公開中
彼とコナンくん
レ:で?
作:予知夢を見れる降谷さん書けませんでした・・・。本当にすいません。
日:推しの命日なのに?
作:はい・・・。
レ:この作品は?
作:未完成です・・・。
日:じゃあどうして公開するんですか?
作:推しの命日なので・・・。
日:というわけです。本当にすいません。
「こんにちは~!」
俺たち少年探偵団は今ポアロに来ている。
今日は小五郎のおっちゃんが二日酔いで寝ていて、蘭姉ちゃんも出掛ける予定があったためだ。
「!いらっしゃい。何にする?」
「俺ハムサンド!」
「僕も!」
「私も!」
「じゃあ俺も。」
灰原は安室さんがいるからと来なかった。
「みんなハムサンドだね!じゃあ、ちょっと待っててね!」
「「「は~い!!」」」
(・・・!?)
ふと視線を感じたコナンは、後ろを振り返る。
そこには、一人の男の人がいた。
安室さんと歩美ちゃんたちの会話をニコニコして見ている。
とっても優しい笑顔だった。
(?他の町からきたのかな?)
一回も見かけたことがなかったので、コナンはそう思った。
「おい聞いてんのかコナン!」
「え?あ・・・悪い。何だっけ?」
「この後どこ行こうって話ですよ。」
「じゃあ公園でサッカーしようぜ!」
「いいですね!」
「そうしようぜ!」
だから、このときは気づかなかったんだ。
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次の日来てみると、またあの人がいた。
その次の日も、そのまた次の日も。
しかも、いつも同じ場所で、同じ笑顔で安室さんを見ていた。
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ある日ついに声をかけてみることにした。
誰もいなくなり、安室さんたちも色々作業をしに奥へ行ったときに話しかけた。
「ねえお兄さん・・・いつも同じところで安室さんを見てるけど、何で?」
「・・・!」
お兄さんは驚いたようだった。
「・・・そうだなあ・・・特に意味はないよ。」
「お兄さん暇なの?」
「まあね。」
「お兄さん、名前は?」
「・・・。」
(どうして答えてくれないんだ?)
しかもなんだか困った顔をされている。
「言えないとか?」
「あ、いや・・・そういう訳じゃないんだけど。」
「あとさ、何でいつも料理を頼まないの?」
ここも気になっていた点の一つだ。
「・・・。」
しかし答えてくれなかった。
「・・・もう帰った方がいいんじゃないか?」
そういえば、蘭姉ちゃんに早く帰ってきてねと言われたことを思い出した。
「明日も、来る?」
「来るよ。」
「来ない日はないの?」
「さあ、どうだろうね?」
微笑まれて誤魔化されてしまった。
「・・・わかった。お兄さんも早く帰ってね。」
「ああ。・・・そうだ、今度話しかけるときは誰もいないときにしてくれ。」
「え?何で?」
「いいから。」
「・・・うん。じゃあね!」
「じゃあな、少年。」
お兄さんは手をひらひら振ってくれた。
(そういえば、俺の名前言ってなかったな。明日言おうっと。)
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次の日来てみると、やっぱりあの人は同じところにいた。
誰もいないか確かめて、話しかける。
「お兄さんおはよう!」
「おはよう。」
「まだ開店したばっかなのに、早いね。家近いの?」
「まあね。」
「お兄さんの家行ってみたい!」
子供の無邪気な感じで聞く。
「あはは、汚いからダメだよ。」
「え~」
「こればっかりは、ね。」
「そっか。じゃあしょうがないね!」
あまり言いすぎると逆に怪しまれる・・・だから大人しく諦める。
「そういえば君の名前を聞いてなかったな。」
「あ、僕は江戸川コナン!」
江戸川コナン、とお兄さんが復唱する。
すると、
チリリン♪
来客を知らせるベルが鳴った。
チラッとお兄さんを見てみると、静かにと言うように人差し指を立てていた。
(・・・もう話せなさそうだな。)
なので来客の方に注意を向ける。
来たのはなんと昴さんだった。
「いらっしゃ・・・い・・・ませ・・・。」
安室さんは笑顔が消えていた。
昴さんはカウンター席に座る。
「何しに来た?」
梓さんがいないのもあってか、安室さんの表情は厳しい。
「あなたのハムサンドを食べに来たいと思いましてね。いけませんか?」
「・・・。」
とてつもなく不満そうな顔をしていたが、安室さんはハムサンドを作り始めた。
「昴さん、何しに来たの?」
「本当にハムサンドを食べに来ただけだよ。あと、この新刊の推理小説を読もうと思ってね。」
昴さんが持っていたのは工藤優作の小説だった。
(・・・そういえばそんなこと言ってたな。)
「じゃ、僕そろそろ帰るね!」
「ああ。」
お兄さんと話せなくなった以上、もういる必要はない。
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~夕方~
「お兄さん!」
「コナン君。」
「お兄さんの名前、聞いてなかったなと思ってさ!」
「・・・。」
お兄さんは、悲しそうな顔をした。
「・・・どうしたの?」
「ないんだよ。」
(・・・・・・え?)
「ど、どういう・・・こと?」
「そのままさ。」
「・・・・・・。」
「だから、好きな風に呼んでくれ。」
「そ、、、そうなん・・・だ。」
「あ、でも心機一転に何かつけてみるか・・・?」
「・・・うん!それがいいんじゃない?」
「じゃあ明日までに考えてこようかな。」
「楽しみにしてるね。」
「・・・話は変わるんだけど。」
「?」
「あの朝の人、誰?工藤優作の新作読んでた人。」
「昴さんの事?」
朝で読んでいた人は昴さん以外に考えられない。
「そうそう。その人の事、教えてくれる?」
「・・・・・・なんで?」
(まさかバレたか?)
沖矢さんは赤井さんの変装だ。バレることはそうそうないと思うけど、探ってくるのは怪しい。
「あ、いや・・・なんか安室さんが態度変えてたな~と思ってさ。」
「・・・そっか。」
「ダメかな?」
「直接聞いてみればいいんじゃない?」
「そこをなんとか!」
「僕はそんなに詳しくないよ。」
「じゃあ知ってることでいいから!」
(粘るなあ・・・。)
「何か話せない事情でもあるの?」
「なんかね・・・あの人ちょっと苦手なタイプの気がするんだよね。」
「・・・・・・。」
「・・・・・・。」
数秒間沈黙が続いた。
先に折れたのは、お兄さんの方だった。
ハー、と息を吐き、時計を見て、
「もうこんな時間・・・。」と驚いたように呟いた。
もう閉店5分前くらいだった。
「またね、コナン君。」
「うん!また明日。」
「あ、そうそう。明日来れないかも知れないけど、もしそこに座っている人が居たら同じように接してあげて。」
「え、うん?わかった・・・。」
その答えを聞いて安心したのか、お兄さんはまた微笑むと何故かなるべくベルがならないように静かにドアを閉めた。
いつも同じところで安室さんを見ていたり、名前がないと言う発言。
(・・・いったい何者なんだ、あの人・・・。)
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次の日来てみると、やっぱりお兄さんはいなかった。
その変わりに、同じ席に二人組がいた。
(あれ・・・?)
俺はその一人に見覚えがあった。