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学級裁判 前編
奏「………」
モノクマ「こーやって見ると結構人数減ったね〜」
絵名「あんたのせいじゃん…」
モノクマ「まぁまぁ!ちゃちゃっと始めますよ!」
モノクマ「まずは…」
絵名「犯人はもう決まってるでしょ…!」
モノクマ「おろろ…?」
志歩「一連の殺人や死体消失が起きた時のアリバイが無くて…何よりあのフェニーくん衣装で現れたお姉ちゃん…」
絵名「どう考えたって…雫が犯人だよ!」
雫「ほんとに違うのよ…」
えむ「こわーい!人殺しだね!」
雫「あなたに言われたくないわよ…」
志歩「こんな証拠だってあるんだよ…フェニーくんの設計図、衣装制作に使われた部品…」
志歩「これは全部お姉ちゃんの部屋で見つかった物だよ…」
雫「だ、だから…私はやってない…!」
雫「やってないの…やってないんだよ…!」
奏「(ほんとに雫さんが犯人なのかな…はっきりさせないと…)」
志歩「これはお姉ちゃんの部屋から見つかった物…」
志歩「この設計図や、部品の数々が物語ってるよ」
奏「それは違う…!」
奏「その設計図って、ほんとに雫さんが書いた物なの…?」
志歩「…どういうこと?」
奏「これを見てほしいんだけど…」
奏「アルターエゴが無くなった時、雫さんがみんなを食堂に集めるために使ったメモと設計図の字…」
奏「明らかに筆跡が違うよね?」
瑞希「確かに、同一人物とは思えないね…」
志歩「筆跡を使い分けただけでしょ…」
司「だが…使い分けた程度の差にしてはすごいぞ?」
雫「そもそも…筆跡を使い分けるなんて器用な真似、私にはできないわよ…」
絵名「じゃあ奏は…雫が犯人じゃないっていうの?」
類「宵崎さんだけじゃない。僕も同じ考えだよ」
奏「え…?」
みのり「じゃあ…フェニーくんの正体って誰だったのかな?」
みのり「他の誰かが、似たような別の衣装でも着てたの…?」
類「例の不審者の正体か…」
類「宵崎さん、分かるよね?」
奏「それは…雫さんだよね」
奏「あの衣装は雫さんにしか着れない物…結局、他の衣装は見つかってない…」
類「そうだね、あの不審者の正体は間違いなく彼女だ」
絵名「言ってることおかしくない?雫は犯人じゃないって言ったばっかだよ?」
類「おかしくなんてないよ」
奏「つまり…不審者の正体は雫さんだけど、犯人ではないってことだけだね」
類「そう。今回の事件の犯人は、あの不審者とは関係ないよ」
絵名「え……」
えむ「すごーい!名推理だね!」
志歩「…根拠はあるの?」
類「勿論、でもその前に…」
類「先に、白石君の死体運搬方法について…はっきりさせようか」
冬弥「白石の…運搬方法…?」
類「その際、ある道具が使われたみたいだけど…」
類「宵崎さんには分かるかな?」
奏「えっと…台車とビニールシート…だよね」
類「…説明もしてもらえるかい?」
奏「あ…う、うん…」
奏「物理準備室から消えた白石さんが美術倉庫で見つかった時…」
奏「白石さんはビニールシートに包まれてたよね?」
奏「あのビニールシートって、物理準備室にあった物と同じなんだよ…」
奏「犯人は物理準備室から白石さんの死体を運び出す時、そこにあったビニールシートを使ったんじゃないかな?」
奏「死体移動中に血痕を残さないようにね…」
愛莉「ビニールシートの件はなんとなく分かっていたけど…台車って?」
奏「最初に物理準備室で白石さんが発見された時、そこには確かに台車があったんだけど…」
奏「死体が消えた後は、台車も一緒に無くなってたんだ」
奏「その後美術倉庫で白石さんの死体が再発見された時には、死体と一緒に台車もあったんだよ」
志歩「…つまり、死体が台車によって運ばれたって言いたいんだね?」
志歩「でもそれ、貴方の思い違いじゃないの?」
奏「え…?」
志歩「最初に物理準備室で白石さんの死体を見つけた時、そこに台車はあったの?」
志歩「そもそもあの台車は、美術室の彫刻を乗せる為の物…」
志歩「それが物理準備室にあるなんて、おかしいよね?」
志歩「本当は最初から美術倉庫にあった物を、移動したと勘違いしただけじゃない?」
類「おや…言われてしまったね宵崎さん…さて、どうする?」
志歩「大丈夫だよ宵崎さん、貴方には誰も期待してないから。」
志歩「貴方が勘違いキャラだって事は、みんな知ってるからね」
奏「勘違いキャラ…とか言われた事ないけど…」
奏「台車が移動した証拠はあるよ」
奏「私が美術倉庫で台車を見つけた時、そのタイヤには血痕が付着してたんだけど…」
奏「それと同じタイヤの跡が、物理準備室の血溜まりにも残ってたんだよ」
奏「きっと犯人は…物理準備室から死体を運び出す時に、誤って台車のタイヤに血をつけてしまって…」
奏「それをそのまま…美術倉庫まで運んできてしまったんだよ」
奏「これが根拠…どうかな…?」
志歩「…………」
奏「(無反応…)」
類「さて、そろそろ本題に戻ろうか」
みのり「そうだよ…フェニーくんが犯人じゃないなら、どんなキャラクターなの!?」
遥「えっと…キャラクターは関係ないんじゃ…」
類「では話そうか…例の不審者が事件の犯人では無いという証拠をね」
類「それは…白石君の死体運搬の流れを振り返ればすぐに見えてくるはずだよ」
奏「(どういう意味なんだろう…)」
類「まず犯人は、物理準備室で白石君を殺して…その死体を運んだんだよね?」
司「死体をビニールシートで包んで、それを台車に乗せて運んだんだな!」
類「うん、でも…あの台車には取っ手が無かったはずだよ」
絵名「…だ、だけど…取っ手が無くても、腰を屈めた体制にすれば使えるんじゃ…」
奏「確かに腰を屈めて姿勢を低くすれば、取っ手のない台車でも押せたかもしれないけど…」
奏「でも、フェニーくんの衣装では難しいと思う…いや出来ないと思うよ」
奏「絵名も着たから分かると思うんだけど…」
絵名「あ…そうだった…」
遥「腰を曲げられないとなると、取っ手のない台車を押すのは難しそうだね…」
志歩「じゃあ、足で蹴って台車を転がすのはどう?」
奏「足元が全く見えないんだよ…?そんな状態で…台車を蹴って転がせれるのかな…」
えむ「うんうん!!足元が見えないなら出来ないよ!よく分からないけどね!」
愛莉「それにあの衣装だと…ビニールシートで包むっていう細かい作業も難しそうね…」
みのり「んー…死体を運ぶ時だけ、その衣装を脱ぐとかは出来ないの?」
奏「ううん…あれは自力で着脱出来なかったんだよ…」
絵名「雫の嘘じゃなくて…?」
雫「違うよ…!」
奏「自力で脱げるなら…あの格好のままみんなの前に現れないと思う…」
奏「あんなの、自分から疑ってくれって言ってるようなものだし…」
絵名「じゃあ本当なの?フェニーくんが台車を動かせなかったのって…」
穂波「つまり、台車で死体を運んだ犯人は…フェニーくんを着ていた雫さんじゃないんだね…」
志歩「いや、ちょっと待ってよ…」
志歩「忘れたの?私が撮った画像の事…」
志歩「みんなも見たでしょ?一歌が不審者によって連れ去られてる所…」
志歩「あの不審者が犯人じゃないなら、あれは一体なんだったの?」
志歩「それに、殺された一歌も言ってたよ」
志歩「フェニーくんにやられた…ってね」
志歩「だから…やっぱりお姉ちゃんが犯人だよ…」
絵名「そ、そうだよね…やっぱそうだよね…!」
雫「ちょっと、ま、まって…!」
瑞希「結論を出すのはまだ早いよ!」
瑞希「決めるのはいつでもできる…その前に、他の可能性を話し合ってみる位はしておいた方がいいんじゃない?」
瑞希「1つの視点に囚われるより、様々な視点から見た方が…真実に近付ける場合もあるはずだよ!」
穂波「でも、具体的にどうすればいいんでしょうか…」
瑞希「一連の事件を最初から振り返ってみようよ!そこから新しい事実が見えるかもしれない…!」
えむ「えー!?めんどくさーい!!」
遥「で、でも…私達の命がかかってるから、多少の面倒は我慢しよう…?」
愛莉「じゃあ…もう一度振り返ってみましょうか…」
愛莉「まずは今朝の事ね…今日食堂に集まったのは…」
愛莉「穂波ちゃん、みのり、遥、私、青柳さん、天馬さん、絵名、瑞希…だけだったわね」
冬弥「いくら待っても来なかったから、俺達は他の人達を探すことにしたんだよな」
司「それが、8時頃の事だったな!」
絵名「そこで手分けした直後、瑞希が消えたんだよね…」
穂波「その後…雫さん以外のモモジャンの皆が、志歩ちゃんを見つけたんです」
愛莉「私は慌ててみんなを呼んできたのよね」
志歩「私は不審者に襲われてから…1時間ほど気を失ってた」
志歩「つまり、私が襲われたのはみんなに発見される1時間ほど前…7時過ぎだよ」
絵名「その時…志歩ちゃんが撮った画像によって、その不審者がフェニーくんだって事がわかったんだよね」
みのり「しかも、そのフェニーくんに一歌ちゃんが連れ去られてるって事も判明したんだよ…」
司「不審者の捜索を始めた俺達は…その後えむ、類と合流して…その後2階の図書室で傷を負った一歌を見つけたんだよな」
司「それで俺達は、傷付いた一歌を1階の保健室に連れていき、再び不審者の捜索を始めたんだ!」
司「そして、保健室から出た直後…志歩の目撃証言を聞いて、手分けして2階を捜索する事になって…」
奏「そしたらその直後…」
志歩「今度は3階で不審者の姿を見た…すぐに大声を上げて、みんなに知らせたよ」
奏「そしたら今度は、星乃さんの悲鳴が聞こえて…私達はまた二手に別れた…」
みのり「私と奏ちゃん、志歩ちゃんは保健室に戻って…他のみんなが3階で不審者を追ったんだよね…」
奏「そして、私は戻った保健室で…星乃さんの死体を発見して…」
奏「そこで死体発見アナウンスが流れるのを聞いたの…それをみんなに伝える為に、日野森さんと花里さんを保健室に残して…私は3階に行った」
類「でも、その時僕達は3階の物理準備室で白石くんの死体を発見したんだったね」
類「白石君と星乃さんの死体が発見されたのは、ほぼ同時だったと思うよ」
類「僕も、白石君の死体を発見した直後…あのアナウンスが流れるのを聞いたからね」
奏「それで私は3階にいた人達に、星乃さんが殺されてた事を言ったの」
奏「そして私達は、一緒に保健室に戻ることにしたんだけど…」
奏「物理準備室を出た直後に日野森さんから星乃さんの死体が消えたって知らされて…」
奏「保健室に行ったら、本当に星乃さんの死体がいなくなっていた…」
遥「その後、気絶してた鳳さんを置き去りにしていたのを思い出して、また物理準備室に戻ったんだけど…」
穂波「今度は、白石さんの死体も消えてたんだよね…」
絵名「私達はすぐに、消えた2人の死体の捜索に取り掛かったの」
絵名「そしてしばらくして…」
奏「死体を発見したと聞いた私達は、美術倉庫に行った…」
司「そこで、消えていた2つの死体を再発見したんだな…」
奏「これが…一連の事件の流れだよ」
瑞希「なるほど…かなり複雑な事件みたいだね」
奏「じゃあ、どうするの…?」
瑞希「これは連続した事件として、じゃなくて…それぞれを別々の事件として考えてみよう!」
瑞希「そして、そこからこの事件の矛盾点を見つけるんだ!」
奏「それぞれを別の事件として…か…」
奏「(この事件の矛盾点…絶対に見つけてみせる…)」