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月夜に照らされた過去【暗宵楼翔過去編】
楼翔くんの兄枠の人が少し出ます!!
本編では皆んな出すからね!?!?
--- 10年前 ---
僕たちは山奥に住んでいた
父さんは刀を打つ仕事、
母さんは人里で魚を売る仕事をしていた
僕には3人の兄妹がいた
とっても優しくて兄妹想いの|誠《まこと》兄さん
意地悪だけど面白い|隆《たかし》兄さん
そしてまだ4歳の可愛い妹、|千佳《ちか》
この6人で幸せな日々を送っていた
…送っていたのだった__。
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楼翔「父さんまた刀を研いでるの?」
父「あぁ、これが父さんの仕事だからな」
父さんは刀鍛冶の里という場所で育った
そこは鬼殺隊が使う刀を作る場所
幼い僕にはよく分からなかったが、
今の僕ならよく分かる
父さんがおでこに付けたひょっとこのお面が研ぐたびに揺れる
隆「母さん、仕事から帰ってこないな」
隆「仕事長引いてんのかな…」
母さんが仕事から帰ってこない
もう外は真っ暗だ
千佳「お母さん、まだぁ?」
千佳は純粋な瞳で戸を見つめているが、帰ってくる気配はない
誠「とにかく寝よう、朝には母さんも戻ってきてるよ」
父「母さんは大丈夫だ、だからもう寝なさい」
気は乗らなかったが布団に入り、目を瞑った
その時、
ガシャンガタンッ
家の戸を誰かが叩いた
千佳「お母さんだぁ!」
隆「母さんっ!」
だけど僕は、
家に来たのが母さんだとは思えなかった
父「おいっ!開けるな!!鬼だったら…っ!!」
ガシャンッパリンッッ!!!
家の戸の硝子が吹き飛んだ
赤い液体が家の中に飛び散る
僕は絶句した
目の前で、千佳と隆兄さんが血を流して倒れていたから
誠「楼翔ーっ!!!」
何かが僕に向かって爪を向け、目を閉じたが
攻撃が当たってしまい、右目の眼球を突き刺された
楼翔「っあああああああ!!!!!!」
想像を絶するほどの痛みが走った
右目からは血が噴き出し、
立っていられなかった
誠「…母、さん、?」
兄さんの一言で僕は言葉を失った
僕たちを襲ったのは、
母「ぐああああ!!!!!」
鬼になった母さんだった
やだ、母さん…っ!!
カキンッ
目の前に父さんが刀を持って現れた
父「誠っ!!楼翔を連れて人里に降りろっ!!!!」
誠「え、っ」
凶暴化する母さんの牙が父さんの肩に食い込み、
父さんは苦しい声を出す
父「早くっ!!!」
そう言うと、誠兄さんは涙を流しながら
僕をおんぶして家を出た
楼翔「嫌、だ…っ!!嫌だっ!!!」
離れたら父さんはどうなる?
そんなの…
楼翔「嫌だ!!!千佳っ!!隆兄さん!!!」
楼翔「父さん!!!母さんやめてよっ!!!ポロッ」
幸せな毎日が音を立てて崩れていく
もう、戻れない
楼翔「うあああああ!!!!!!やだっ!!!!いやだあああああああああ!!!!!!ポロポロッ」
誠「…っ、ポロッ」
僕たちは人里に降りて助かった
でも僕は、右の目が失明した
誠兄さんも元気がない
千佳と隆兄さんは保護されたが、どちらも死んでいた
父さんは母さんと最後まで戦い、
最終的に相打ちだったみたいだった
僕たちは、一度に4人も家族を失った
どうして、
あの日々を…
あの幸せな、、
…あれ?
楼翔「…」
なん、だっけ…しあわせって、、
いつの間にか何も分からなくなっていた
僕は昔と見違えるほど、無表情になり冷たくなった
それから僕はなぜか鬼殺隊になり、
なぜか最終選別を突破していた
その時のことはなぜか思い出せない
きっとこれからも思い出せない
幸せが何かも思い出せないまま、
僕は生きていくのだろう
---
楼翔「…?」
ふと昔のことを思い出した
でも、やっぱり《《あれ》》は思い出せない
楼翔「…はあ、」
鬼「鬼相手にため息とはなぁw」
そういえば鬼と戦っていたんだっけ
楼翔「ああ、まだいたんだ」
鬼「ああん?」
楼翔「もうとっくに死んでると思ってた」
鬼「…ふざけんな」
話すのもめんどくさいな
殺そ
楼翔「月の呼吸…壱の型」
一瞬のうちに間合いに入る
楼翔「|珠華ノ弄月《しゅかのろうげつ》」
連続の攻撃で鬼の手足を斬る
鬼「なっ!?」
楼翔「おっそ、早く死ねば?」
鬼「うるせえうるせえ!!!お前が死ぬんだよっ!!!」
なんか技放ってきたけど、
楼翔「だから言ってんじゃん」
**月の呼吸**
鬼「んだよっ!!!」
**拾壱の型**
楼翔「遅いって」
**|月光花・満開《げっこうか・まんかい》**
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僕は人とは極力関わりたくない
だって、きっと、
大切な人を作ってしまったら、
また失ってしまうから
それが怖いから1人でいるんだ
僕はそうやって生きていく
…でも、
ふと思う
本当にこれでいいのかって、
僕の望んでたことは、
これじゃないんじゃないかって、
暗宵楼翔過去編 完
ようやく過去編書き終わったああ!!!
皆んな個性豊かやねっ!!
おつなこ!!