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君に恋したあの日。Ⅱ 〜加速する独占欲〜
赤都 乃愛羽
文化祭準備編!!
〜加速する独占欲〜
文化祭まであと一週間。放課後の教室は、準備で騒がしい。
「幼馴染」という今の関係が壊れそうで、私は少しだけ彼らを避けていた。……だけど、彼らはそれを許してくれなかった。
「ねぇ、なんで逃げるんですか?」
買い出しの荷物を持とうとした私の手を、るぅとくんが優しく、でも力強く掴んだ。
「……僕、昨日言ったこと、冗談だと思ってます? 逃がしませんよ」
いつもの可愛い笑顔じゃなくて、少しだけ意地悪に微笑む彼の瞳に射抜かれる。
「あー、るぅとずるい!俺も手伝う!」
そこに割って入ったのは莉犬くん。重い荷物をひょいと取り上げると、耳元で「俺、君のこと見てると胸が苦しいんだ。……責任とって?」と、震える声で囁いた。
作業の手を休めて、窓際で涼んでいたのはころんくん。
「……お前さ、あいつらばっかり見てんじゃねーよ」
不機嫌そうに私の手首を引いて、自分の隣に座らせる。
「ほら、これ飲め。……間接キスとか、気にしてないよな?」
差し出されたペットボトルの向こうで、彼が顔を赤くしているのがわかった。
「おい、そこ。イチャイチャすんなよ」
呆れたように笑いながら、さとみくんが私の肩に腕を回す。
「文化祭、後夜祭のダンス……俺と一緒に踊れよ。予約な」
有無を言わせない強引さに、心臓の音がうるさくなる。
「みんな、彼女を困らせすぎやで」
ジェルくんがふわりと現れて、私を包み込むように背後から抱きしめた。
「……俺、お前のこと一番に笑顔にしたいねん。他の誰にも、その役目譲りたくないわ」
最後に、教室の隅で全体の指揮を執っていたななもり。くんが、ゆっくりとこちらに歩いてきた。
「……ごめんね。俺も、本当は余裕なんてないんだ」
彼は私の指先を優しく絡めて、みんなに見せつけるように微笑んだ。
「幼馴染は、もうおしまい。これからは……一人の女の子として、俺たちが奪い合うから」
あの日。
ただの友達だと思っていた彼らの手が、声が、熱が。
逃げ場のないくらい私を追い詰めて、甘い恋の迷宮へ連れていく。
「さあ、誰を選ぶ?」
彼らの視線が、一斉に私に突き刺さった。
甘々です!苦手な方はすみません🙇