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女子生徒A 第六話
林沢レオ
私は朝一番に家を出た。自転車のカゴにトトを乗せて走った。
なんで私があんな事言われなくちゃいけないんだ。お前はずっと枕元で座って一日を過ごしていただけじゃないか。ろくに人と話さず、私がいないと何もできないじゃないか。
もっと早く、早く、できるだけ早くこいつから遠ざかりたい、早く。もっと、早く、もっと。もっと。もっと早く。
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痛い。
下り坂で転んでしまった。なんでこんな目に。
トトがいない。私の親友。
少し離れたところにしっかりといた。顔をこちらに向けずに、横たわって。
ぬいぐるみは生きてなんかないのに、まして生きていたら死んで欲しいなんて思っていたのに。
足から血が出ている。痛い。でもトトが。
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私は母に電話をかけ、病院まで送ってもらった。帰りは夕方になるらしい。
検査の結果、靭帯に傷がある状態だった。二ヶ月で治る。
ここから二ヶ月。夏休みは明け、九月の中旬ほどだ。
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拳銃も手に入れられていない。足も怪我している。
こんな私にこれから何ができるのだろう。