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数十億年の一歩手前で
レモン爆弾処理班
世界の終わり、何をしようか。いや、地球の終わり、といった方が正しいのかもしれない。世界の権力者たちは自分たちで逃げる手立てを持っているのかもしれないのだから。
地球の環境問題が世間に注目され、報道され始めてから何十年経ったことだろう。世界の先進国で取り組みを進めようと何年も話し合いが行われたが、結局今日まで解決に至ることはなく、地球は数十億年という長い歴史の幕を閉じようとしている。
多くの小説が地球の終末について語ってきた。どの物語の主人公もどこか人生を諦めているような考えで、淡々と終末を受け入れていることに違和感を覚えた。
地球が終わるなんて信じられるわけがない。
つい1ヶ月前まで、ありふれた日常を送っていたのに。先人たちが豪遊してきたツケを、何の関係もない僕たちが払わされるなんてのはどうかしている。僕が生まれた頃にはもう、とっくに手遅れだったらしい。
できることはもうないと、金や権力がある奴らは逃げる手立てを、地球を捨てる準備をしていたんだ。
この1ヶ月、自分はもう死んだのではないかと錯覚するほど生きた心地がしなかった。1ヶ月という時間は気持ちの整理をつけるには十分かもしれないけれど、すべてを受け入れるまでにはあと少し時間がかかる。その手前で、地球は終わってしまう。テレビなんてどこのチャンネルを回したって砂嵐が表示される。
地球の終わりにも「いつも通り」を求めている僕を嘲笑うかのように。
もう、もとの生活に戻ることはできない。今からやり直せることも何もない。誰もいないかのように静まり返る部屋。この地球で生きる誰かを拒むように終わっていく世界。このまま人類が発展していけば何かが変わっていたかもしれない。環境問題なんてのは信じられないような時代が来ていたかもしれない。
僕らは、自分たちが生きていた軌跡を残すことさえも拒絶されるように、すべてを失ってしまうんだ。
地球の終わりを知り、自ら命を絶つ人は少なくなかった。当たり前にそれらを供養する余裕がある人間も存在したりはしない。だから、街の姿は変わり果て、腐敗臭が漂うようにもなっている。彼らは正しい決断をしたのだろうか。
朝、地球が輝いていた。太陽はすべてを平等に照らし、輝きを持たせている。まるで、どんな結末も肯定しているかのように。
街のすべてが輝いていた。僕は目を閉じた。もうこの身体が、人生が意味を成すことはないと。これまで生きてきたことに少しでも感謝しながら、それでもやはり僕は、地球の終末を受け入れるなんてしたくない。
明日、起きたら全部が僕の白昼夢だったんだと、そんなことを願いながら。
地球と一人の少年が、消えた瞬間だった。