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始まりの日
続きです
放課後、俺達は第1実戦室にいた。俺は壁にもたれて傍観している。
「そこどいてぇえええ」
明らかに不慣れな身体強化により、足が強くなりすぎて歩くだけでロケットみたいに吹っ飛んでいるやつ、もろにぶち当たって吹っ飛んでいるやつ、タライが落ちてくる現場。
「ほんと狭すぎるよな」
班のメンバー、ルガが言う。同感だ、狭い。100人は優に超える人数が能力を使うための部屋。もう少し余裕を持った広さがよろしいと思う。
「おい、お前ら出ていけよ」
Eクラス(略してE)の面々がAのやつらに脅されている。
「ここは俺達みたいな優秀な人間が使うための場所だ。お前らは狭い教室で十分だな」
一瞬にして険悪な雰囲気に包まれる。この学園では日常茶飯事らしいが、上のクラスのものが下のクラスのものに立ち退きを要求することが多々あるようだ。しかし、根性が素晴らしいEの面々は負けずに睨み返す。
「いや、ここは誠実で向上心に満ちた人間のための場所だ。君たちが他人を立ち退かせる資格はない」
ソーダのコール。団結した「そーだそーだ」が実戦室中に響く。
「わからせてやるよ」
真っ白な光が炸裂した。反論した|Eのやつ《キルさん》に光が迫る。キルが悔しそうに目を閉じた。動いた、体が勝手に。攻撃の速度より早く対象の間にはいりこむ。
「シールドオオオオ」
使ったことのない技。見様見真似のうろ覚え。でも、でも。守れる。
__バァァァーーーーーン__
弾き返した。光は勢いを失い、消滅する。
「あり得ない.........。俺の攻撃がなぜ跳ね返る」
蒼白な顔をしたAの奴らは、速やかに退散していった。
一方俺は、力を使い果たしてへたりこんだ。安堵が襲う。
「レオ、強すぎないか?」
ルガが問う。たしかにそう思うだろう。表向きはかなりの低レベルの弱者、として生きているから。そう生きると決意してはや5年。その決意は貫いてきた。
「あいつら、、、、何様だと思って」
まだ怒りがおさまらないキルはぶつぶつと呟く。その呟きに突っ込む力も、同調する力も、使い果たしてしまった。完全な回復には数日かかるだろう。それまで俺は、寝るとしよう。
そう考えて、俺は意識を手放した。
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