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愛は、時代を越えて。 最終話
今の時代に戻ってから、約1ヶ月。あの時の謎は、解けていない。
「かーぐーや。アンタ最近ぼーっとしすぎじゃない?」
「大丈夫。中間の成績は維持できるから。」
「そういう話じゃないんだよっ。」
「いてっ。」
適当に答えたら前の席の菜生にデコピンされた。
「というか、もう10月じゃん。」
「そうだね。」
外の木々も、段々色付いて来ている。
「じゃ、先生来たからまた休み時間に。」
「うん。」
私は、隣の空席を眺めた。夏休みに隣の席の男子が転校しちゃったから、今の私の隣は空席。早く誰か来ないかなー。
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その日はなんとなくクラスの空気が浮ついていた。先生の話によると、転校生が来るらしい。男子かな。だったら私の隣だよな。ガラッと教室の扉が開き、転校生が入ってくる。男子だ。色白で細くて、結構かっこいい。メガネかけてるし、ちょっと和音に似てるな。
「今日から、転校生が来ます。自己紹介してくれる?」
「はい。|時和大和《ときわやまと》です。よろしくお願いします。」
え……今、時和って言った?
「席は、二藤さんの隣ね。前から4番目で窓際の席よ。」
「了解です。」
おいおいおいおいおいおいおいおい!!マジで隣とは……少女漫画か!?ここから恋始まるやつなのか!?
「よろしくお願いしますね、かぐや姫さん。」
名字が一緒で、名前にもちゃんと、和の字が入っている。何より、2人で決めた、あのあだ名を知っている。
「よろしく、|和音《わおん》。」
あの時の約束、ちゃんと守ってくれたんだね。
何とか……中学入る前に完結させられたッ……(瀕死)
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