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碧が二つ
2話目からは少し短め。
1000〜2000文字くらいを目安に執筆していきます
〚碧桐side〛
『__てなわけだから、頼んだぞ。碧桐』
『了解でーす。場所は送っといてください!』
『いや、案内係送るから』
『その方が安全ですね……!』
『お前………そう落ち込むな。俺に奢る権利やるから』
『あ、遠慮しておきますぅー!(雌声)』
『うっわぁ……能力の無駄遣い…』
『いやいや。これこそ俺の能力を最大限活かした方法ですよ』
『はぁぁぁぁ………』
『溜息長いっす。|魁《かい》パイセン』
『なんで急に口調変わるんだよw』
『気分だったんで☆』
『はぁ………』
『あっ。そういえば、碧桐。お前、あの方に呼ばれてたぞ。この任務が終わったら本部に向かえ』
『……分かりました。それじゃあここらで』
『おう』
“プツッ、ツ~ッ、ツ~ッ”
魁先輩との電話を終え、一息つく。
あの方に呼ばれてるなら、早く終わらせないとな!
さっきから隠れている可愛い後輩を呼ぶとしますか。
「居るんだろ?|明流《めいる》」
「さすがです。先輩。やっぱりまだまだ、か……」
「自分を卑下するもんじゃない!確かに俺には通用しないけど、そこらのスパイ相手なら、100%バレないぜ?
気配消すの、上手くなったじゃねーか」
「……ありがとう、ございます」
「今回の付き添いは明流かぁ〜!久しぶりの共同任務だな!」
「ですね」
「えぇっと……今日の任務地って何処だっけ?」
「先輩………はぁ〜……」
「んなっ゙!明流まで溜息かよっ!」
「そりゃ誰でも呆れます」
「ははは、辛辣〜w」
「……早く行きますよ」
「ほいほーい」
2人並んで、任務地へと歩き出す。
こうやって、落ち着いて人と話すのも久しぶりだな。
軽く雑談をしているうちに、早くも任務地へと到着した。
遠くに見える夕日が、眩しいくらいに輝いていた。
「ここです」
「おっけー。サンキューな!
明流はこの先どうするんだ?」
「俺は今回案内だけですので。終わるまで待機しています」
「おー、頼むわ。今回は情報改ざんだけだから、数十分で終わる。お前の体最優先でな。
刺客でも現れて危険だと判断したら、即離れること!」
「………はい」
明流を長くまたせるのも申し訳ないし、さっさと終わらせますか!
報告書は………歩きながらでいいや。
「戻ったぜ〜」
「お疲れ様です。この後どうします?」
「魁さんのとこ行ってから本部へ行く。魁さんの所までは案内頼めるか?その先は、自力で行く」
「分かりました。俺も魁さんと約束があるので、勿論引き受けます。では行きましょうか」
「おう!」
明流って魁さんに良く懐いてるんだよな。
なんでだろ?
碧桐くん嫉妬しちゃうぞ〜?
とかふざけたことも考えながら、行きと同じ道を歩く。
日は陰り、辺りは真っ暗になっていた。
「うっし着いた〜!せんぱーい!」
「お?来たな。任務ご苦労、碧桐。
それと明流。面倒な役押し付けて悪かったな。 お疲れ様」
「いえ。魁さんこそ、いつもお疲れ様です」
「俺の扱い酷く酷くね!?」
「そんなこと無いですよ」
「そんなこと無いぞ〜」
明流と魁さんって、本当に似てるんだよな。
まさか親子だったり!?
って、そんなことあるわけねーか。
「まっ、いっか!それより魁さん!報告書オネシャッス!」
「おう。確かにな」
「いつの間に書いてたんです?」
「任務終わってからお前のとこ向かうまでの間だぞ?」
「普通歩きながら書けるかよ…」
「流石と言うべきか、何と言うべきか………」
「まぁまぁ!書いたことに変わりねーんだし良いだろ!
それじゃあ俺は|首領《ボス》の所行くな〜」
「おー、」
「お気をつけて」
久しぶりに|首領《ボス》の所行くな〜
ちょっと楽しみなのと同時に、____。
〚NOside〛
碧桐がでた後、部屋には、2人の男が残っていた。
「さて、明流。話があるんだ」
「えぇ。私からも、お話が」
「碧桐について、______」
部屋を照らしていた月は、雲に隠れ姿を消す。
2人の目は、不安と心配の色に濡れていた……
所々読みづらい箇所がありますよね、すみません
今回は先輩の名前が明かされましたね
さらには後輩くんも登場
次回はいよいよ“あの方”がでてきます(多分)