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1.
〜前回登場したキャラ〜
・美咲
西魔界の魔王のもとに生まれた、第3王女。
能力の開花が非常に遅れたことで無能力と勘違いされ、虐げられる。
・シャルム
美咲の専属メイド、もともとは貴族だったらしい。
だが、何か理由があり、メイドに降格となった。
「家出しようかな。でも、どこ行けばいいのかわかんないしな。
あ、人間界があるやん。よし、そうしよう。」
「なんで一人で喋ってるんですか・・・・・?(恐怖)」
「ん、家出する。」
こんなところに居ても、無駄に時間が過ぎるだけ。
なら、家出したほうがコスパいいよね!(???)
「・・・・・・・・はい?」
「いや、だから家出を・・・・。」
「あ、言葉の意味はわかってるんですよ。なんでそんなに脈絡のないことが言えるのか不思議で。」
「・・・シャルムって意外と毒舌だよね。」
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―――ということで。
家出してきましたぁぁぁぁ!!!(どういうことで?)
あんな蜘蛛の巣だらけの部屋にいるくらいなら、外のほうがまし。
このまま人間界に行って・・・・・、行って・・・・・?
そうじゃん、『転移』系の魔法使えないんだった。
ここは魔界だから、人間界に行くには『転移』が使えないといけない。
でも、私は使えない。え、人間界に行けない? 終わった。
「シャルム、『転移』使えたり・・・・・?」
「しません。残念ながら。・・・・どうやって人間界まで行くつもりなんです?」
「え、何も考えてなかった。」
**「それなら、僕が連れて行ってあげましょうか?」**
「あー、じゃあお願い・・・・・、誰!?」
「お決まりの流れですね、20点。」
シャルム、手厳しいね。
「僕の名は美音、魔王の首を落とすものです。」
え、怖い怖い。 何だお前。
「私、その魔王の娘なんですけど。娘の前で殺害予告するな。」
でも、こいつ《《使えそう》》。私の魔王討伐に。
「連れて行ってくださるんですか?」
シャルム、こんなガキにも敬語を使うなんて・・・・。(なお美咲と同年齢の模様。)
「そんな簡単には連れて行きませんよ。あなた達もするんでしょ?」
**『魔王討伐』**
《《あなた達も》》ってことは。
お前、本当に使えそうだな。美音も討伐目標なんだ。