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願いと尋ね
「…」
出会ったやつ全員に声をかけて道を聞いた。
そして今、ようやく博麗の巫女のいる神社。
「博麗神社」の前だ。
賽銭が全然なくて困っているとはよく聞くので少しだけ入れておく。
神社に来たのにお参りせぇへんのはよくあらへんからな。
ばんッ
勢いよく扉を開けると吃驚したのかお茶をひっくり返してこちらを見つめる1人の巫女。
こいつが博麗の巫女か。
「念の為確認するけど、お前は博麗の巫女か?」
「いきなり何よ…博麗の巫女であってるわよ。あんたは?」
「sha。地獄に元々いた悪魔や。お前妖怪退治しとんのやろ?それに巫女やし。俺の願い叶えてや」
「は、はぁ…?妖怪退治はしているけど…願いって何よ、異変でも起きたの?」
「異変…起きてはない。起こして欲しいなら起こすけど」
「やめてちょうだいよ!私の仕事ふえるでしょ」
「今から仕事やろ。で、願いは…」
俺を殺してくれ、という前に誰かの声が後ろで聞こえた。
金髪で魔法使いの様な姿。
誰なんだろうか。
「よう霊夢!珍しく客来てんな!」
「あっちがいきなり来たのだけど…、何の用?魔理沙」
「……俺の話…」
「あっ、すまねぇ…先に言っていいぞ」
「ほんま?丁度2人おるし、どっちでもええねんけどさ。」
「俺のこと殺してくれや」
「は?/え?」
「何でそうなるんだよ⁉︎何があった⁉︎」
「珍しいわね悪魔からの要請って…」
困惑する2人。
そらそうだ、誰だって死にたくない。
自ら頼みに来るなんて相当珍しい事なんだ。
死ぬ事がないこの世界で幸せに生きられるなんて事ない。
だから頼むんだ。
死にたいって。殺して欲しいって。
_________
「んで…死にたいと思った要因は?能力?種族?」
「幻想郷におるのが嫌や」
「じゃあ何で来たんだよ…」
「友達に連れられたんや、肝試ししとる時にいきなり隙間が現れてそこから来た」
「紫の奴……まぁ、幻想郷で生きたくないって訳ね」
「そういうことや。欲望叶えるんも疲れたし」
幻想郷に来て、最初の頃は人の欲望を叶えるのは楽しかった。
人気者になれてチヤホヤされた。
だけど何千年といると疲れる。
聞く欲望もくだらんと感じて嫌になってた。
「人の欲望を叶える程度の能力」なんか要らなかった。
自分自身の欲望は叶えれへんから。