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能力パロ 3
ラウめめこじ「…‼︎」
宮舘が作った大量の御馳走を前に、目を輝かせる3人。
涼太「どうぞ、召し上がれ」
SnowMan-3人&涼太「いただきまーす」
今日の夕飯は結構豪華である。
和洋折衷で、唐揚げや卵焼きなどといった和食、パスタやピザ、シチュー、グラタンなどの洋食、餃子や青椒肉絲、炒飯などの中華料理が大皿で出されている。
大介「…3人は食べないの?」
いつまで経っても食事に手をつけようとしない3人に向かって佐久間が聞く。
ラウール「え…だって、、、」
亮平「そういえばさ、一個聞いてもいい?」
ラウめめこじ「…?」
亮平「俺の質問にyesかno…まぁつまり、はいかいいえで答えてね?」
阿部の言葉に3人が頷く。
亮平「3人は『防衛軍』に所属していましたか?」
ラウめめこじ「っ‼︎」
言葉に詰まる3人。
亮平「…俺の質問にyesかnoで答えて下さい」
睨む阿部。
ラウめめこじ「…yes」
亮平「そっかぁ。やっぱり?そーゆー記録が残ってるんだよ」
表情を緩めて話し出す阿部。
蓮「え………は?きろ……………く?」
困惑した顔の目黒。
亮平「記録。調べたら出てくるよ?…って俺が調べないと駄目か…w」
阿部はハッキングのプロである。
阿部の隣で苦笑いする佐久間。
康二「その記録…消してくれへん⁉︎」
亮平「うん。別に構わないよ?けどあなた方が【SnowMan】に入ってからじゃないと駄目かな」
ラウール「…分かりました」
亮平「でさ、防衛軍って相当偉くなんないとまともに生活できないんでしょ?」
照「あー、それは聞いたことあるかも」
康二「…」
亮平「違う?食事って確か、規定の量超えて食べたら罰として上司から鞭打ち…あれ、何回だったっけな…100?200?ぐらいだったよね」
蓮「…はい」
半泣きで肯定する目黒。
辰哉「やっばい労働環境だねぇ」
亮平「…だから食事がトラウマなんでしょ」
ラウめめこじ「っ‼︎」
またしても言葉に詰まる3人。
亮平「図星だね。俺の予想だけど…多分3人が軍に入って初日、そんなルール知らなくて普通に食べたら鞭打ちされたんでしょ」
ラウール「…」
亮平「あと、軍の中にはやばい上司がいる訳でさ…3人の上司はハズレだったんでしょ?それで初日の罰のせいで、言いがかりつけてストレス発散の為かなんかに毎日鞭打ちされてたんじゃない?」
康二「…」
翔太「阿部。そろそろそこまでにしとけ、3人が泣きそうだぞ」
亮平「…トラウマ思い出させちゃったよね。ごめんね?」
首を横にふる3人。
涼太「無理しなくてもいいけど…此処なら幾らでもご飯食べていいからね?」
ラウール「…でも………………」
照「俺らと軍一緒にすんなよ?あんな奴等には何があってもなりたくねえし」
康二「…ほんまにええん?」
涼太「勿論。あ…でも、」
亮平「拒食症?確かにそれだけは心配かも」
ラウめめこじ「キョショクショウ…?」
亮平「これって説明した方が良い?」
辰哉「あー…確かに。様子見て怪しそうだったら言おう」
亮平「りょーかい。とにかく3人好きなだけ食べて…いいのね?舘さん」
涼太「うん。好きなだけどうぞ」
ラウめめこじ「いただき、、ます、‼︎」
さっきまでの拒食症の心配を打ち消すように勢いよく食べ始める3人。
その中でもやっぱり好みがあるのか、段々食べる物に偏りが生じる。
その様子を笑みを溢しながら見守る6人。
照「www」
辰哉「こーら。子供じゃないんだから偏食しないのw」
ラウめめこじ「…うぅ」
ラウールは唐揚げばっかり自分の皿にのってるし、目黒は9人分のグラタンをほぼ1人で食べ切った。康二も2人に劣らず青椒肉絲を大量に食べている。
涼太「まぁまぁ。最初だし好きなもの食べさせてあげなよ」
大介「なーんか久しぶりに年下見たからさ…嬉しいよね」
阿部「…でも佐久間からしたら俺らも年下じゃない?」
大介「んー…新規っていうの?新しく増えた…ってまだ決まってないけど。じゃん」
翔太「…?」
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ラウめめこじ「そろそろ寝ます‼︎」
辰哉「威勢がいいねぇ。ベッドあるからそ…」
ラウール「大丈夫です、床で寝ます」
照「…辞めた方がいいぞ、肩とかが凝る」
蓮「とはいえ毎日床で寝かせられてたし…」
康二「辛くないねん、大丈夫やで‼︎」
照「嘘つけ」
そう言って立ち上がり、目の前の康二の肩をマッサージしだす照。
照「ほら。めちゃくちゃ凝ってんじゃん」
大介「にゃはっw照がマッサージしだしたら照が満足するまで終わんないからね?」
康二「気持ちいねんなぁ…」
亮平「結構凝ってるでしょ〜」
翔太「床で寝るなよ…」
照「…あ、ラウールと目黒もやる?」
めめラウ「…お願いします」
そう言って30分ぐらい3人がマッサージされてるのを見る時間が流れる。
暇かなーって思ってたけど、マッサージされていくに連れて表情が和らいでいくのが尊いから良し(((by深澤
ラウール「ありがとうございます‼︎」
蓮「気持ち良かった…です」
康二「ありがとなぁ…」
辰哉「まぁ…肩凝りは俺の能力よりも照のマッサージの方が何故か効くからねぇ」
涼太「うん。今日はベッドで寝な?ベッドあるから」
ラウール「み、皆さんの分は…?」
亮平「いや…ちょっと…まぁ色々ありまして…ちゃんと9つあるから寝てください」
ラウめめこじ「はぁい」
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次の朝。
6:00きっかりに3人が階段から降りてきた。
1階に居た6人の目が一斉に階段の方に向く。
ラウめめこじ「ぉ…おはよう、ございます」
亮平「そんな早くなくてもいいんだよ?此処は軍じゃあるまいし」
そう言う阿部だが、心の中ではどーせ軍の時の習慣が身に染みちゃって嫌でも起きちゃうから治しようがないな〜などと考えている。
涼太「朝ごはんをどうぞ」
テーブルに並べられたトースト、スープ、目玉焼き諸々に目を輝かせる3人。
ラウめめこじ「いただきます‼︎」
10分も経たない内に完食した3人。
涼太「おかわりいる?」
ラウール「大丈夫‼︎丁度いいです‼︎」
涼太「よかった。あ、でも食べたい時は好きなだけ食べていいからね?」
嬉しそうににこにこする3人。
照「阿部〜?用意出来たよ」
亮平「あ、ほんと?ありがとね?」
大介「阿部ちゃん、なんか手伝うことある〜?」
亮平「んー…あ、じゃあ俺の補佐して?」
翔太「佐久間に出来んの?」
大介「ひどいなぁ。俺にだってできるし?」
ソファに座っている翔太を見くだすように背伸びする佐久間。
隣で呆れたように見る岩本。
亮平「まぁまぁ。3人もテストの準備大丈夫そう?」
え、急に?と言う顔をする3人。
亮平「逆に|何時《いつ》でも出来ないと困るでしょ?」
康二「あ〜………」
唇の端をくいっと上げて微笑む阿部。
ラウめめこじ「やります‼︎」
---
亮平「はい‼︎じゃ、説明するね〜?前も言った通り…五技能を測定します‼︎各技能100点満点、つまり五技能で500点だね。えっと………475点以上とれば合格。まぁ特別な場合を除く、って事にしとくね?何かあっても面倒だし。つまり、各技能95点はとんないといけないわけ。此処までオッケー?」
こくっと頷く3人。
亮平「完璧。てゆーことで、これから全部で1時間ぐらいかかるテストやってもらうんだけど…あ、休憩はいつでも大丈夫だから、遠慮せず言ってね?心の準備は大丈夫?」
もう一度こくっと頷く3人。
亮平「…よし、始めようか。(やばい、初めて言う奴だ…)|試験《テスト》開始‼︎」
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3人のテストが終わった頃。
疲れて眠りこんでいる3人の横で、|試験《テスト》結果について会議が始まっていた。
照「…阿部、結果はどうだった?」
さっきから会議が始まっても上の空な阿部。
亮平「………んぁぁ、てすと?」
無理矢理と言う感じの笑顔を貼り付ける阿部。
大介「…っ駄目だった?」
亮平「っ、、、それがさ……見た方が早いか。見て」
3枚の紙が差し出される。
それを我先にと見る5人。
数秒も経たない内に、はっと息を飲む音が聞こえてきた。
その音に顔を歪める阿部。
涼太「やっぱり其処か………人間としての生活能力、な…」
照「しかもさ、これ。心理的な問題の方が点数の獲得率下がってる」
それを見てほぼ同時に頭を抱える6人。
空気がピリつき、重くなる。
3人のテスト結果は中々のものである。
人間としての生活能力を問うもの以外はほぼ満点に近いのだが、人間としての生活能力は一桁台。
辰哉「んー………迷うな」
翔太「不合格……とはいえそのまんま放置っていうわけにもいかねえしな」
照「…でも、提案が一つあるんだけど…」
大介「?」
照「もう、いいんじゃね?合格で。まぁ、彼奴等の能力__俺らの利益を見込んでと言う所もあるけど…一番は、一緒に居たい…?って言うのかな。こんな感情、初めてだからよく分かんねえけど……人間としての生活能力なんてさ、俺らが教えれば良くね?心のケアもこの6人でとことんやってけば良いし。」
その提案に重かった空気がすっと軽くなるのを感じた。(((by阿部
それいいじゃん、という声が上がる。
照「でしょ?笑」
涼太「いいじゃん。」
辰哉「んね。…ていうか関係無いんだけどさ…3人の寝顔可愛すぎじゃね?」
すやすやと眠る3人を覗き込む。
亮平「と、尊っ、、、」
文字通り、昨日の敵は今日の友。
昨日はあれほどにに警戒していた敵同士。今日は守りたくなるような仲間。
すぅすぅ、と耳をくすぐる寝息が健気さを感じさせる。
見惚れてしまうほどの可愛さである。
見惚れる事10分。
ひくり、と微かに体が動き、ほぼ同時に目を覚ます3人。
ラウめめこじ「んぅ………?っ、あ、」
辰哉「おはよ〜」
康二「おはよ〜さん…」
蓮「てす、、と、、、」
亮平「…あー………」
6人で目を合わせる。
ラウール「だめ、、です、か?」
うるっとした目で見てくる3人。
亮平「…とにかく見て?」
先程の紙を渡す阿部。
段々と3人の顔が青ざめていく。
照「…それでさ、提案なんだけど」
険しい顔つきで話し出す岩本。
蓮「ひっ…」
康二「やめ、辞めてや、おね、がい、、、やからぁ‼︎」
照「【SnowMan】に入ってくれない?」
ラウめめこじ「へっ?」
気が抜けたように返事する3人。
照「…入ってくれない、っていうか入れって感じだけど」
ラウール「え、え、だって、、え?俺ら、、|不合格《だめ》だったんですよ…⁉︎」
照「よく見てみ?3人の欠点って何処?」
ラウめめこじ「…人間、としての、、生活、のうりょく………」
照「だろ?そんなもん、俺らが叩き込めば終わる話じゃん。このまま3人を野放しにしてもさ…人間としての生活能力って身に付かなくね?」
亮平「そうだよ。駄目な所が体力とか。能力とかだったら考えてたけど」
涼太「うんうん。俺らが叩き込んであげる」
翔太「…そうだよ、俺らを頼れ」
大介「デレ翔太が2日連続だ〜‼︎ま、でも翔太に賛成だけどね〜」
辰哉「そーそー。だから、【SnowMan】の|仲間《メンバー》になってくれない?」
蓮「いいんすか…‼︎」
辰哉「も〜ちろん」
康二「やたあああああ‼︎」
騒ぎ立てる向井に苦笑いする一同。
この調子なら、いつか人間としても生きれるんじゃないかな、と微笑む6人。
亮平「そーいえば記録消しといたよ」
ラウめめこじ「ありがとうございますっ‼︎」
辰哉「元気だねぇ」
蓮「…あ、一ついいっすか?」
亮平「うん、幾らでもいいよ?」
蓮「えぇっと………皆さんの…能力…?って何ですか…?」
あぁ、と納得した顔をする6人。
照「俺らの能力ね…もう知ってるのもあると思うけど…見たほうが早いっしょ」
そう言って6人が立ち上がった。