとはハザードマップなどで確認しておく事ですね。これは一人暮らしでも、家族などでも重要だと思います』
アナ1『ありがとうございます、やはり備えですね』
アナ2『皆さんも早めの備えをお願いします』
アナ1『では、次です。昨日未明___』
ー
そこでテレビの電源を切った。
時間はまだお昼前。
…備えとくか。
うちの家族…っていうか兄弟?
人数多いからまだ商品がある内に買わないと買い占めみたいになっちゃうからさ……ね。
ってことでレッツゴー。
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照side
ジムの仕事はここでひと段落。
次は15:00〜だから、一旦家にでも帰ろうと車に乗り込もうとした時。
ピコン♪
っていう通知音がスマホから。
照「…なんだろ」
メッセージアプリを開いたら、亮平からだった。
『ひかるーーー‼︎助けてっ‼︎』
…何があったんだ。
亮平は本当にやばい時、逆に冷静なメッセージ送ってくるタイプ(?)だから、そんな大した事じゃないと思うけど…
その後にもいくつかメッセージが届いてたのでスクロールしてみれば、
『買い物行ったけど』
『買いすぎた』
『重い』
『持って帰れない』
『助けて』
と続いてた。
なんか買うものそんなあったっけ、って思いながら疲れているであろう亮平を想像して飲み物を買い、車を発進させた。
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照「あ、亮平」
おーいって手をぶんぶん振ってるあざとい亮平が。
手には溢れんばかりの商品。
照「置いておいて」
亮平「ありがとー…」
肩で息をしながら後ろの座席に荷物を置き、助手席に座ってくる亮平。
照「重かっただろ」
亮平「うん。正直照来なかったら俺もう……」
この兄弟は基本、兄・弟関係なく普通に呼び捨て。
年下3人は結構くん付け多めだけど。
照「…www」
亮平「とにかくありがとう」
照「それはどうも」
ついでによかったら、とさっき買った飲み物を渡す。
亮平「やば、照、神じゃん‼︎しかも俺が今1番飲みたかったやつ‼︎……監視してる?」
照「違うってばw」
亮平「もうマジ好き‼︎…あー、もう照と結婚したい」
照「…辞めろw」
亮平「大好き」
それだけ言って飲み物を一気に半分くらい飲み干す亮平。
照「てかさ、なんでそんなに買ったの?なんか欲しいもんでもあった?」
亮平「んーん、なんか台風来るらしいよ」
照「げっ、マジ?」
亮平「そうそう。スーパー台風って言って、アメリカの基準だったっけ…っか。風が秒速67m超えれば確かスーパー台風って言うの」
照「へー。…まぁ気象に関してはよく分かんないけど……とにかくやばいってことね」
亮平「うんうん。早めに備えとかないとなって」
照「ん、ありがとね」
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家に帰ってきた。
亮平が、疲れてるでしょなんて言って料理を作り始めた。
その間に俺もニュースを見て(時々亮平が解説挟んでくるから理解しやすかった)、台風の情報を取得。
大介「ただいまー」
照「あ、大介だ」
大介「にゃーっす」
亮平「おかえり」
大介「今日もう終わったからあとは家だわ」
亮平「あ、まじ?」
照「俺15:00からもう一回ジム行かないとなんだよな」
大介「そーなの?」
照「うん」
亮平「がんば‼︎」
照「w」
大介「てか|家《うち》でニュース流れてんの珍しくない?何見てたの?」
照「確かに」
亮平「あ、ちょうどやってる」
大介「台風…?」
亮平「せーかい」
大介「うわ。やばいやつじゃ、あああああ‼︎」
亮平「大介うるさい」
大介「いやー…なんかさ、台風の進路図ってさ、どんどん進んでいくやつあるじゃん?時間進んでくやつ」
亮平「あー」
大介「それがさ、やっぱ実況的な感じでこの辺直撃すると叫んじゃうよね」
照&亮平「…?(よく分かんない…w)」
大介「まぁまぁ、それで2人とも備えやっといてくれたの?」
照「違う、亮平がしてくれたの」
大介「ほんと⁉︎亮平やっさしー‼︎」
亮平「うるさい…」
照「まぁまぁ、こいつは声が売りだから」
亮平「まぁね…」
大介「うん。で、どうする?」
亮平「なにが?」
大介「台風ってことはさ、どうせみんな休みになるっしょ?」
照「あ…」
亮平「確かに。辰哉は休みだろうし、大介は流石にこんな日収録ないっしょ?」
大介「うん。雨のシーンとか撮る役者じゃないからね」
亮平「で、翔太は意地でも行かなそうw。涼太はみんなの安全の為とか優しいこと言いそう。で、照は行きたくないんでしょ?」
照「ジムは多分臨時閉鎖するし、ダンスの仕事は家でも可能だから」
亮平「んで、塾は休校。康二は台風で写真なんか撮れないっしょ。蓮とラウは休み。蓮が仕事行こうとしても照が食い止めてくれるから大丈夫か」
照「俺をなんだと思ってるんだよ…www」
大介「ま、楽しそうだしいっか」
亮平「…www」
短い&更新遅い、でごめんなさい‼︎