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十
直斗「ここが笑い声の聞こえる廃病院ですか・・・」
優亜「なんかもう怖いんだけど?」
笑太「さっさと調査終わらせますよ」
廃病院にやってきた5人は、早速病院に入って調査を始めた。
らだ男「廃病院だから誰もいないね・・・」
絵斗「掲示板によると、『診察室に行くと笑い声が聞こえる。1分以上聞くと地獄に落ちる』らしい。どこかに診察室があるんだ」
優亜「あまり長い間聴いちゃダメなんだな・・・。地図でも有ればいいんだけど」
笑太「これ、院内マップ・・・?」
直斗「診察室は・・・ありました。2階みたいです」
絵斗「じゃあ早速行くか。懐中電灯はあるから、これで照らしていこう」
5人で2階に上がるための階段を探し、歩き始める。
らだ男「うわっ」
優亜「どうしたの?・・・うぎゃっ⁉︎」
笑太「これ、死体か⁉︎」
らだ男「俺こんなのに躓いたの⁉︎」
直斗「ご冥福をお祈りいたします・・・」
優亜「血が乾いてる・・・。亡くなってからかなり経ってるよ」
絵斗「まさか施設の人間が・・・⁉︎」
笑太「階段があったぞ。これで上に上がれそうだ」
階段の無機質な音が、廊下に嫌に響く。
らだ男「なんかこの音嫌だな・・・」
優亜「なお兄、診察室はどこにあるの?」
直斗「確か、この突き当たりを右です」
笑太「血のシミがあちこちに・・・。ここで一体何があったんだ?」
絵斗「このまま進んでみよう」
不気味で長い廊下を黙って進むと、『第4診察室』と書かれた部屋が見つかった。
らだ男「・・・入るよ」
がちゃり、と嫌な音を立てて扉が開いた。
さらに奥に入っていくと・・・
アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!
直斗「これが笑い声⁉︎」
優亜「爆笑してるやん・・・」
笑太「いや、違う!これラジカセから流れてる音源だ!」
絵斗「こいつか!」
ロッカーの中に男が隠れていた。
男の後ろにはしっかりラジカセが置かれている。診察室に人が入った時、笑い声を流して人を追い払う役目だったようだ。
優亜「やっぱりここにも実験施設があるのかも!」
笑太「この男が何か知っていそうだな」
絵斗「施設について知ってることを教えろ」
男「わ・・・わかりました」
男から聞いた情報によると、やはりこの廃病院には、人体実験施設が隠されていたようだ。
そして入り口は、入院棟444号室にあるらしい。不吉な数字になっているのはよくわからないが。
直斗「ここに行方不明者が・・・?」
らだ男「早く行こう!」
5人は入院棟に向かうため走り出した。