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白狐の護り
オリジナルキャラクターを募集したところ、胡桃さんからとても素敵なキャラクターを小説に登場させていただけることとなりました!
胡桃さん…僕妖怪出てくる系はまともにストーリー考えるのはじめてなので思っていらっしゃるのと違うかもしれません。もしそうだったらごめんなさい!
白御神高校の裏門。
そこには、祠と大差ない大きさだが、しっかりとした作りの神社、「白御神神社」がある。
一応はこの学校の敷地内であるため、参拝する人は白御神高校の生徒だけだが、この神社にまつわる噂は、学校内でも学校外でも尽きなかった。
「お供え物をして治して欲しい病名を本殿に向かって呟くと病気が治る」
「狐火が夜になると現れて、学校に住む悪霊と戦っている」
「白御神神社の神様が生徒の中に混ざって朝礼に出てくることがあり、その神様は女子高生くらいの見た目をしている」
など。
眉唾物から、れっきとしたご利益まで、様々な噂が立っている。
そのため、様々な悩みを抱える生徒達が、頻繁に神社に出入りしていた。
その生徒たちの願いは叶ったのかというと。
まあ……叶ったものもある。少なくともまともな願いは、全て多少なりとも実現した。
それは偶然なのか。
いや、それは、1柱の、まだ少女の神が、彼女の健康と引き換えに、願いを叶えてやったのである。
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「うぅ…もう動けないのじゃ。誰か油っぽい供物を持ってきはせんかのう…」
弱々しい声で誰にいうとでもなく呟いてから、急にその少女は、潜り込んでいたこたつ机をぺしぺしと叩く。
「なんじゃ!?妾はあの人間の子らと同じ、まだたったの17歳なのじゃぞ!?妖怪のエリート街道を進み、神に等しくなった妾の実力をもっと認め、讃えるべきじゃっ…なのに、「研修だ」とか言って、こんな…こんな忙しいところに妾を配属しおって!ちと労われや!!!」
そう叫ぶ少女-白狐は、心なしかその年よりも幼く見える。主に身長と仕草のせいだが。
第一、こんなに願いの叶う神社などそうあるものではない。普通、神は気まぐれなので、気が向いた時しか奇跡は起こさない。「まあなんとかなるでしょ」みたいな、まあ長寿ゆえ色々なことを楽観視しがちなのだ。
しかし、白狐は。
17歳という異例の若さで妖怪の上位の存在を突破し、神に等しい力を手に入れた彼女は。
その持ち前の優しさ故に本来自分の下に立つ存在である人間に、完全に振り回されていた。
…果たして、「あ、神ってこんな仕事なんだ」と、彼女があきらめ-いや、割り切るのはいつのことになるのだろうか。
「あ、来客なのじゃ…油揚げ…」
神のエネルギーを使いすぎてふらふらしながらも、参拝客の願いを聞きにいく彼女は、やはりお人好しだった。
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白御神神社の鳥居の下。
顔色の少し悪いショートボブの少女が、震える手を組み、呟いた。
「…願いを叶えてくれる、神様…
どうか、
あたしの呪いを解いてくれませんか…」
ここまで読んでくださりありがとうございます!!
僕、妖怪系って書きましたけど全然そんな感じしてなくてごめんなさい!
多分次から七不思議の妖怪さんたちがちょこっとずつ出て来ます(多分)
モチベに繋がるのでよかったらファンレター((((((((((((
もしこの小説に登場させたいオリキャラがいる、という人がいれば、可能な限り出します!
あと、掛け持ちはあまりできないとは思いますが、まだオリキャラは募集中です!
僕の文章力では表現しきれない部分もありますが、もしよければ…