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本編23
「…で、着いてきたはいいものの…」
目の前にはふりふりできゅるきゅるした小物
押しつぶされそうな可愛いオーラ
そこに男子高校生3人と女子高校生が1人…
「うっわ可愛い〜〜!目に見えるもの全てが可愛いよ〜!」
「すごくふわふわしているな…こういう場所は初めてだ」
なんか冬弥も意外とノリノリだし…
「俺帰ってもいいか??」
「えーっ!?!ダメだよせっかく来たんだから!」
「弟くんセンスいいし、一緒にいろいろ選んでよー!ほらほらー!」
「はあ……」
平日の昼間だからか、人もあんまりいなかった
司センパイからしたらちょうどいい…のかもしれないな
「……行かないのか?」
「え?…ってあいつ、もうあんなところまで…」
たまには付き合ってやるか…と思いながら、
店の雰囲気に合わない服装で、俺達は暁山を追った。
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「……………」
…どう話しかけたらいいのだろう
司先輩と何か…2人で話そうと思っていたのに…
緊張で、上手く言葉が出てこない…
「あの…冬弥…」
「…っ、なんですか?」
「その、いろいろ心配かけてしまって…すまなかった」
「連絡も…全く返せなくて、本当に……」
「…………………」
「…なんで…謝るんですか…」
「え……」
貴方は何も悪くないのに
謝ることなんて1つもないのに
それなのに…
「どうして…他人のことばかり考えるんですか……?」
「……………」
「…すみません」
「少し、場所を変えて話したいです」
「司先輩の想いを…受け止めたいんです」
「…わかった」
彰人、暁山とアイコンタクトをとり、少し離れたところへ行く
先輩が心の底から笑ってる顔が見れれば、俺はそれでいい
そのために、俺はできることをなんでもする