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第一話 問題児と優等生
⚡️:ヒカル
🟣:トキ
⛈️:レイ
**第一話 問題児と優等生**
朝。
国立忍術学園三年A組。
始業まであと十分。
教室では生徒たちが雑談したり、課題を見直したりしていた。
そんな中、窓際最後列の席では。
⚡「……」
一人の生徒が机に突っ伏して寝ていた。
神代ヒカル。
三年A組の問題児にして、学園最速と呼ばれる忍者だ。
🟣「起きろ」
⚡「……」
🟣「ヒカル」
⚡「……あと十分」
🟣「十分しかないんだよ」
黒瀬トキは呆れながら机を指で叩く。
⚡「大丈夫」
🟣「何が」
⚡「姉ちゃんが来たら起きる」
🟣「それを起きるとは言わない」
周囲から笑い声が上がる。
「また寝てるぞ」
「毎日じゃね?」
「よく三年まで来れたな」
⚡「失礼な……」
🟣「起きてたのか」
⚡「今起きた」
🟣「最初から起きろ」
そんなやり取りをしていると、教室の扉が開いた。
ガラッ。
⛈️「席につけー」
入ってきたのは担任教師の神代レイ。
そしてヒカルの実の姉でもある。
⚡「あ」
🟣「ほらな」
⛈️「神代ヒカル」
⚡「はい」
⛈️「寝てたな」
⚡「寝てません」
⛈️「頬に机の跡ついてるぞ」
⚡「……」
クラスが笑いに包まれた。
⛈️「あと朝飯は?」
⚡「食べた」
⛈️「本当に?」
⚡「本当に」
🟣「カロリーバー一本」
⛈️「ヒカル」
⚡「裏切ったなトキ」
🟣「自業自得」
午前の授業は何事もなく終わった。
**昼休み**
⚡「腹減った」
🟣「さっき朝飯食べたって言ってたじゃん」
⚡「あれは朝飯」
🟣「今は昼飯ですって?」
⚡「その通り」
🟣「開き直るな」
二人が廊下を歩いていると。
「神代先輩!」
⚡「ん?」
元気な声と共に、一年生が駆け寄ってきた。
🟡「これ、どうぞ!」
紙袋を差し出される。
⚡「俺に?」
🟡「はい!」
⚡「ありがとう」
🟡「えへへ!」
すると、それを見ていた別の一年生も寄ってきた。
「私もです!」
「先輩受け取ってください!」
「応援してます!」
あっという間にヒカルの腕が紙袋で埋まった。
⚡「重い」
🟣「人気者だな」
⚡「何でだ?」
🟣「それ本気で言ってる?」
⚡「?」
🟣「本気なんだな」
二人は屋上へ向かった。
⚡「うま」
🟣「何個目だ」
⚡「二個目」
🟣「さっき一個食べてたな」
⚡「三個目か」
🟣「食べ過ぎ」
その時だった。
バンッ!!
屋上の扉が開く。
👑「見つけましたわ!!」
⚡「帰る」
👑「なぜですの!?」
🟣「出たな」
現れたのは西園寺ルナ。
風を操る忍者であり、ヒカルをライバル視している少女だ。
👑「神代さん! 勝負ですわ!」
⚡「嫌だ」
👑「即答!?」
⚡「昼休みだから」
👑「授業後で構いませんわ!」
⚡「帰る」
👑「戦ってくださいまし!」
🟣「諦めろルナ」
👑「黒瀬さんまでそんなことを!」
**放課後**
帰ろうとしていた二人の頭上に校内放送が響いた。
『三年A組、神代ヒカル、黒瀬トキ。至急職員室まで』
⚡「何した?」
🟣「お前はまずその考え方をやめろ」
⚡「今回はしてない」
🟣「今回は?」
**職員室**
待っていたのは校長だった。
小柄な老人だが、この学校で最強と呼ばれる忍者の一人。
重力を操る能力者でもある。
校長「来たか」
⚡🟣「失礼します」
校長「任務だ」
机の上に地図が広げられる。
校長「学園北西の森で魔物が確認された」
🟣「種類は?」
校長「牙狼だ」
⚡「狼型か」
校長「三体」
🟣「私たちなら問題ありません」
校長「そうだろう」
⚡「楽そう」
校長「油断するな」
⚡「はい」
校長「特にお前だ」
⚡「何で?」
🟣「自覚ないんだな」
**夕方**
森の中を二人は進んでいた。
風が木々を揺らす。
鳥の声が響く。
⚡「平和だな」
🟣「任務中だぞ」
⚡「まだ魔物見てないし」
🟣「そういうこと言うと出る」
⚡「出ないだろ」
ガサッ。
二人の前方の茂みが揺れた。
低い唸り声。
赤く光る瞳。
鋭い牙。
狼のような魔物が姿を現す。
⚡「いたな」
🟣「一体」
⚡「いや、三体いる」
🟣「気づいてたか」
⚡「まあな」
ヒカルが一歩前に出る。
その瞬間。
全身を雷が駆け抜けた。
バチッ──!!
⚡「じゃ、行ってくる」
🟣「派手にやるなよ」
⚡「努力する」
🟣「信用できない」
ヒカルが笑う。
そして。
次の瞬間、その姿は雷と共に消えた。