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②地獄の水溶液実験
ポッキーの日ですね!ポッキーでもプリッツでも食べて祝おう!
**小説の内容はくれぐれも真似をしないでください。**
翌日、私はまた昨日と同じくらいの時間に公園に散歩に来た。
ルーティンでもあるし、またあの少女の物語を見られると少し期待している。
案の定、またあの少女がいた。
ただ、場所は昨日とは違って池沿いの屋根付きベンチに座って万年筆で何かを書き込んでいた。
「昨日のあなたのノート、読んだよ!リアリティーがあって面白かった!」と言いたいがやめた。
私はまた散歩を続行させた。そして、10分後にそこにまた着くとノートを残して少女は消えていた。
私は、`読んでください ネガティヴ短編`と書かれたノートを開いた。
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春が目を覚ますと、そこは理科室だった。隣にいた友人・夏芽が言った。
「春、また居眠りしてたんだよ?だから優くんが運んでくれてたよ」
「あ゛?」
優くんと言えば、春の元カレであり、春の黒歴史認定のイケメン少年である。
何があったかは書く必要性は全くないので書かないでおく。
そうだ、今日は水溶液の実験だ。その先生嫌いなんだよね……………
前はガスボンベをブンブン振り回してたし、ろうそくの実験では近くに燃えやすいものを置いていた。
今日は何をするか…………考えた途端、春はブルルッと震えた。
そして、先生が来た。
「今日の実験は、**舐めて**水溶液を当てるゲームでーす♪」
説明によると、食塩水、砂糖水、炭酸水、水酸化ナトリウムをそれぞれ舐めて班で当てるというもの。
ひと班4人いるから、1人1つ舐めるのであろう。
「む、無理…」と春はつぶやいた。
春の班は春、夏芽、優がいるのだが1人休みのため、1人2本舐めることになる。
「じゃあ、実験スタァ〜トっ♪」
その後、ジャンケンで敗北した春は2本分舐めることになった。
「う……」
試験管に入った4つの液体。
炭酸水はシュワシュワしているはずなのに、炭酸が抜かれてるらしい。
「水酸化ナトリウムといえば、皮膚溶けるよね。即死じゃん」
優はそう言うと、1本試験管を取り、ぺろっと舐めた。その瞬間。
「ゔっ…!!!」とうめき出した。
(きっと水酸化ナトリウムが当たったのね。ざまぁ♪)
そう思って春は残りの2本を取って、ごくりと飲んだ。
アイツに水酸化ナトリウムが当たったのなら怖いものなしだ。だから飲んだ。
「あ、砂糖水だった、よかった〜」
その声は、夏芽の声である。
では、春は食塩水と炭酸の抜けた炭酸水を飲むハメになる。
最初に、しょっぱいと思った。食塩水だ。塩のたっぷり溶けた食塩水は、本当に気持ち悪い。
それでも春は頑張ってごくりと飲み込んだ。ふう。なんとかいけた。次は炭酸水だ!
春はまた試験管を手に取り、ごくりと飲んだ。その味は、苦くてぬるぬるしていた。
すると、なんかおかしい。焼けるような痛みが走る。こ、これって……
春は意識がもうろうとしてきた。
最後に見たのは起き上がった優が「炭酸抜けた炭酸水不味くて倒れちゃった」と苦笑している所だった。
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私はノートを閉じた。さすがに酷くて、リアルすぎる。
これ、もしかして実話を収録したものなんじゃ……
私は明日少女がいたらそのことを聞こうと、ベンチにノートを置いて帰った。
水酸化ナトリウムの味はAIに聞きました。**絶対に真似しないでください。**