公開中
本編8
「ッ…!もう、辛いッポロポロ」
オレは何もしていない
これは紛れもない事実
でもあいつらは信じてくれなかった
「…誰も信じられない」
無意識に…そんな言葉を口に出した
そうか、オレ、裏切られたんだ
みんなで頑張ろうって、何があっても仲間だって
言ってたのに
「あ…ぁぁ…!!」
何かする気力もない
眠れる気がしない
「…無理だ」
オール…しようかな
---
「…学校…行きたくない」
…サボろ
これ以上、壊れたくないし
どうしようかな…家にいてもする事ない…
「…寝よう」
眠気とか全くないが、とりあえず横になる
目瞑っていればいつか眠れるだろ…
---
「…ん」
「……1時間しか寝れなかった」
さてどうしようか…
「あ…今日、ショーキャストやめるか」
なんで今までやめなかったんだろう
少し後悔しながら、紙とペンを探す
「…あった」
「退職届で…いいんだよな」
すらすらとペンを動かし、無心で文章を綴る
「…できた」
封筒に入れ、学校が終わる頃に持っていく
平日の昼間に高校生が遊園地にいるとか…なんか嫌だからな
「…勉強しよ」
なんとなく勉強が遅れてる気がした
これ以外なにもする事ないし、まぁいいか
---
「…本当にいいんですね」
「はい、もう決めた事なので」
「…お嬢様達には話したんですか?」
「いえ、自分から話すつもりはないです」
「そうですか…私から言っておきましょう」
「ありがとうございます」
「着ぐるみさんも…今までお世話になりました」
「はい…」
「では、さようなら」
これでいいんだ、オレが決めた道だから。
もうあいつらと関わることはない
「…セカイ、どうしようかな」
“セカイはまだ始まってすらいない”
「……放置でいいか」
1回消そうとも思った
でも、ミク達のことがどうしても気になって、削除できなかった
「これはオレのセカイだからな…」
消したら、ミク達の存在も消えるだろう
それは…なんとなく嫌だった
セカイは、オレの居場所なんじゃないかって思ったから。
「…考えるのはやめよう」
帰り道、夕日と雲がとても綺麗だった。