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精霊魔法学校② 初めての教室
入学式を終えたマリンは初等部1年A組の教室の前に立っていた。
「ここかぁ……。」
肩の上ではライバーが辺りを見回している。
「気分はどぉ?」
「ちょっと緊張するね。」
「ぼくもぉ!」
マリンは深呼吸をして教室へ入った。
中にはすでに何人か生徒がいる。
マリンは空いている席へ座った。
その時だった。
ガタン。
近くの席の女の子が大量の本を机に積み上げた。
白銀色の髪。
落ち着いた雰囲気。
どこか近寄りがたい。
「わぁ……いっぱい本。」
思わず声に出た。
少女は顔を上げる。
「何か?」
「いや、別に!」
マリンは慌てた。
「ご、ごめん!何にもない!」
「謝ることではありません。」
少女は本を閉じた。
「氷瀬冷亜です。」
「え?」
「あなたが話しかけたので名乗りました。」
「あっ!」
マリンも慌てて立つ。
「私は水野マリン!で、この子がライバー」
「よろしくねぇ!」
「そうですか。」
冷亜は小さく頷いた。
マリンは思う。
(クールな子だなぁ。)
その時。
教室のドアが勢いよく開いた。
「うおおおお!!」
全員が振り向く。
赤髪の少女が走り込んできた。
「間に合ったあああ!!」
後ろにはオーとツー。
「オー!」
「ツー!」
少女は周囲を見回した。
「よーし!友達作るぞ!!」
冷亜が呟く。
「騒がしいですね。」
少女は聞こえてしまった。
「誰が!?」
「あなたです。」
「まだ名前も名乗ってないのに!?」
「見れば分かります。」
「なんだとぉ!?」
マリンは思わず笑った。
少女はマリンを見た。
「笑ったな!」
「ご、ごめん!でも、面白くって」
「面白いなら許す!」
少女はビシッとポーズを決める。
「私は炎類華!」
「よろしくー!」
「よろしく!」
マリンも笑顔になった。
その時。
また誰かが教室へ入ってきた。
緑色の髪の少年だった。
「失礼します。」
穏やかな声。
優しい雰囲気。
教室の空気が少し変わった。
マリンの心臓がどきっと跳ねる。
(この前試験の時にいた子だ、、、。かっこいい!)
少年は空いている席へ座ろうとしたが、前の生徒が重そうな荷物を抱えていた。
するとすぐに駆け寄る。
「持つよ。」
「え?」
「重いでしょ?」
「ありがと!」
少年は自然に笑った。
類華が小声で言う。
「イケメンだ。」
冷亜も頷く。
「否定はしません。」
マリンの顔が少し赤くなる。
そんな時。
教室の扉が開いた。
「みんな席についてねー!」
生田実来先生だった。
生徒たちは慌てて座る。
「今日からみんなの担任になる生田実来です!」
「よろしくお願いします!」
「よろしくお願いしまーす!」
自己紹介が始まった。
類華は元気よく。
冷亜は短く。
マリンは少し緊張しながら。
そして少年の番。
「風谷薫です。よろしくお願いします。」
女子たちがざわついた。
マリンは思った。
(風谷くんっていうんだ……。)
自己紹介が終わり休み時間になった。
すると一人の女子がマリンに近づいてきた。
「水野さんだっけ?」
「うん!」
「好きな色って青色なの?」
「そう!」
白鳥桃花。どこか自信に満ちた笑顔だった。
とても優しそうな笑顔。
「珍しいね。」
「そうかな?」
「女の子ならピンクとか好きな人が多いでしょ?」
周りの女子も頷く。
「たしかにー。」
「水色って男の子っぽいかも。」
マリンは少し困った。
「でも私は好きだから……。」
桃花は笑顔のまま言った。
「私は似合わないと思うな。」
その言葉に教室が少し静かになった。
(え、、、?)
マリンが俯きかけた時。
「は?」
類華だった。
「好きな色くらい自由でしょ!」
桃花が眉を上げる。
「別に悪いって言ってないよ?」
冷亜も立ち上がる。
「人によって好きも嫌いも違う。それが個性でしょう。」
「え?」
「価値観を押し付けるべきではありません。」
桃花は言葉に詰まった。
すると。
薫が口を開いた。
「青色、いいと思うけどな。」
マリンが顔を上げる。
薫は笑っていた。
「空も海も青いし。」
「綺麗な色だよ。」
マリンの顔が真っ赤になった。
「そ、そうかな……!」
「うん。」
ライバーが肩の上で嬉しそうに鳴く。
「そうだそうだぁ!」
その瞬間。
マリンは思った。
この学校生活、きっと楽しくなる。
まだ出会ったばかりだけど。
なんだか、そんな気がした。
また次回もお楽しみに!
私はライバーが好きです!喋り方が笑