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ふぁんがく恋愛ゲーム
俺!!
[ ふぁんたじーれんあいものがたり!]
▶︎はじめる
つづきから
転校
※逢瀬羅を攻略するだけ
※主人公は男です
ハカセ「こんにちは!君の名前を教えてね!」
▶︎___
ハカセ「そうか!___というんだね!」
ハカセ「さっそくだが、君には《ふぁんたじーがくえん》に入学してもらうよ!
…はは、何故かって?いや、このゲームを選んだのは、キミでしょ?」
▷え?
▷それは…そう…
選択肢を選ぶ暇もなく、___は気を失った。
---
目覚めると、目の前には髪の毛が3本の…、誰だろう。
?「やぁ!こんにちわんこそば。君が転校生かぃな?」
▶︎そ、そうです…!
▷は、はい…貴方はハゲですか?
喋り方が独特だった。どうやらこの人はこの学園の校長らしい。
校長「そうか!じゃあ早速、1年として入ってもらおうかにゃ。」
この学園は1年しか居ないとは聞いていたが、最初から1年の運命しかないのだろうか…。
階段を上がると、廊下まで響くほどの賑やかな声が聞こえてきた。
ここが1年の塔らしい。ちなみに、俺は1-1だ。
ガラっと1-1の扉を開ける。みんな、「なんだコイツ」と言うような目つきで見てきた。
視線が痛い…。そんなことを考えていると、背後から声がした。
?「おい、邪魔だ。」
ハッと振り返る。そこには紫髪の女の子がいた。
___「…君は誰?」
?「は?なんで名乗らなきゃいけないの?というかお前から名乗るのが常識じゃないの?」
___「あっ…、___っていい…ます。」
?「あっそ」
そう言って、その子は俺を押し退けて自分の席についた。
この学園ってこんなに厳しいんだ…と思っていると、今度は後ろからトントンと肩を叩かれた。
?「こんにちは!君は転校生…かな?さっきの子はるるくんだよ。ちょっと口が悪いけど、
ただのツンデレだから気にしなくていいよ。」
どうやらさっきの紫髪の子は''るる''という名前らしい。
それにしてもこの子……可愛い…。女の子かな…?
___「あっ、こんにちは…!俺は___っていいます…!」
ヤグラ「そうか!僕は只乃ヤグラ、気軽にヤグラって呼んでね!」
▷や、ヤグラ…!
▶︎ヤグラ……ちゃん…! …へへっ…。
ヤグラ「…もしかして君、勘違いしてる?僕は男だよ?」
___「!?!?!?」
どうやら、ヤグラちゃんは男らしい。俺の何かが少し歪んだ気がした。
ヤグラ「…ふふっ、その反応だと、女だと勘違いしてたみたいだね?」
___「い、いやそんなことっ…!!」
ヤグラ「はは、よく勘違いされるし気にしないで。それじゃ、僕は先に席ついとくからね!」
そう言って去ってしまった。
すると今度は、廊下から2人ほど誰かが近づいてきていた。
なにか喋ってる…と思い、聞き耳を立てた。
?「いやー、蛙ってほんと低身長だよな(笑)」
蛙「ぇ…でも、うみって僕と2cm差じゃ…」
うみ「は、はぁ!?うるせーよ!!!」
…たいして身長差は無いようにみえる…。
身長についてゴタゴタ言い合いながら教室に入ってきた。この人達も1-1なのか…。
一体どれだけ人がいるんだろう…。
?「なぁそこの君、俺とお茶しない?」
___「…え?」
?「なんやお前女とちゃうんかよ…。後ろから見たら女に見えるんだよ…。」
▶︎え、えぇ…
▷知らねぇよカス…
?「まぁいいや、じゃあな。」
そう言ってこの人も中に入っていった。
あと空いてるのは2席…俺の席と…あと一人は誰だ…?
ヤグラ「…ねぇ」
___「っえ?」と振り返る。
ヤグラ「なんで君は突っ立ってるの?誰か待ってる感じかな?」
そういえば、俺は扉の前で立ちっぱなしだった。急いで俺は席についた。
俺が席に座ると同時に、後ろの扉がガラッと開いた。
?「ギリセーフ……っお、転校生…?誰だ…?」
残りの席の人だろうか。ブツブツと独り言を言いながら扉を閉めた。
?「ねぇ、お前誰?」
___「えーと、___です…。」
流石に名前を名乗るのも飽きてきた。
___「君は、なんていうの…?」
逢瀬羅「んー俺?俺は逢瀬羅だよ。」
逢瀬羅…どこかで……そうか、コイツは俺の攻略対象だ。
俺は逢瀬羅を攻略しに来たんだ。
まずは何からしたらいいのだろうか。まぁ…好感度上げだよな。
▶︎褒める ▷貶す
___「ふーん、可愛い名前だね。」
逢瀬羅「はは、ありがと。」
そこまで好感度は上がらなかった。素っ気ない…。
次はどうしようか?
▷告白する ▶︎何もしない ▷撫でる
逢瀬羅「…」
〜1日目終了〜
---
2日目
___「おはよ」
逢瀬羅「ん」
相変わらず素っ気ない反応だった。
授業中、消しゴムを忘れたことに気づく
…逢瀬羅に消しゴムを借りようか?
▶︎借りる ▷借りない
___「なぁ、消しゴム借して。」
逢瀬羅「は?忘れんなよ…まぁ別にいいけど…。」
___「さんきゅー」(そういえば、好きな人の名前を消しゴムに書いて
使いきると恋が実るって、昔からよく言うよな…)
▶︎消しゴムのカバーを外す
…何も書いていなかった。そうだよな、好きな人いなさそうだし……。
やけくそに俺の名前を書いてやった。別にゲームだし…いいよな?
放課後、逢瀬羅に消しゴムを返した
___「ん、消しゴムありがと。」
逢瀬羅「どーいたしまして」
今思ったけど、教室に2人きりだった。
これって、神が俺に与えた絶好のチャンスだよな?
…と言っても、そう上手くいかず、
何かする勇気もないので呆気なく終わってしまった。
〜2日目終了〜
--- それから何も無い日が続き…
91日目
俺は逢瀬羅のことを何も知ることはできなかったが、仲がいい友達になれた。
あわよくば、3ヶ月も経ったし付き合ってくれてもいいんじゃ…と思っている。
放課後に2人でいることも多くなったが、特に進歩なし…。
何か逢瀬羅の弱みでも握れたらなぁ〜。
未菜「___〜!一緒に帰ろーよ!」
▶︎いいよ
▷うーん…
未菜「やったー!!早く帰ろ帰ろ!」
この子は天音未菜。1-3で、先生に荷物を頼まれて3組に入った時に喋りかけられて仲良くなった。
未菜と仲良くなり始めてから、よく視線を感じるようになったんだが、
霊にでも取り憑かれているのだろうか…?
あお「逢瀬羅!一緒に帰ろ!」
逢瀬羅「…やだ」
あお「えぇ!?」
逢瀬羅「冗談だよ」
あお「もー、逢瀬羅最近冗談言い過ぎ!」
逢瀬羅「そーかな?」
あの子は猫夢あお。逢瀬羅と仲がいい。
ちなみに俺は猫夢さんと喋ったことはない。
俺は逢瀬羅があの子と付き合っちゃうんじゃないかとヒヤヒヤしてる。
逢瀬羅「___」
___「ぁ、え、なに!?」
逢瀬羅「___も一緒に帰るよな?」
▶︎(未菜と約束してるけど…)うん、帰ろ!
▷ごめん、未菜と約束してるから…。
逢瀬羅「よし、じゃあ、下駄箱で待ってるからな。」
未菜には悪いが、俺は逢瀬羅と猫夢さんと帰ることにした。
帰りの用意をして、下駄箱へ向かう。
猫夢さんと逢瀬羅が喋っていた。俺は間に無理矢理入るかのように
「じゃ、帰ろっか!」と言った。
逢瀬羅を取られてはたまったもんじゃないからな。
一緒に帰って、別れ道がきた。
俺は左が家への道。逢瀬羅と猫夢さんは右だ。
残念だが、ここで俺は別れることにした。
___「俺、こっちだから、じゃーな!また明日〜。」
〜91日目終了〜
---
92日目
ーー放課後、また教室に2人きりになったところから始まる
逢瀬羅「はーー、って、あれ、もう学校終わっちゃった?」
___「お前昼飯食った後からずっと寝てたな…よく先生にバレずにいたよな。」
逢瀬羅「はは、どーいたましてー」
___「褒めてねぇよ」
机に突っ伏したまま俺を見つめる逢瀬羅をみて、
ついドキっとしてしまう。
なんで俺がときめいてるんだよ、ときめかせなきゃ進展しないだろ。馬鹿野郎。
どうする?
▷告白する ▷ガラ空きの脇腹をつつく ▷頭を撫でる
あぁクソ、変な選択肢しかねぇのかよ。仕方ないな…
[___は頭を撫でるを選択した]
逢瀬羅「っ!?ちょ、は、何するんだよ、」
撫でた瞬間、逢瀬羅はぶわっと顔を赤くした。
___「ごめんごめん、なんか可愛くて」
逢瀬羅「は、はぁ…?」
どんどん顔が赤くなっていく。本当に可愛いな…。
……というか、これ、チャンスなのでは?
どうする?
▶︎告白する ▷告白しない
___「…逢瀬羅」
逢瀬羅「ぅ、…な、なんだよ…」
俺は呼吸を整える
___「俺と、…俺と、付き合ってください。」
逢瀬羅「…」
ついに、ついに言ってしまった…!!!!
逢瀬羅「…よろしく、お願いしま…す、でいいのか?」
___「…!、」
3ヶ月経ってようやく実った……!本当に嬉しい…。
___「…え、聞くんだけどさ、なんでOKしてくれたの…?」
逢瀬羅「……… 覚えてるかわかんないけどさ、俺がお前に消しゴム貸した時、
お前、勝手に名前書いたじゃん。」
あ、見られたんだ。
逢瀬羅「あれから、ちょっとずつ、意識?するようになっていって…」
まさかあのやけくその行動がこんな結果を招くなんて…。
逢瀬羅「それに、現実のお前、かっこいいし。」
……え?
は?ちょっとまって?
何?なんでこいつ、は?
逢瀬羅「ほくろも魅力的だと思う。」
いやいやいや、ほくろあるけど、背中にあるから、誰も知らないはずなんだよ…。
なんでお前が……。
逢瀬羅「ねぇ、今、なんで知ってるの、って思ったでしょ?」
___「…え?」
逢瀬羅「''ここ''の人達は、みーんなお前のこと、知ってるよ。」
___「…」
全身に鳥肌が立つほどの悪寒。
俺はすぐさまゲームを閉じ、深呼吸した。
「なんなんださっきのは…、俺のことを知ってる?何を言っているんだ…。」
その時、後ろから … 逢瀬羅の声?
振り向くと、ゲームの中でみた、そのまんまの逢瀬羅がいた。
「ひっ」と情けない声を上げ、
腰を抜かした俺を無視してどんどん逢瀬羅が近づいてくる。
逢瀬羅「ねぇ、一緒に行こうよ」
「え、ど、どこへ……?」
逢瀬羅「どこへって、知ってるでしょ?ゲームの中だよ」
「は?」
逢瀬羅が俺の手をぎゅっと握って、ゲームを開く。
すると、俺が今まで見たことない始まり方。
始まりの画面もなく、ロードもなく、
ただ、ふぁんたじーがくえんのみんなが、こっちをじっと見ていた。
逢瀬羅「ほら、行こう。」
そう言って俺は引っ張られる。抵抗しようとしても、逢瀬羅の力が強くて抵抗できない。
「や、やだ、やd」
---
そう言ったところで、俺は目が覚めた。
…ここは、ベッド…俺の部屋…?
母「たかし!やっと起きたわね。貴方、1週間寝てたのよ。ほんと心配したんだから…。」
「……え?」
母「ずっと、『逢瀬羅、逢瀬羅…』って。そんなに逢瀬羅君のことが忘れられないの?」
「逢瀬羅…」
その時、酷い頭痛が…,
……全てを思い出した。
逢瀬羅は、俺の恋人だった。
前に逢瀬羅は事故死して、それで…
…じゃあ、あの逢瀬羅は…
俺が…忘れられなかったのか…。
あの時、あのままゲームへ行ってたらどうなっていたのだろう。
それだけが、唯一の心残りだ。
**もう少しで、お前もこっちに来れたのにね。**
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