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病院の少女くらら!三話
まりん華音
私立神野学園の図書室。私は貸出カウンターに前のめりになりながら話し出した。「でさでさ、大橋先輩なんかある!?」「そうです、ね…」大橋先輩……、三年生の大橋星来先輩。図書委員長を務める、スーパー美人スタイル良しメガネっ子!大橋先輩は困ったように答えた。
「…いつものハイジさんを語るかと思ったらいきなり『カップルは何をしますか』と言われましてもっ…」「え、えへへ…」一旦ラブレターらしきものを書いてみたけど、なんか違うなって思って…。いつもお話に付き合ってもらってるもんね!じゃなくて~!
「なんかないですか!?」「図書室に少女漫画はないですよ……。う~ん、手をつなぐとか、そういうボディタッチじゃないですかね?」「ふむふむ!」
流石、鋭いっ!「そうすればいいのか…!さっすが大橋先輩ですね!ありがとうございました~!」私は図書室の扉を開けて猛ダッシュ!こんなに走ってるところ先生に見られたら大変だ~!
「ちょっと待ってください!お手紙落としましたよ~!」
川奈病院にて。「ただいま!お父さん小児科病棟行ってきま~す!」「今日はずいぶんとやる気だな!」お父さんが感心している間もなく、私は501号室……、碧君の部屋に向かった。
「碧君!」碧君は一瞬ビクッと震えたけど「何ですか」…なんかいつにもましてそっけなくない?
昨日のはどこに行ってしまったのさ~!?「ねえねえ昨日の碧君に戻ってよ」「なんのことですか…」
私は明るくふるまってみる。「碧君はかわい…ももももちろんかっこいいよねっ!」途中で碧君にぎろりと睨まれちゃった!こわいっ!他の人にはニコニコしてるって言ってたけど、本当に私だけ何なのさっ~!ツンデレ!?私にだけ!?碧君の頭をなでて、
「いい子だねいい子だね~!なんでお父さ…、院長にはニコニコしてるのに私には笑ってくれないの?笑ってほしいな~!だってこんなに可愛いんだもん!」
碧君の目が一瞬曇った。それに不覚にもドキッとしちゃう。
碧君はすぐにいつもの調子で「やめてください出てけ…出てってください!」
そうして私は追い出されちゃった。「他の小児科の子のところ回るかぁ」カップルて難しい!…元気にさせたいのに人を傷つけちゃだめじゃん!
でも私には明るさしか関わる方法がないんだもん、それすら嫌がられちゃったら、「どうすればいいの…」
そのあとも『四季かのんちゃん!』『河野そうたくんっ!』とみんなのところを一通り回って引き返す途中、私は窓に貼ってある台紙を見つめた。
これは前見学に来てくれた青柳小学校の子たちのお礼状…お手紙だね。
かわいかったな~…碧君並に!
あれ?私なんか忘れてない?でもなんだっけ、なんか黒歴史並みに恥ずかしいことだったような気がする…
「…お礼状…お手紙…ラブレター…あ!」
碧君へのラブレター、図書室に忘れた~っ!?
次回は7月10日投稿です。ファンレター頂けると創作の励みになります!