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主人公は今日も今日とて馬鹿にするー放課後編ー
今回は第5話、放課後編です。
応援ありがとうございます、励みになります。
(ついたー…。)
放課後、ユキナと待ち合わせの予定の公園にミキは来ていた。
きっと彼女はテストの件でお怒りだろうから、本当はここにくるべきではない。
だけどその危険を軽く凌駕する理由が、ミキにはある。
(からかいたい!馬鹿にしたい!)
毎度お馴染みのユキナいじりである。頭ぶっ壊れてるのはわかっているが、もう諦めた。
(あっ、来た。)
「ねえ、なんであたしがアンタを呼び出したか、わかる?」
(テストの件ですよね)
ユキナからの質問にはあっさりと答えられるが、ここでちょっといたずら心を入れてみた。
「う、うーんと……この前ユキナのノート破っちゃった事とか?」
(嘘だけど。)
あえてかなり的外れな事を言ってみる。
「ハア!?」
途端に怒り出し、「お前わからないのか!?」という若干の呆れの眼差しでこちらをみてくる。
(すみませんね、てか無茶苦茶怒るやん)
「テストの事よ!アタシのこと騙してたんでしょ!」
(その通り。)
正しいのだが、やっぱりここでしらばっくれてみる。
「テスト?騙した?何の事かさっぱり……」
「は?ふざけんな!なんで気づかないの!?」
(それは気づかないふりをしてるからですね。あと声大きいと通報されますよ。)
「……もういい。」
ユキナはフッと俯く。
(あらまスイッチ入っちゃいました?そっちが悪いのに。いくらでも来い?避けるから。)
「どうぞ好きなだけ殴ってください。」
わざと健気風に言った。その言葉が合図だった。
ッカカカカアアアアアァァン!(ゴング)
「ふんっ!!!」
まずはユキナの足が飛んでくる。さっと後ろに後退し、かわす。
(空振りって、恥ずかしいよね。)
自分も何かをからぶった時恥ずかしかった。
「ハッ!」
ユキナは負けず嫌いなので、立て続けに攻撃してくる。次は右パンチだ。
「ほっ。」
顔を横にずらして回避する。
「なんでいつもアタシの攻撃が当たらないの!?いつもいつもいつもっ!
この小説の作者アタシの事不遇しすぎでしょうが!!」
(メタい…てかユキナもこの作品のメタ要素知ってたんだ、意外。)
「…………………っ、いいわ、次こそメタメタにしてやるから。
……精神的に。」
不穏な言葉を呟き、ユキナは目の前から消えた。
(精神的に?いや、私メンタルダイヤモンドだから、意味ない気が…でも新しい新感覚のいじりが
できるようになるかも?ちょっと楽しみ。)
若干投稿頻度上がるかもしれないです。
後、リクエスト箱始めました。よければどうぞ。