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どっきどき修学旅行
???「…………………」
???「ねぇ、大丈夫?」
???「だいぶ参ってるみたいだね…」
???「それは僕も…ううん、他のみんなも同じだよ」
???「だって、いきなりこんなことに巻き込まれたんだから…」
???「…聞いてる?」
司「...................」
---
???「本当に大丈夫かい?」
司「類……?」
類「あぁ、そうだよ」
司「…すまないが、放っておいてくれないか」
類「悪いけど、こんな青白い顔した友人を放っておくことはできないかな」
司「..........」
白い砂浜、マリンブルーの海…
カラッと照りつける強い日差し…
そして、肌を撫でる柔らかい南風…
やはり、訳が分からない
オレは希望ヶ峰学園に入学するはずだった
それなのにどうして……
どうして…こんなところにいるんだ…?
司「…南の島…だと言っていたな」
類「うん、そうみたいだね」
司「...................」
一体どうなっている?
流石のオレでも…さっぱり分からないぞ…
司「これは…カメラか?」
司「……か、監視カメラ…!?」
司「まさか、これでオレたちを監視して…?」
類「うーん…監視というよりは…」
類「僕たちに危険がないように見守るためのカメラ…とも捉えられるんじゃないかな?」
類「まぁ、気にしても無駄なことは気にしたってしょうがないよね」
司「お前…結構平気そうだな…」
司「…ヤシの木にモニター?なんでこんなところに…」
なにも映っていないが…そもそもこれ、なんのために存在してるんだ…
類「…どうかな、司くん。少し落ち着いてきたかい?」
類「いきなりこんなことになって、混乱する気持ちも分かるけれど…」
司「あ、あぁ、大丈夫だ」
類「…ついでに、僕がどんな才能のお陰で希望ヶ峰学園に入学出来たのかも…説明しておこうかな」
類「僕は、『超高校級の幸運』としてこの学園に選ばれたんだ」
司「こ、幸運…?それって才能なのか…?」
類「さぁ…でも、希望ヶ峰学園は全国の一般的な高校生の中から、抽選で選んだ1名のみを…」
類「『超高校級の幸運』として入学させているらしいんだ」
類「だから…一応誇れることではあるのかもしれないね」
司「…なんだか複雑だな…類にはもっと…幸運以上の才能があると思うんだが…」
類「ふふっ、そう言って貰えて嬉しいよ」
類「たしかに、複雑なのは僕も同じなんだ。だって、たまたま抽選で当たっただけだからね」
類「最初は恐れ多いって断ったんだけど…どうしてもって言われてね…」
類「この《《運》》っていう才能は、学園でも解明が進んでいない才能らしくて…」
類「だから、研究のために学園は毎年抽選を行って、超高校級の幸運を選んでいるらしいんだけど…」
類「たかが運をそこまで真剣に研究するなんて、流石は希望ヶ峰学園だよね」
類「そのお陰で僕が入学できたのは嬉しいけれど…」
類「その反面、居心地が悪かったりもするんだ…」
司「…居心地が…?」
類「あ…気にしないで。少しネガティブになってしまったね」
類「ちなみに…司くんは、どんな才能でここに来たんだい?」
司「嗚呼、えっとオレは…」
司「オレ……は…」
開きかけた口と同時に、思考までもが停止してしまった
思い出そうとして探った記憶の中身は、何故か空っぽだった
司「あ…れ?」
得体の知れない違和感に、思わず体が震えた
類「司くん…?どうかしたのかい?」
司「あ…いや…」
司「まだ…混乱してるみたいだ…上手く思い出せない…」
類「…………」
類「そっか…記憶が混乱するのも無理はないよね…こんなことに巻き込まれたんだ…」
類「落ち着いたら、すぐに思い出すんじゃないかな?」
司「嗚呼…それもそうだな」
類「とりあえず…これからもよろしくね、司くん」
ピロリンッ
司「!?な、なんか鳴ったぞ!?」
司「へ、変な音が…オレのポケットから…」
司「なんだ…?これ…」
司「スマホ…じゃないよな」
司「どうしてオレのポケットにこんな物が…」
類「さっきウサミから配られたよ…って…」
類「そうか…司くんはあの時から、茫然自失って感じだったからね…」
司「そ、そういえば受け取った気がしなくもないというか…」
司「で…これはなんなんだ?」
ウサミ「それは『電子生徒手帳』でちゅよ!」
司「おわぁっ!?」
司「お、お前…どこから出てきたんだ!?」
ウサミ「あぁ驚かせちゃった?だったらごめんなさいでちゅ」
ウサミ「えへへ、あちしって、素直にごめんなさいが言える子なんだー!」
ウサミ「ところで、それってかっこいいよね!」
ウサミ「この修学旅行に欠かせない必需品だから、なくさないでね!」
司「こ、この機械が…?」
ウサミ「ミナサンには、その電子生徒手帳を使って《《希望のカケラ》》を集める事をお願いしてるんでちゅ!」
司「は?希望のカケラ?」
ウサミ「あのね、この島では仲間同士で仲良くなると、《《希望のカケラ》》というものが手に入るんでちゅ!」
ウサミ「希望のカケラは、ミナサンが仲良くなればなるほど、どんどん集まっていきまちゅ」
ウサミ「そうやって希望のカケラを集めてって、満開の希望を咲かせる事こそが…」
ウサミ「この修学旅行の目的なのでーちゅ!」
ウサミ「らーぶ!らーぶ!」
司「あっ、おい待て!」
…消えた
喋ったり動いたりするだけじゃなく、神出鬼没のぬいぐるみとは…
誰かが操っているとしても…意味不明すぎる…
司「…希望のカケラを…集めろって言ってたな」
司「どういうつもりなんだ…まるでお遊び気分じゃないか…」
類「お遊び気分なら、むしろ安心だよね」
類「危険じゃないことは確かなんだ。きっと大丈夫だよ」
司「…そうかもしれんが…」
類「それより、他のみんなとの自己紹介はまだだったよね?」
司「あぁ、確かにそうだな」
司「でも…他の奴らはどこにいるんだ?」
類「島の探索でもしてるんだと思うよ」
司「た、探索…?」
類「うん、この島で過ごせと言われている以上、島の事をなにも知らないままってわけにはいかないからね」
類「ここは何て島なのか、脱出手段はないのか、連絡手段はないのか、食糧や生活品は大丈夫なのか…」
司「なるほどな…」
類「よかったら、島を見て回るついでに、みんなとの自己紹介でもしたらどうだい?」
類「司くんさえよければ、僕も付き添うからさ」
司「…じゃあ、頼む。いきなり1人にされても不安だしな」
類「うん、それじゃあ行こうか」
本当にこれでいいのか?
こんな異常事態に巻き込まれてる割には…なんだかのんびりしてるような…
この南国の雰囲気のせいか?
それとも、あのウサミって奴のせいか?
類「司くん?どうしたんだい?」
司「…すまん、そろそろ行くか」
どちらにしろ、まだ悪夢かどうかもわからない悪夢なんて…
…どんな悪夢だ…
類「その電子生徒手帳の中に、《《島の地図》》が内蔵されているみたいなんだ」
類「これを使えば、迷わずに島を回れると思うよ」
類「実はね、僕は入学前、ネットでみんなの情報を調べてきたんだ」
類「全員は難しいけれど…それなりに情報は教えられると思うよ」
司「ネットで分かるものなのか…」
類「え?司くんは知らない?」
類「希望ヶ峰学園に選ばれた生徒って、掲示板で専用のスレッドが立つほど話題になるんだけど…」
司「む…分からんな…あまりそういうのには詳しくないんだ」
類「そうなんだね…」
類「…とにかく、僕も手伝うから、自己紹介巡りの旅に出ようか」
司「あぁ…」
まぁ、名前くらい知っていないと困るよな…
人と関わらないと、あの希望のカケラというものも集まらないわけだし…
---
ここは…空港だよな?
それに…あそこにあるのって…
司「飛行機…?」
司「もしかすると、あの飛行機でこの島から出れるんじゃ…」
???「あー…それは無理ですよ」
???「あれはハリボテですから…」
司「…ハリボテ…?」
???「エンジンが丸ごと抜かれてるんで…」
???「どうしようもないな…」
司「エンジンが丸ごと…!?」
それって…オレ達をここに連れてきた奴の仕業…だよな?
あのウサミってぬいぐるみを操ってる奴…
それは誰なんだ…?どうして、オレ達をこんなところに連れてきた?
考えれば考えるほどわからない…
???「っと…そういえば自己紹介がまだでしたね」
彰人「俺は東雲彰人です。超高校級のビートボクサーとして来ました」
彰人「まぁ…これからよろしくお願いします」
冬弥「青柳冬弥…超高校級のゲーマーです」
司「へぇ…オレは天馬司だ。よろしくな」
類「東雲くんは、街でよく歌を歌っているシンガーらしくてね、」
類「パフォーマンスが凄くかっこよくて、会場を盛り上げるのも得意なんだ」
類「青柳くんはゲーマーだと言っているけれど…中でもクレーンゲームが1番得意なんだよね」
司「すごいな…」
彰人「にしても、わざわざ中身を抜いておくとか…徹底して俺達を閉じ込めておく作戦みたいですね…」
司「やっぱり、そう思うよな…」
???「あっ!いたいたー!おーい!」
司「…あいつらは…?」
???「あ…えっと…はじめまして…ですよね?」
こはね「私は小豆沢こはねです。超高校級のカメラマンとして来ました…!」
杏「白石杏です!私は超高校級のシンガー!」
司「あぁ、よろしくな。オレは天馬司だ」
類「小豆沢さんと白石さんは相棒なんだ。そして、さっきの東雲くんと青柳くん、4人でグループを組んで歌っているらしい」
こはね「うん…!私たち、みんなで世界を目指してるんだ!」
司「世界…すごいな…!」
杏「一緒にがんばろーね!こはね!」
こはね「えへへ…そうだね、杏ちゃん!」
仲がいいんだな…さすが相棒ってところか
こはね「それにしても、大変なことになっちゃいましたね…」
司「あぁ…明らかに異常だ…」
杏「んー、でもこれはまだ許容範囲じゃない?」
司「…は?」
杏「だって…特に危険な事を強要されてるわけでもないし…」
杏「それに、この電子生徒手帳にも書いてあったんだけど…」
--- この島では過度の暴力は禁止です。みんなで平和にほのぼのと過ごしてくださいね ---
--- お互いを思いやって仲良く生活し、希望のカケラを集めていきましょう ---
--- ポイ捨てや自然破壊はいけませんよ。この島の豊かな自然と共存共栄しましょう ---
--- 引率の先生が生徒達に直接干渉する事はありません。ただし、規則違反があった場合は別です ---
杏「ルールもちゃんとあるみたいだし…」
杏「様子を見ながら楽しむってことでいいんじゃないですか?」
司「…………………」
オレが…間違っているのか?
オレが心配しすぎなのか…?
---
司「ここはスーパーマーケットか…かなり大きいな」
南の島って言うくらいなんだ…やはりここは海外なのか?
類「ここまで食糧が沢山あるとは…心配しなくてもよさそうだね」
司「だ、だが…本当に食える物とは限らんだろう。毒とか入っていたら…」
類「おや、司くんってそこまで用心深かったかな?」
司「当たり前だろう!ここのスーパーだって異常なんだぞ!?」
司「だって…こんなに広いのにオレ達以外誰も……」
類「それは仕方ないよ。無人島だってウサミも言っていたからね」
司「だからその無人島ってのが……」
???「こんにちわんだほーーいっ!!!!!」
司「ぎゃぁぁぁぁぁ!?!?」
???「あれれっ?司くん!?」
司「え、えむ…?」
えむ「うん!司くんもここに来てたんだねっ!」
司「『来てたんだねっ!』じゃない!急に突撃するなといつもいつも…」
???「ちょっとえむ…すぐどっか行かないでよね…」
???「って……司?」
司「な…!?寧々も来ていたのか…!?」
寧々「来てたっていうか…最初の教室で会ったでしょ?」
司「え…そ、そうだったか…?」
類「ごめんね、寧々。司くんは今、記憶が混乱してるみたいなんだ」
寧々「あ…そうなの?まぁ、仕方ないか…」
えむ「ねぇねぇ司くん!司くんはどんな才能でここに来たのー?」
司「…思い出せてないんだ」
えむ「ほえ?」
司「なんの才能でここに来たのか…思い出せない…」
寧々「そう…じゃあ、また思い出したら教えてよ」
司「あぁ…ちなみにお前らは…?」
えむ「あたしはねー、超高校級のショーキャスト!」
寧々「…超高校級の監督」
司「えむはまだ分かるが…寧々の監督というのは…?」
寧々「学校で映画監督をやったことがあったでしょ?多分、それだと思う…」
司「あぁ、芸術祭の時か」
類「確かに、寧々は場をまとめるのが上手だったと聞いたよ」
寧々「ん…そうかな…」
えむ「寧々ちゃんの才能、かっこいいよね!」
寧々「も、もういいでしょ…恥ずかしいからやめて…」
???「はいはーい!みんなこのスーパーに注目〜♪」
???「ちょっと、声大きいってば!」
???「あはは……」
司「あそこにいるのは…」
???「あれ?まだ喋った事ない人だ!」
瑞希「こんにちはー!ボクは暁山瑞希だよ!」
絵名「私は東雲絵名。えっと…これからいろいろよろしく」
奏「宵崎奏です。よろしくお願いします」
まふゆ「はじめまして。朝比奈まふゆです」
司「オレは天馬司だ。こちらこそよろしくな」
瑞希「ボクは超高校級のデザイナー!で、奏が作曲家、まふゆが学級委員、絵名がイラストレーターだよ!」
絵名「本当は画家って言って欲しいけど…まだまだ技術は足りないし…仕方ないよね」
瑞希「いいのいいの!ボクは絵名のイラスト好きだから!」
瑞希「でね!奏の曲もすごいんだよー!聞いてるとめちゃくちゃ落ち着くの!」
奏「そんな風に言ってもらえると嬉しいな…」
絵名「まふゆの学級委員ってのも…まぁ、納得だよね」
まふゆ「そうかな?ありがとう絵名」
絵名「え?あ、うん…」
司「な、なんか騒がしいな…」
類「ふふっ…普段の司くんも、瑞希に近い感じだけどね」
司「なぬ…!?」
---
司「これは…立派なホテルだな…!
類「『ホテル・ミライ』か…日本語からとってつけた名前みたいだね」
類「この島で暮らせって言われた時は、野宿の心配もしたけれど…」
類「大丈夫みたいだね。むしろ快適に過ごせそうだ」
司「快適もなにも…この島で暮らさないといけない理由も分からないんだぞ?」
司「というか、なんで普通に受け入れてるんだ!?ここで暮らす気満々じゃないか!」
類「まぁ、ここが拠点になるのは確かだろうし…いろいろ調べて回ってみようか」
司「……あぁ…」
なんで…こんな冷静でいられるんだ…
まるで、こんな状況なんて大した事じゃないかのような…
---
???「あ!あっちにも人がいるよ!」
???「ちょっと…はしゃぎすぎだってば…」
司「…え…さ、咲希!?」
咲希「あ!お兄ちゃん!」
???「咲希ちゃん…!急に走って行ったけど…どうしたの…?」
???「あれ?この人とはまだ話してなかったね」
???「ついでに自己紹介しよっか」
一歌「はじめまして、星乃一歌です」
穂波「望月穂波と言います。これからよろしくお願いしますね」
志歩「……日野森志歩」
司「天馬司だ。よろしくな」
一歌「この人…咲希のお兄さん?」
咲希「うん!そうだよ!」
咲希「あっ、アタシは超高校級のキーボーディストなんだ!」
穂波「私は超高校級のドラマーです」
一歌「えと……超高校級のギタリストとして入学してきました…!」
咲希「ほらほら!志歩ちゃんも!」
志歩「私は…ベーシスト…」
司「む…全員楽器が弾けるのか」
穂波「はい。みんなでバンドを組んで演奏してるんです」
類「ふふっ、この人たちはプロのバンドグループなんだよ」
咲希「へぇ…咲希からそんな話聞いたような…」
一歌「それにしても…なんだかみんな緊張感がないよね…」
咲希「えっ?」
一歌「だ、だってさ…こんな訳のわからないところにいきなり連れてこられたら…誰だって不安になるでしょ?」
志歩「ほんとだよ…はぁ…さっさと仲良くなってここから出たいのに…」
司「え…そ、それ、どういうことだ…!?」
穂波「あれ…?聞いてなかったんですか?」
穂波「みんなで仲良く暮らして、希望のカケラを全て集めたら、この修学旅行は終わり…みんなで帰れるんですよ」
司「ほ、本当か…!?本当なんだな!?」
咲希「もー、お兄ちゃんったら…大事な話なんだからちゃんと聞かないとだめだよー!」
類「…司くん、これで少しは安心したんじゃないかな?」
類「普通に暮らしていれば、僕達はすぐに帰れるんだ」
類「だから…慌てる必要ないと思うよ」
司「だ、だとしても…」
司「どうしてオレ達にこんなことさせるのか…その目的はなんなんだ…?」
司「わざわざこんな島に連れて来て、急に仲良く暮らせって…」
司「意味不明すぎるだろう…」
類「たしかに、その理由は分からないけど…それで帰れるならやるしかないよ」
類「大した事なくてよかったじゃないか」
大した事ない…本当にそうなのか?
いきなり修学旅行とか言われ…こんな場所に連れてこられ…
それに…希望ヶ峰学園のことは忘れろ…って…
本当か?
本当に大した事じゃないのか?
---
司「ここはレストランか…」
類「宴会でもできそうなくらい広いね、南国らしく開放感もある…」
司「たしかに南風が涼しいな…」
???「あら?貴方達は…」
司「あ、すまん…自己紹介が遅れてしまったな」
愛莉「はじめまして、私桃井愛莉です!超高校級のバラエティアイドルよ!」
雫「日野森雫です。超高校級のモデルらしいわ♪」
司「天馬司だ。これからよろしくな」
雫「天馬さんはどんな超高校級を持っているの?ぜひ教えて欲しいわ!」
司「あ…すまん、まだ自分の才能を思い出せていないんだ」
愛莉「あら、そうなの?」
愛莉「じゃあ、また思い出したら教えてね!」
司「あぁ」
類「日野森雫さん…彼女は昔、アイドルとして活動していたんだ」
司「む…テレビで見たことあるな」
類「訳あって今は脱退したらしいんだけど…新しいアイドルグループを組んで活動しているんだよ」
司「えっと…MORE MORE JUMP…だったか?」
雫「まぁ、私達のこと知っているの?嬉しいわ〜♪」
司「妹がよく見ていてな…確かあと2人いるはずだが…」
愛莉「あの子達なら、さっき牧場で見かけたわよ?」
司「そうなのか…ありがとう」
類「では、会いに行こうか」
---
司「ここが牧場…」
司「…の割には、あんまり動物がいないな」
ウサミ「あーあ…ばれちった!」
司「ま、またお前か!どこから出てくるんだよ!?」
ウサミ「あちしは神出鬼没なんでちゅ!どこからでも出てくるシステムなんでちゅ!」
ウサミ「全て、このマジカルステッキのご利益ですけどね!」
マジカルステッキって…あのおもちゃみたいなやつか?
ウサミ「うーん、それにしても弱りまちたね…」
ウサミ「牛さんのいない牧場なんて、日本人がいない日本代表でちゅよ」
類「もはや、意味合いが変わってしまうねぇ…」
ウサミ「よーし!ここは、あちしとこのマジカルステッキに任せてくだちゃい!」
ウサミ「ちんぷいちんぷい!」
ウサミ「ちちんぷいぷいー!」
ウサミ「えーーいっ!牛さんになーれ!」
司「………は?」
司「はあぁぁぁぁぁぁぁ!?!?!」
司「と、鶏が…牛に…!?」
ウサミ「えっへん!大成功でちゅー!」
司「なんだ…今の…!」
類「いや、手品とかイリュージョンの類だと思うよ」
類「おそらく、最初から仕組んであったんだね」
司「手品………まぁ、そうだよな…」
落ち着けオレ……冷静に考えろ…
鶏が牛になるわけないよな…命をなんだと思っているんだって話だよな…
司「あ……あそこにいるのが、さっき言ってた…」
司「すまん、名前を教えてもらってもいいか?」
???「あ、自己紹介ですね。わかりました」
遥「桐谷遥です。超高校級のアイドルとして来ました」
みのり「花里みのりですっ!私も遥ちゃんと同じで、超高校級のアイドルなんです!」
司「そうなのか…オレは天馬司だ」
みのり「それにしても!さっき鶏が牛になったよね!?」
遥「うん…多分、私達を喜ばせようとしたんだろうけど…」
遥「逆効果だったみたいだね…」
司「あぁ…あれは驚いたな」
キーンコーンカーンコーン…
司「む?今のは…チャイムか?」
類「あ、モニターになにか映ってるよ」
ウサミ「ミナサン、おめでとうございまーちゅ!!」
ウサミ「どうやら、最初の希望のカケラを全員分集め終わったみたいでちゅね!」
ウサミ「うるうる…あちし嬉しいなぁ…」
ウサミ「という訳で、そんなにミナサンにプレゼントを用意しまちた!」
ウサミ「お手数でちゅけど、最初の砂浜にお集まりくだちゃい!」
類「プレゼント…?なんだろうね?」
なんだか嫌な予感がするが……
オレだけ行かないわけには…いかないよな
司「…行くぞ、類」