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2日目 昼 怪しい人々
夜。わたしは与えられた投票箱に名前を書き、入れた。萌だ。普通の市民だから、能力持ちを守れる。
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翌朝。
いつものように着替え、パソコンのある中央へ集まる。
…1人足りないような?
まだ顔なじみもないけれど、明らかに1人足りない。数えれば、8人しかいない。
そっか、人狼の襲撃もあるんだった。
🧵「襲撃は…?個室が解放されたりするのかな、リアル人狼だし。ヒントになりそうだよね。」
高音がつぶやいた。
💻「追放者は楽奈。襲撃先は麗羅ダ。楽奈と麗羅の部屋が解放サレル。ヒントにしろ。」
個室のドアがあけっぱだった。
楽奈の部屋は何も変わらなかった。ごく普通の洋室だった。
麗羅って、占い師に立候補した?じゃあ、由紀子が人狼かな…でも、麗羅が狂人だったかもしれないし…
👻「きゃああああああああ!!」
悲鳴だ。
葵が、呆然とドアの前で立ち尽くしていた。
取材記者の間をわりこみ、潜り込むように麗羅の部屋の床を凝視する。
🌸「あ、ああっ…!」
赤黒い血でフローリングは染められていた。壁にも血が飛び散り、殺人現場を見たかのような。
💙「人狼に食われたってこと…?」
そう考えるしかない。これは、デスゲームなの…?不登校だから…?
🧵「わたしたちが不登校だからって…死ぬことはないんじゃないの!?」
泣きすくむ。泣いた。あんまりだ。
🕊「…犠牲者は、なるべく出さない方がいいんじゃない?議論しよう。占い師は?」
言ったことが、口から飛び出た。
🌸「あのさ!追放者、麗羅で、占い師候補だったよね?だから、由紀子は人狼か狂人じゃない?真の占い師は、麗羅が狂人で、たまたま由紀子が生き残った。そのパターンだけじゃない?」
👻「…一理あるかも。一度、ミニゲームしてから、した方がいいね。」
🧵「でも、都合よく始まらない気がする。」
そうだった。パソコンは、しーんとしている。
🧵「プレイルームで遊んでこよう?UN○とかあると思うから。相談しながらさ。」
💙「高音、友達になろうよ。」
🧵「…分かった。」
高音の後へ進む。奥へ奥へと進み、畳の部屋へ。
UN○を進める。
🌙「あ、そうそう。占い。葵、白だったよ。あ、UN○!」
🍀「くっそぉ!」
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💻「ミニゲームを始めマス。」
ミニゲームだ。
💻「早口言葉ダ。赤パジャマ青パジャマ黄パジャマ。正確に言えた人に投票権を追加。2人以上のときはタイムが早かった方が追加ダ。」
…は、早口言葉!
🍀「赤パジャマ青パジャマキパチャマ!」
💙「赤パジャマ、青パジャマ、黄パジャマ。」
🌙「アカパジャン…あっ!」
🌸「赤パジャマ青パしゃまッ!」
🧵「赤パジャマ青パジャマ黄パジャマ。」
👻「赤パチュマ青パチュマっ…!」
🕊「赤パジャマ、青パジャマ、キパチュマ。」
🐱「赤パジャマ青パチュきぱちゃま!」
一通り言い終わる。
💻「糸崎高音に投票権を追加スル。」
かさっと、高音のもとへ投票用紙が配られる。糸崎高音専用、とペン字で書かれている。
💻「高音の投票用紙に触れれば、電気ショックが流レル。」
そして、解散した。
小腹が空いたので食堂へ行き、アフタヌーンティーに手を伸ばす。
スコーンとマカロンは、なかなか美味しい。
💙「…。」
🧵「…。」
何やら葵と高音が話していた。
…大丈夫なのだろうか?
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🍀「なあ、岬。」
🌸「どうしたの、よつば?」
🍀「…怪しいと思う人、おる?」
葵と高音…かな。でも、よつばが人狼なら、あぶりだすための罠かもしれない?
🐱「どうしたの、よつば?岬?」
萌だ。
🌸「萌は、怪しい人いる?」
🐱「えーとね、まあ、霊媒師がわかんないし。」
誰に投票しよう?由紀子かな?
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💙「ねえ、霊媒師は誰?」
👻「わたし!」
集合する。ここは、真綾で確定かな。
👻「楽奈は…市民だった。惜しい人をなくした。」
💙「騎士はまだ潜伏か…麗羅の可能性だってあるけれど、彼女は占い説と狂人説が濃厚だから、違うかな。」
🌸「…騎士が潜伏か…誰が騎士っていう情報を手に入れた人は、公表しないでほしい。」
🐱「なんで?」
🍀「あれちゃう?公表してしまったら、人狼が聞きつけて襲撃してしまうから。」
🕊「じゃあ、知ってる人が守ってほしい人を選択するでいいと思うよ。」
💙「いや、騎士自身が決めた方がいい。その人が人狼か狂人、何者かの可能性もあるし。」
しばらくの沈黙。
🌙「あ、占いだね。葵は白だったよ。」
まぐれで言ってるのか、人狼の味方しているのか…
由紀子の表情から、由紀子の感情は読み取れなかった。