公開中
『放火』
あんま犯罪に詳しくないので捏造多めです。
現実と違うなどのコメントはおやめください。
--- パチパチパチパチ‥ ---
??「はぁッ、はぁッ、はぁッ、」
少年は走っていた。
燃え盛る家から。
強風が吹き、勢いを増していく炎から。
___なぜ逃げるのか?
それは少年が放火した犯人だからだ。
___捕まることを恐れた?
答えはNO。
___では何故?
それは‥
「ははッ、はぁッ、はははッ!」
解放された喜びで走っているのだ。
___解放?
両親の呪縛からの解放だ。
これから少年は幸せを手に入れる。
___サイレンの音が聞こえる。あれは少年を?
NO。少年が走っているのと反対側の音だ。
___少年は本当にこれから幸せになるのか?
答えはNO。
___何故?
それは‥
??「お前、何をしている!!」
「はッ、はッ、はッ、」
捕まったからだ。
___誰に?
それはわからない。顔が見えなくなっていた。
___立ち止まらなければ良かったのでは?
それは無理だった。
___何故?
少年には体力がなかったからだ。
___まだいけるのでは?
もう走る体力はない。絶対に逃げきれない。
___諦めたのか?
もう諦めているだろう。何故なら少年は‥
「ははッ、はッ ニコッ 」
絶望の場面というのに、笑っているから
---
「‥この取り調べ、意味ありますか?」
___本当に放火したのか知りたいからだ。
「放火‥はい、しましたよ。」
___何故?
「さぁ‥なんででしょう。」
___君の罪状は"現住建造物等放火罪"だ。
「‥そうですか。」
___何か言わないのか?
「何を言えと?」
___‥君は"死刑"だ。
「‥やっぱ、そうなりますよね。」
___知っていたのか?
「はい、勿論。」
___‥君はウォルクト刑務所に収監される。
「あそこは死刑囚の多さで有名ですよね。」
___‥君が死ぬまで、楽しく過ごしてくれ。
「‥牢獄の中で楽しく?‥ははッ、そうですね ニコッ 」
___他に何かないか?
「‥貴方の名前が知りたいです。」
___‥後でどうせ会う。その時話そう。
「‥はい。」
___コニー・ジェント。君は残り50日だ。