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天才ちゃん!11
ネタが切れてきた…。
ここから強制エンディング、はいりまーす。
次の科学館は、可もなく不可もなく…と思ったんだけど、
「ねえねえ悠ちゃんこれ何?」
と何回も聞かれた。
科学館って勉強よりは遊びそうだけど、みんなちゃんと勉強していた。
「おもしろかったわぁ。」
そう言ってくれたのは、いろはちゃん。けれど、みんなもそんな事を言ってくれたし、私がした説明が分かりやすかったと、感謝されもした。
「じゃあ、帰ろうか。時間は大丈夫だよね?」
「大丈夫。10分前には余裕で着く。」
私の質問に、高麗くんが答えてくれた。
「よかった。」
「|到着《とうちゃーく》!」
「テンション高いね…」
いつも通りのしずちゃんだった。
「戻りましたー…ってあれ?」
「まだ誰もいないね。」
「先生は一体どこに行ったんやろうなぁ。」
「うーん…まあ座って喋るか勉強しよう。」
「そうだね。」
乃蒼ちゃんの提案に賛成した。
10分後。
「あれ?」
唐突に声が聞こえた。見ると、先生がいた。
「せんせーい、遅かったですねー。」
「すまんな、高麗。しかし毎年みんな遅れてくるから今回もそうだと勝手に思っていた。」
「みんな遅れてくるのー?」
「そうだ。」
「道理で全然来ないんだー。」
「そういうこと。」
「で、何すればいいのー?」
「遅れてこなかったし…特に何かしなくてはいけないということはないぞ。」
「そうなんだー。じゃ、さっきまでと同じように過ごします。」
「それでいい。」
ワチャワチャ過ごして1時間が経過。
「せんせーい、昼飯食べていい?」
「うーん…まあ仕方ないかぁ。」
「よっしゃぁ!いただきまーす!」
「私も食べよ。いただきます。」
「うちも!」
みんな食べることになった。
「ねえ、クイズ出し合おうよ!受験生だし。」
「それしずちゃんが勉強やばいだけじゃん。」
「えぇ~いいじゃん。悠ちゃんのケチ。」
「はぁ…まあ、やろっか。」
「いいな。賛成。」
「僕もいいと思う。」
「乃蒼ちゃんもいろはちゃんもやる?」
「やる〜」
「やるよ。」
「よーし、じゃあ…3つの宗教の聖地」
まずは高麗くんだ。
「エルサレム!」
「じゃ、次は発案者のうちから~。ヒトデは何動物?」
「棘皮動物!」
そんなふうにしながら楽しく食べた。
20分位経ったかな?
「遅れてすいませーん。戻りましたー…ってえ?少なっ」
「江東ちゃんじゃん。遅かったね。一時間以上の遅刻だよ。」
「しょうがないよ。許して。」
「古宇利ちゃん…まあもっと遅い班あるし許すけど。」
「さっすがぁ〜」
そこからは続々集まってきた。
おかげでクイズ大会は終了。私達は急速に日常に戻されたのだった。
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告白します。俺は、金糸雀さんを好きになっています。
今日の校外学習だって…楽しかった。
金糸雀さんは、学年1位なだけあって知識も豊富だし、このメンバーで行動できたのも本当に良かったと思う。
遊びながらこんなに学んだ班は他にはないと思う。
これも全て金糸雀さんのおかげだ。
それにしても金糸雀さんは、いろいろ無自覚だった。
今までは男とトラブらないように意図的に避けてると思ってたんだけど、偶然な気がする。意図的だと思ったから助けていたんだけど。
なんとなくで行動して、それが偶然男よけにもなっている。
いろんなことができるのに、それを自覚していない彼女の手助けをしたい。そう思った。
そして、本来の彼女は明るい。
それが現れないのは、環境のせいだと思う。
少しでも助けたい。
それが今の俺の気持ちだ。
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バレていると思うから告白します。
私は、高麗くんが好きです。
困ったときにいつも助けてくれる人を好きにならないのはおかしいと思う。
それくらいこれは私にとって自然なことだった。
今日の校外学習は、たくさん話せて楽しかった。
まだ多くの半が残っている中、高麗くんがいる班を選んだのは、そのためだ。
やろうと思えば、二手に分かれて別々の班として行動することもできたのに。
それらはすべて、私の勝手だ。
いつものみんなには巻き込んじゃって申し訳無いと思う。