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2 メンバーの本音
返信欄には、多くのコメントが届いていた。
「災厄・・・?確かに、最近ネットでは暗いニュースが多かったね」
「旧我々だからメンバーが抜けちゃったのは、正直辛かったな・・・」
「騎士Aも、まひとくんとそうまさんがいなくなっちゃったし」
「シクフォニがVOISING卒業したの、私はすごいショックだった」
「ドズル社のおらふくんとからぴちのるなちゃんも、今休止しちゃってるしね・・・」
「ワイテルズも休止してるしさ」
「結構マイナーかもしれないけど、すぱどりが解散したってのもすごい悲しい」
桃真「そういえば・・・ここ最近はいいニュースより悪いニュースの方が多い気がするな」
返信の全てが、納得できる『災厄』だった。
桃真「もしかして、本当に使者が落ちてくる、の・・・?」
何がなんだかさっぱりわからない。
桃真「考えるのも疲れた・・・。もう寝よ」
桃真は考えることをやめ、寝た。
翌日。
コラボ撮影を終えた桃真は、あのことを聞いてみることにした。
桃真「そうだ、皆さんあのポスト見ました?」
鬱先生「見ましたよ。なんや色々返信来てましたね」
桃真「皆さんは・・・我々だから抜けるという選択を取ったんですよね。後悔とか、してないんですか?」
茜「ちょっ、ないちゃん⁉︎」
悠祐「何聞いとんねん⁉︎」
鬱先生「いいです。・・・そうやねぇ、まぁ後悔がないって言えば嘘になりますね」
桃真「やっぱり、そうなんですね」
鬱先生「けど、あのままあそこに残ってても未来はないって思ったんです。他メンバーと会えなくなる訳じゃないし」
他のメンバー5人も同じようなことを口にした。
シャオロン「俺らにとって最善の選択やったんです。間違ってないってはっきり言える」
ショッピ「あの騒動は確かに、世間から見れば災厄かもしれません。でも、俺たちはこれでよかったんです」
桃真「・・・っ」
虚しく語る6人に、桃真は何も言えず黙るだけだった。
ないこ「ありがとう、ございました。またコラボしていただきたいです」
それだけ言い残して通話を切ったないこ。
シャオロン・・・小野田蓮は、ため息をついた。
気がかりなのは、一切連絡をとっていなかったオスマンのこと。
今彼がどこで、何をしているのかわからない。
ふとカーテンを開けて、空を見上げる。
雲で覆われている空が、そのまま蓮の心を示しているようだった。
その時だった。
誰かが目の前で落ちていった。
蓮「⁉︎」
蓮は慌てて外に飛び出した。