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はじまりの幕
「もうええわ!!!!」
「「ありがとうございました!」」
この合図で下がる幕
この合図で上がる歓声
幕は降りたが、これは、彼らの始まりの幕だった。神出鬼没のユニットである。この会場は彼らの初ライブでセッティングされた舞台だ。彼らは「ぽっぷすてっぷ」。榎本トウキと、堀間楽夜で構成されるユニットだ。元々彼らは芸人仲間だった。
とあることがきっかけでこうなった。
教師の彼と弁護士の彼。そんな交わることがない彼らはどうしてユニットを組むことになったのだろう。
その話は今度するとしよう。
この話はこれからはじまる「ぽっぷすてっぷ」と彼らの周囲の人間の話だ。
あなたは、この結末を予想できるのだろうか?
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俺は教師だった。
「今日から一年の副担任を勤める非常勤の榎本夏樹です。よろしくお願いします。」
拍手が起こり、やがて静まる。
俺は芸人養成所に通いながら教師をしていた。何故だろう。自分でも良く思う。
俺は大阪出身でお笑いが大好きだ。
だから芸人になりたかった。
あとは、幼なじみが芸人だからだ。
小さい頃にソイツを超えてすごい芸人になると決めた。小さい頃からアイツはムカついた。といっても仲間割れするほどじゃないけど。なんでも出来て顔も良くて。貶すとこなんてないやつ。ムカついてもいいだろ?
そんなやつでも芸人になっても売れないって言ってるんだ。それを越えたらアイツを超えられることになる。だから芸人になって売れたいんだ。そんなこと子供に言えるわけねえけどさ。
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僕は弁護士だ。
「はい~。姉小路です~」
毎日法廷と事務所の往復か、ロケか休みかの三択。忙しくて充実してるはずなのに。なにかが足りない。きっとアイツがいないからだ。芸人をしていて、数個ほど賞も貰った。
だけど、アイツには俺にない才能がある。
でも、アイツは消えた。教師になるとか言って東京に消えた。僕は大阪でアイツの帰りを待っている。アイツは帰ってこないけど。
そうして毎日を送るととあるメールが届いた。
「堀間様
こんにちは。アイエド社お笑い課です。この度はお笑い大会のご案内をしたいと思います。初めて見るようなユニットを組んで出ていただきたく、ご知り合いを誘って参加していただきたいです。よろしくお願いします
」
は?ユニット……?僕に組めるわけないって
辞退しようかな………。
いや、アイツを誘うか。
僕は東京に行くため、準備を始めた