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退散
「あ!とりあえず仙人をどうにかしなきゃ。死なれたら困る。」
ようやく怒りを堪えたなっちゃんの言葉ではっと我に返り、慌てて駆け出す。
叶人のせいですっかり忘れていたが、仙人は刺されたんだった。
近づくと、おもむろに「むくっ」と起きた。
それはそれで怖い。
「天使たちよ、どうしたんじゃ?ここは…お前らは誰じゃ」
どゆこと?
もしかして覚えてない系?
天使のことは覚えているのに?
「お前ら…なぜここに入ってきた。去れ!帰れ!」
落ちていた杖まで振り回し始めた。
まるで別人格だ。
仙人はふざけている様子もない。
「勘弁してくれよ…」
ひびきっちは頭を抱える。
そう、ほんとに勘弁してくれだ。
私たちのミッションはどこへ言ったわけ。
天使が口を開く。
「仕方がないから一旦退散だ。別のところで集まろう。」
そうする他ないですよね…
「あ、それとお前。」
叶人を指差す。
「やる気がないならさっさと地獄行ってくれない?こちらも5人抱えるとなると負担が大きい。」
叶人はあっけにとられたような顔をする。
まさかそんなことを言われるとは思ってなかったんだろう叶人は渋々と言った顔でゲーム機をしまう。
「それも没収。」
やはり渋々ポケットから出して天使に預ける。
「悪かった。」
ボソリとつぶやいた言葉は、果たしてみんなに届いたのだろうか。
忙しくなってきたのでこれからはこれぐらいの長さになるかもです…