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3話 帰りと生贄
僕はキュウビ。
なぜか殺生石から元に戻った九尾の狐だ。
とりあえず《《里》》に帰らないと。
僕が殺生石になった場所は、里には近い。
だからここには見覚えがあった。
この山の奥に、里があるんだよな。
九尾の狐は長寿(というかほぼ不死身)だから、封印されない限り死んでいないはず。
僕は山を越えようと踏み入れた瞬間!
ドンッ!
キュウビ「これは…結界!?」
???「そうだ。」
キュウビ「誰だ!」
そこには、謎の禍々しい紫の玉を持っていた人がいた。
???「俺は|渦野守《うずのまもる》だ。」
キュウビ「なぜ結界を張った」
守「それは、この玉、邪神のエネルギーでお前を復活させた。」
キュウビ「それはなぜだ?」
守「お前が邪神復活のための生贄だからだよ。」
キュウビ「そんなの納得できねえよ」
守「まあ、そうだろうな。近いうちにまた会うだろう。結界を張ったのは、お前と会話したかった。それだけだ。」
キュウビ「お前とはもう会いたくないよ。」
守「それでよい。」
シュンッ!
キュウビ「消えた…」
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僕は山を越え、村に着くと…
何これ。
荒らされている!?
でも仲間はいる。
キュウビ「何があったの!」
???「キュウビ!」
キュウビ「母さん…」
ギュッ
キュウビ「で、何があったの?」
キュウビ母「実は、禍々しい紫の玉を持った謎の人がこの村を破壊してったの!なんか、『ここは邪神復活の儀式をし、お前達はその生贄だ』とか言ってた…!」
キュウビ「あいつか…」
キュウビ母「何か知ってるの?」
キュウビ「今、全てを話すよ。」